妖怪アパートの幽雅な日常 8 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774307

作品紹介・あらすじ

遠回りでもいいから、大学に行きたい-就職組から進学組へ鞍替えした高校三年の夕士は、夏期講習に泣く日々。長い休みの最後、ひょんなことから千晶先生らとアンティーク・ジュエリー展に行くと、会場で思わぬ事件に巻き込まれた。絶体絶命のピンチが訪れたとき、夕士は「あの力」を使うことができるのか!?-。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第8弾。
    今回のお話、すごく良かった!

    主人公は稲葉夕士・高校3年生。
    夏休みにひょんなことから“アンティーク・ジュエリー展”に行く。
    学校の友人と千晶先生が一緒なんだけど、そこで強盗事件に巻き込まれる!
    その強盗集団と戦うのだが、そういう極限状態の中で現れる感情や行動。
    うん、ここは色々考えさせられる。

    そして夕士は、みんなの前で“魔力”を使えるのか?!
    だって皆は、夕士がそんな不思議なチカラを持っているとは知らないのだから。
    自分は“化け物”と思われるではないか…
    でもみんなを助けたい!
    うわぁー、頑張れ夕士!!


     ……前日まで「脱北航路」月村了衛著 を読んでいた私。
    潜水艦に乗り込んで、荒れる日本海にいた(気分)の私は、この妖怪アパートで一気にファンタジーの世界へ飛んでいき、なんだかフワフワした変な気分を味わっている……(余談)

  • 大学へ進学することを決意した夕士の夏休み。ひょんなことから千晶先生とクラスメイトと一緒にジュエリー展へ行くことに。会場で思わぬ事件に巻き込まれ大ピンチ!の第8巻。

    最後に夕士が千晶先生に自分の力のことを打ち明けられて、受け入れてもらえてよかったです。他の人と変わっていても特異の目で見ずに普通に接してくれる…よい先生だなと思います。少し現実離れしすぎた先生ではありますが…(笑)
    すこーし、田代たち女性徒の言動が下品かなぁと…巻を重ねる毎に鼻につくようになってるかも…

  • 前作とは打って変わって派手な事件が起きて安心。
    この先、引き込まれる程の衝撃的な事が起きて欲しい。
    このまま満たされた主人公の生活が描かれ続けるのだろうか?

  • 先が気になって、いっきに読み終えてしまった。今回、アパートの住人は、あまり出てこなかったけど、千晶と夕士のコンビはいいなぁ。無事に事件も解決出来たし、プチを告白しても、千晶は動じず、受け入れてくれた。きっと、待っていたんだろうな。千晶の事だから、フィーリングって言って貧血を軽くしたり、止血したり、する力を、気づかないわけがないし。しかし、青木先生のやり方だと、卒業した後、彼女たちはどうなるのか心配になってしまいます。傷をなめあってるだけじゃ駄目だと思う。

  • 新刊、である。

    あいかわらずるり子さんのお料理の数々がおいしそうで、おいしそうで。
    はあ、ほんっと私も寿荘にすみたーい。
    っと、そうそう寿荘って名前だったのよねー。妖怪アパートで認識してたわあ。ははっ、そんな名前じゃ、住所書けないよなあ。

    今回は夕士くん、決意と覚悟の巻ってとこかしら?
    事件はちょっと唐突な感もなくはないが、
    まあ、いいんじゃないでしょうか。相変わらず千晶先生がかっこよすぎだー。

    でも青木先生がでてくるとちょっと苦手なんだよねー。
    この人、負のオーラだしまくりっつーか。
    で、ただでてきてイヤなことだけ言って去ってくだけなら、ただの悪役ってことで納得できるんだけど、
    彼女のどこがイヤなのか、ってののを夕士くんが逐一丁寧に
    説明してくれるのがどーもわさわさするっとゆーか、あんまり好きじゃないんだなあ。
    うーん、なんとゆーか、夕士くんのいうことはうんうんその通りだよなあっと思う。思うんだけど、なんか青木先生たちの描かれ方、とゆーか
    夕士たちやアパートの面々とかは、こう、なんでもあり、ですごく豊かで多面的な感じで、そこがすっごく好きなんだけど、
    彼女たちは一面的で、べたっと、この人たちはおかしい、と
    ラベルが貼られてる感じで、そこがすごく気持ち悪いとゆーか。
    多分、どちらかというと自分が青木先生側になりがちだとゆー自覚があるからなんだろう。
    まあ、あそこまでひどくはない、と思いたいけど、どっちかってゆーと頭でっかちで、理想主義的、敷かれたレールと必死でなぞって歩いちゃう方。
    だからこそ、千晶先生みたいなのに憧れるし、
    自分の道を自分で見つけようとする夕士を応援したい気持ちになる。
    けど、殻にこもっちゃう青木先生シンパたちのことも分かるから、
    そこを全否定されるとなんかちょっとイタイんだよねー。
    まあ、大概彼女たちの行動は極端で嫌味なんで、しょうがない、といえばしょうがないんだが・・・・。
    ただ、ちょっとヤンチャな子らの方がマジメ一辺倒の子より、人間味があるっとゆうような描かれ方はあんまり好きじゃない。
    まあ、実際のところ、ひとつところしかみてない人間よりいろんなところをみてる人間の方が幅が広くなるんだろうけど・・・・・。
    あー、ひねくれてんなー。
    寄り道しなさすぎたかんなー。
    いや、今からでもするか、寄り道。

    世界は思ったより広く。
      そして思ったより、思った通りにならなかったりもする。

    だから、本を読むんだ。

  • 恩着せがましくなく,物語の中に人生の教訓?を伝えてくれ.
    毎度だけど,上手いなぁと思う.
    これから大人になる息子もお気に入りの作品.
    読み終わったので、さっそく貸してあげようっと(笑)

    今回,ついに夕士の正体がばれてしまう???

  • 人生は長いし、世界は広い。世の中は不思議なこと、愉しいことであふれていて、学校だけが世界じゃない。その気になれば自分の周囲にいくらでも見つけられるんだよと教えてくれるシリーズの8冊目。ぜひとも中高生のうちに読んで欲しいですね。
    さらさらっと読めて面白い、妖怪と妖怪に負けず劣らず人間たちが住んでいるアパートに住むことになった高校生の成長譚。

  • 千晶先生が気に入っているので、たくさん出番があって嬉しいです。

  • 表紙が並んでいる絵になっているの面白い。ブクログに登録するのが楽しいな

  • #読了

    いや、すっごい考えさせられた。
    不幸自慢になっている自分に気付かされたような
    そんな話だった。

    自分だけは助けて!!と叫んでしまう彼女の気持ちも
    どこか分かってしまうんだもの

    卑屈にならない。強くなりたい。

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著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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