小鳥を愛した容疑者 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773911

作品紹介・あらすじ

銃撃を受けて負傷した警視庁捜査一課の鬼警部補・須藤友三は、リハビリも兼ねて、容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課"動植物管理係"に配属された。そこでコンビを組むことになったのが、新米巡査の薄圭子。人間よりも動物を愛する薄巡査は、現場に残されたペットから、次々と名推理を披露する。

感想・レビュー・書評

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  • リハビリ中の元捜査一課の鬼警部補須藤が、
    容疑者のペットを保護する動植物管理係に配属された。
    コンビを組むことになった新米巡査の薄圭子は、
    様々な動物への知識と愛情いっぱいの変わり者。
    凸凹コンビの二人が、動物を保護しながら事件を解決していく話が
    軽いタッチで描かれていて、とても面白かった。

    川瀬七緒さんの法医昆虫学シリーズも好きなのだが、
    それよりもライトな短編集といった感じ。
    これは予想以上に楽しめて、ぜひシリーズを読み進めたい。

  • おもしろい。かなりの動物マニア。

  • 拘留されている容疑者の飼っているペットを、飼い主不在の間の世話をする「警視庁総務部総務課動植物管理係(長い!)」。職務中の負傷により、第一線を一時降板しリハビリとして配属された敏腕刑事と無類の動物好きの専属係員の女性巡査のでこぼこコンビがキーアイテムとなる動物の生態や習性を通して難事件を解決して行くと言う趣向の警察ミステリー小説。
    表題の小鳥の他ヘビ、カメ、フクロウがそれぞれの話で重要な役割を担うだけあって専門的な話になると思いきや、薀蓄の講釈も実に的確で判りやすく、事件の謎に見事に当てはめて行く文才は筆者の「オタク小説家」の真面目を如何なく発揮している所が心地よい。
    動物をこよなく愛する優しさを持ちながら犯罪に手を染める飼い主の人間性に悲しくも切ない思いがする反面、地球上で最も優れた動物であるはずの人間の内面をシニカルに描いた良書。

  • シリーズのスタート。
    初対面でお互いのことがわからず気を使ってる感じがわかる。事件を解決していく観察眼や感の良さはすばらしく優秀。動物に対してドタバタしてるところや愛情深く接してるところとのギャップがあっておもしろい。

  • 警視庁総務部総務課動植物管理係、容疑者のペットを保護する名目で設置されたその部署に半ば島流しの形で配属されたのは警部補・須藤友三。コンビを組むのは動物にしか目がない薄圭子巡査。 現場一筋鬼警部補と変わり者巡査がペットそして飼主の情報を基に事件を追う。

    殺人事件の裏に動物の影有り!! 薄巡査が持ち前の知識でペットの生態、飼い主に現れる特徴から犯人に迫っていきます。 流石に証拠能力としては限度があるのでそこは鬼警部補の出番、一課で培った杵柄で犯人の動かぬ証拠を炙り出す。  ボケとツッコミも冴えわたるナイスコンビが贈るユーモラス動物ミステリー。

  • ミステリ、動物、謎の人物… 好きな要素が詰まっていてすいすい読める。 リハビリとして総務課に勤務している元刑事。その狙撃も謎がこれから出てくるのだろうし、薄はとにかく動物だけど、その、人とは違う視点が事件を解決に導いているのかも。とにかく、動物が傷つかないように思っているだけなのが。 須藤の柔軟さも好き。事件も面白いけど、動物の生態について知ることができるのも良い。半端な気持ちで生き物を飼ってはいけない。続編が楽しみ 小鳥を愛した容疑者 ヘビを愛した容疑者 カメを愛した容疑者 フクロウ愛した容疑者

  • 警視庁いきもの係は、TVドラマを見たのが出会いのきっかけでした。コミカルなドラマと思いきや、事件解決の過程が楽しかったのを覚えていて本を手に取りました。
    日本語が下手な動物博士が何故か警察官と言う設定も面白いですが、戦線離脱した敏腕刑事との掛け合いがつい笑ってしまう場面が多々あるのも楽しさの要素だと思います。シリーズものですので、次を読むのが楽しみです。

  • テレビドラマにもなった『警視庁いきもの係』シリーズの第1弾小説!
    動物好きな人には堪らない作品です。
     
    ペットといえば、犬、猫を想像する方がほとんどでしょう。
    その他に挙げるとすれば、ウサギ、リス、ハムスター、、、
    そんなところでしょうか。
     
    しかし、この作品で題材として取り上げられている動物は「え? これもペットにしていいの?」なんてものも。
    まあ、最近は森泉さんなんかの影響で認知度は高まってきてはいますが・・・
     
    小鳥、ヘビ、カメ、フクロウ。
    小鳥、カメはまあ飼ってる人もいるでしょう。
    最近は猛禽類カフェは流行ってるけどフクロウ飼ってる人まではなかなかいない。
    ヘビは、、、森泉さんは飼ってるけど、爬虫類苦手な人も多いのでは?
     
    小説を読みながら、それぞれの飼い方も勉強できて動物好きにはたまらない1冊。
    それに加えて警視庁総務部総務課動植物管理係の新米巡査である薄巡査の動物萌えっぷりが堪らない。
    ベテラン刑事の須藤警部補との掛け合いが絶妙に微笑ましくて、最初から最後まで楽しめる作品でした。
     
    続編の『蜂に魅かれた容疑者』『ペンギンを愛した容疑者』もぜひ読んでみたいと思います。
    え? ペンギン飼えるの?

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベースより)
    銃撃を受けて負傷した警視庁捜査一課の鬼警部補・須藤友三は、リハビリも兼ねて、容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課“動植物管理係”に配属された。そこでコンビを組むことになったのが、新米巡査の薄圭子。人間よりも動物を愛する薄巡査は、現場に残されたペットから、次々と名推理を披露する。

    知らない動物の生態が結構分かりやすく描かれているので、読んでいくウチにフムフムとなった。着眼点が面白い。

  • デコボココンビの掛け合いがおもしろい^^ 続編期待!!

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著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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