- 講談社 (2013年2月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (656ページ) / ISBN・EAN: 9784062774604
作品紹介・あらすじ
読み始めたら止まらないノンストップ・ノンフィクションの傑作。日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3000万人避難の未曾有の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 『ヒルズ黙示録』で鮮烈デビューした著者が、菅直人、勝俣東京電力会長、経産省官僚らキーパーソン約200人を取材してわかった驚愕の新事実。講談社ノンフィクション賞受賞作を文庫化。
「日本の『ベスト&ブライテスト』が誕生した」(ノンフィクション作家・野村進氏)、「これぞ調査報道の真骨頂」(作家・重松清氏)。第34回講談社ノンフィクション賞で、選考委員が絶賛した調査報道ノンフィクションが全面バージョンアップされ、文庫化された。ビデオ映像で明らかになった東電の杜撰な事故対応、脱原発阻止を目論む経産省官僚の陰謀などの新事実を大幅加筆した。
(本書より)「メルトダウンしていたのは、原発の炉心だけではないのだ。原因企業である東電の経営者たち。責任官庁である経産省の官僚たち。原子力安全委員会や保安院の原発専門家たち。原発爆発企業の東電に自己責任で2兆円も貸しながら、東電の経営が危うくなると自分たちの債権保全にだけは必死な愚かな銀行家たち。未曾有の国難にもかかわらず、正気の沙汰とは思えない政争に明け暮れた政治家たち。いずれもメルトダウンしていた。エリートやエグゼクティブや選良と呼ばれる人たちの、能力の欠落と保身、責任転嫁、そして精神の荒廃を、可能な限り記録しよう。それが私の出発点だった」
本書は2012年1月に出版された『メルトダウンドキュメント福島第一原発事故』を全面的に増補改訂したものである。政府事故調や国会事故調など明らかになった新事実と、貴重な一次資料となった東京電力のテレビ電話会議(2012年8月開示)のやりとりを加えて、第1部「悪夢の一週間」を大幅に加筆した。文庫化に伴い、「第4部 静かなる反動」「第5部ゼロの攻防」を新たに書き下ろし、民主党惨敗までの経緯を詳述。原発阻止を目論み、なりふり構わぬ陰謀を仕掛ける経産省官僚とそれに翻弄される民主党政権を克明に描いた。
★メディア絶賛!★
福岡伸一氏(青山学院大学教授・生物学者)「あのとき一体、為されるべきことの何が為されなかったのかを知るための一級資料」(2012年3月11日 朝日新聞書評)「爆発する原発を映すテレビの前で『うわーっ』とうめいて頭を抱える斑目春樹・原子安全委員会委員長。操作ミスから3号機を爆発させてしまった作業員。『脱原発』への向かう菅直人首相を追い落とした経済産業省の官僚たち・・・・・・。責任の転嫁と情報の混乱によって危機が連鎖していくさまは、並みのパニック映画より怖い。しかし、これは実際に起きたことなのだ」(2012年3月11日西日本新聞『3・11を読む』)
みんなの感想まとめ
原発事故の真相を追求する本書は、事故の現場だけでなく、政治や経済の舞台裏に迫ります。著者は、福島第一原発事故を受けた官邸や東京電力、経産省の動きを詳細に描写し、責任の所在や官僚たちの無責任さを浮き彫り...
感想・レビュー・書評
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ドキュメンタリーとしは一級品。著者の立ち位置はよく分からない所もあるが、多くの人は同様だろう。
早くも風化しつつある事故だが、絶対風化させてはいけない。日本人として、一人一人が、この事故をどのように捉え、考えるかが大事なのは今も変わらない。著者も認めてるが、マスメディアの劣化も目を覆いたい。大衆に迎合するのではなく、事実を伝え、深く掘り下げた報道をのぞむ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やはり日本存続の危機だったのですね。良く乗り越えましたね。
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原発の現場の話は最初の方だけで、後は東電や官邸や役所の誰が何したというのが詳細に書かれている。これまで縁のなかった政治の世界の雰囲気がなんとなく感じられて面白かった。どこの高校大学を出てどう、というのが本に書かれて官僚もなかなか大変。被災地の話はほとんどない。
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原発事故とその収束にあたる官邸と東電。
東電本店のグタグタさ加減と、その後原発再稼働に向けて反省もしないまま動き出す経産省の厚顔無恥っぷりを写し出す。
文中に東電某部長の「自民党政権だったら爆発までいかなかった。メルトダウンしたのは民主党政権のせいで対応が遅れたから」という度し難いコメントが載っていたが、東電に限らず経産省も含めて誰も責任を取らず責任を取ったのは退陣させられた菅直人だけという摩訶不思議。原発を推進した自民党が追求側で市民派の菅直人が責任を取り、当事者は誰も賠償責任ひとつ負ってないとかなんなのよね?
