- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062774116
作品紹介・あらすじ
ノンフィクション作家・後藤正治が「小さな物語を書きたい」と感じた一枚の絵との出会い。その絵は、49歳まで完全に無名だった孤高の画家・石井一男によるものだった。
飲食店や新聞運びなどの仕事をして穏やかに生活をしていた石井が、突如喜びとともに絵を描くようになったのは46歳のとき。以降淡々と好きな絵を描き続けてきた。口下手で穏やかな石井と、神戸のギャラリー海文堂の島田との出会い。画家になりたいと思ったのではない、生きる証として素直に、無心に描き続けた絵。その無名の作家の作品に、多くの人々が救われていくさま。石井や周囲の人々を通し、多くの人の心をとらえて離さない作品と画家の魅力、そして「豊かさ」の本来の意味を教えてくれる、温かくも珠玉のノンフィクション。
「ノンフィクションとは、対象を解きほぐしたいという渇望に導かれてあるものであるが、本書の場合、そのベクトルは少し違っていた。解くのではなく、より深く感受したいといういという希求であったように思える」あとがきで著者自らが書いたように、多くの人に「感受してほしい」作品がここにある。
感想・レビュー・書評
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読書半ばで本が、どこえやら失踪!縁が無かったのかな?タイトルどおり奇跡は、謎のままが良いという事にしておこう。
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どこのブックガイドからだったかな~。それをしっかりチェックしとかないと、同じ推薦者による書をまた手に取って、同じようにガッカリ…という体験を繰り返すことになっちゃうな~、とちょっと反省した次第。まあそれもあって、本ブログでも、具体的な書名まで記しておくことにしたんだけど。ところで本書。この画家を知らなかったんだけど、やっぱり実物を観てみないとピンとこない、ってのはきっとありますわな。観た上で、自分も感動したのなら、本書はきっと、もっと興味深いものになるのでせう。自分にとっては、正直さっぱり…。
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実際に絵を見たくなる本です。
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神戸に石井一男という絵描きがいる。この人、49歳になるまでまったく無名だった。というか、絵を描いていることを周囲に知られていなかった。というか、人づきあいのあるような生活をしていなかった。人とのかかわりを避けるように単独作業のアルバイトと商店の惣菜で食いつなぎながら、密かに絵を描く人生を送ってきた。絵を描かずにはいられないけれど、人目に触れない絵だからと、サインも入れていなかったという。だが、その絵がひとたび、人目に触れるようになると、大きな感動を呼ぶことになった。
この本は、石井さんの絵に魅入られた人たちのエピソードを紹介していくかたちの本。もちろん、一人の人物の絵が、さまざまな人々の人生に介在し、晩年の癒しになったり、人生の励みになったりといった話はいいものだなと単純に思う。だけど、250ページ超をそれだけでまとめるのは、ちょっと無理があるのでは。石井一男その人の生活やあゆみ、考え方を知れるのかと思ったので、そういう意味でも噛み合わず期待はずれだった。 -
この画家をめぐる人々の、不思議な清楚な空気がよく伝わってきます。私も最初ルオーかと思ったのですが、そうではないみたいですね。一度実物を見てみたいです。
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貸し出し期限のため半分ほどで返却
画家が人間関係が苦手で職を転々としていたというだけで
ひきこもりにとっては★4だ
全部読んでないので後半どうなったか
画家が幸せに暮らせたことを望みたい