菅直人を引きずり下ろす策謀の数々は、まぁ政争の面もあるし原発ムラの陰謀かどうかは微妙にしろ、読んでて嫌になってくる。
現時点では原発再稼働の方が経済的に得なのは誰でも分かるけど、だれ一人として原発を推進し事故が起こったことに責任を取っていないままで「反原発はアホ」と叫んでも、道義面での違和感からなる反原発の一部とすら話が噛み合わない。
「寵臣」とか「覚えのめでたい」みたいなワードを使わず淡々と書いたら、もうちょっと違う立場の読み手にも伝わったのに、と。 -
日本の政治に疑問や不満を持っているなら読んでみるといい。
本当にバカなやつらがいろんなことを勝手に決めようとしていることがよくわかる。
マスメディアもバカばっかり。毎日どんどん記事を書かなくちゃいけないから勉強する暇もなくて大変なのは分かるけど、ちょっと考えれば分かるような騙しに引っ掛かるのはやめてくれ。
そうだ、知っているとは思うけど、読売・日経・産経は原発推進派だから、購読している人は読み方に気を付けよう。
で、文句ばっかり言っていても意味がない。俺はどうすればいいのか。
考えた。
原発の仕組みや運用の大変さ、放射能の恐ろしさについて、それを知らない人たちに教えていくことにする。たくさんの事実を。 -
福一の事故から、野田政権期までの対応についてまとめた本。多くのアクターが出てくるが、政府と東電が主なアクターとなる。一連のプロセスについて、綿密な取材に基づき書かれている。(しかし、やはり少数でやるためか、裏付けの面で限界はある。)
感想としては、政府や東電の杜撰な対応や脱原発阻止に向かう、いわゆる原子力ムラの活動など、見るに耐えない。よーくわかったことは、既得権益があるとそれを手放さないということである。本書を通じて、どうすれば、原子力以外でも既得権益を手放すように持っていけるのかを考える機会となったと思う。
また、我が国の組織は、責任の所在を避ける傾向に動きがちになることも感じた。
さらに、日本の行政組織に多い、ジェネラリスト志向の弊害もうかがい知ることができた。本書で指摘されていたこととして、ジェネラリストが多いと、成熟された政策立案、特に既存の枠組みを崩すような政策立案は難しい。そのため、調整に徹する事務屋に陥ってしまうと筆者は指摘している。当然、スペシャリスト志向にも問題はあるが、行政組織の人事管理や制度のあり方も再考すべきなのでは、と感じた。 -
あらためて震災当時の事が思い出される。都内で震災にあったが、あの不気味な揺れと怖さが甦ります。
読みごたえ十分な内容で、あれだけ放射線汚染を恐れていた市民とは裏腹に、会社や組織または己の保身に一生懸命な東電や関係省庁関係者、そしてあまりに無能な当時の民主党政権に怒りをおぼえます。起こさない事は大前提だが、起きてしまった事故に対して、適切な対応のできる政府であり役所であって欲しい。 -
福島第一原発事故と東京電力、脱原発阻止に暗躍する官僚に迫るドキュメント。文庫化に当たり大幅加筆とのこと。
喉元過ぎれば熱さを忘れるの諺の通り、あの時の悪夢の映像をまるで忘れたかのように原発は再稼働の道へ。果たして日本に未来はあるのかと考えさせられるドキュメントだった。
自分の住む東北地方は内陸部でも東日本大震災発生と同時に停電、まさかそれが一週間も続くとは思わなかった。当然、テレビなど観ることが出来ず、ラジオだけが頼り。何よりも、どの位の被害が発生しているのか、津波の襲った沿岸部に住む両親は無事なのかといった情報を収集することに精一杯だった。
しかも地震の翌日から毎日、会社の復旧に従事し、たまたま会社の自家発電で映っていたテレビで福島第一原発の大爆発の映像を観た時、日本は終わったなと背筋が凍った。ラジオの情報からは福島第一原発が危険な状態になっていることは知っていたが、まさかこれほどの事故になるとは思わなかった。
このドキュメントを読むと福島第一原発で何が起こり、東京電力、政府が如何に無能だったかが解る。そして、同じ誤ちを冒そうとしている…何を信じたらよいのか……
このドキュメントは破滅への序章なのか… -
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福島第一原発事故当時、現場・官邸・東電それぞれがどう動いていたのか、そして事故後の民主党政権や経産省の対応までを追ったノンフィクション。特に第一章の爆発時の描写は緊迫感があり、吉田昌郎所長をはじめとする現場の必死な対応と、官邸・東電の温度差が印象に残った。一方で、その後の政治の迷走ぶりには読んでいてもどかしさを覚え、こうした統治構造の不備が事故をここまで深刻にした一因ではないかと感じさせられた。
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タイトルから推察できるように、メルトダウンしたのは(していたのは)原子炉だけではなく、官僚組織、東電、政治家、御用知識人、そしてマスコミだった。
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経産省が興隆してこの国滅ぶですな。
今井とか柳瀬とか吊るし首だろ。今ごろのほほーんと生きてんだろうね。
嘆息。 -
東日本大震災当時の福島原発に関わる当時の状況が伝わる。現場で指揮しながら命掛けでメルトダウンを食い止めようとしていた東京電力の職員がいる一方で全く役に立つ事もなく、責任逃ればかり考える役員連中、そしてその後の銀行や政府、マスコミの対応に、今の日本がどれ程堕落しているのか、そして、あれから数年たった今、また核廃棄物無問題で揺れている状況を見た時に、喉元過ぎれば…と言われるような事態になっている事を考えると、また同じ過ちが繰り返されていく事を懸念する。本自体は、あまりに長く難しいので途中でやめてしまったが、過去の出来事にしっかり触れていく事は大事だなと改めて感じた。
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第34回講談社ノンフィクション賞受賞作。電力会社に電気代を払っている日本国民、そして電気代が高いと嘆く日本国民にぜひ一読をお勧めしたい作品。東電だけにかかわらず、独占事業行ってる大企業に共通するものを感じる。
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原子力発電所の危機管理能力は日本に不在
結局「米国頼り」独立国のレベルではない(148)
これで原子力発電が国策とはおこがましい
無責任極まりない
莫大な国家予算をつぎ込み、原子力の権威・権勢をほしいままにしてきた「専門家」の誰1人責任を取ろうとしない
1945年の敗戦と全く変わらない構図
いま「コロナ」でも同じことが繰り返されようとしている
日本国内の「専門家」というガラパゴスでしか通用しない「専門性」を振りかざして権威を見せかけて済むのは平時だけ。非常時・戦時に求められる「危機対応力」は皆無。
そのお粗末さを見せつけられ、最後の帳尻は国民に。
説明責任が皆無
何かを隠しているか、判断が出来ないんだ(菅首相100)
日本の人事システム(2年ローテーション)が専門家の育成を妨げ、素人集団の無責任指導体制にしてしまった
安倍政権の内閣府集中体制はそれを加速
もはや江戸幕府の末期か、サイパン陥落後の日本政府状態としか言いようがない -
面白かったが、長すぎてつかれました。
津波の後の福島第一原発の章はかなりの緊張感で
よかったですね。
今現実におきていることと錯覚しながらよんでいました。
それから、枝野さんと東電のせめぎあいも
読み応えがありました。
ただ、全体としては仕方がないとおもいますが、
興味がやや薄れるところは中だるみして流してしまいました。
でも、とてもやかりやすく説明されていて読んでよかったですね。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB11883051
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『アンダーグラウンド』に続いて、ノンフィクションに手を出してみた。
非常に細かく、読者が知りたいと思う所が、きちんと流れに沿って書かれているなぁという印象を持った。
専門性のない私でさえ、非常に分かりやすい「人間構図」である。
これが、本当に未曾有の事態が起こった日本で「共に生きる」者たちの姿なのか、と思うと笑いを禁じえない。
そして、国って何なんだろう?と素直に首を傾げた。
私たちは、国の中で社会を形成している国民ではなかったのだろうか。
国と一つの電力会社が一進一退の攻防をし、また情報の操作をし合い、思惑が入り乱れる。
私という人間は、恐らくこの「国」の内部に存在する人間ではないんだな、と思う。
福島原発の状況をテレビの前で固唾を飲んで見つめ、恐怖していた私とは、一体何者なんだろう。
そうして、事故の処理に今も現場で当たっておられる方たちは、この本を読んでどう考えるだろう。
この頃、管内閣は叩きに叩かれ政権交代を余儀なくされたけれど、この人が「あちら側」の人間でなくて本当に良かったと思えるのだ。
枝野さんが語りかける言葉が全てではなかったにせよ、テレビの前の私たちはその言葉に重きを置いたのだ。
短期的な視野で物事を見ることは、国という大きな基盤を決めてゆくには向いていないかもしれない。
しかし、何を大切にすべきなのかは私たちでも考えることが出来る。
先に読んだ『アンダーグラウンド』でも、人間は時として人間でなくなることが出来るのかもしれない、と述べた。
同様に、被害にあった人たち全ての前に立った時、あなたは本当に人間だったか?と問いかけたくなった。
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