地のはてから(下) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774963

感想・レビュー・書評

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  • 貧しい時代に、家族の為に必死にたくましく生きる女性の姿。現実にそうやって生き抜いた人たちがいるんですよね。

  • 生ぬるいわっ!自分も含め現代人。「ニサッタ、ニサッタ」を先に読むべし。生きる糧となる小説!

  • とわの生きる力が凄いと思った。
    昔の人のたくましさと、今自分たちがどれだけ恵まれた時代に生きてるのかが分かった。

  • 知床を舞台に開拓民少女が過酷な自然、貧しさ、戦争を生き抜く

    息子が小学生の時に自由研究でアイヌ文化を勉強していて、夏休みにアイヌを学ぶ旅で道東に行く前に一度読みました。
    そして、知床半島の美しい知床連山と知床五胡に心を打たれながら、開拓民の壮絶な人生を思っていました。

    再読し、また心に重く深く。
    時代の流れと運命は受け入れ、その中で力強く精一杯に生きる、ということ

  • 方言での読み方が最初戸惑ったが、読み進むうちに慣れた。知床、カムイワッカの滝等にはバイクで1985年に行ったが、あの辺が大正時代からの開拓で苦労したのは初耳でした。大正時代から昭和、戦争を経て苦労続きだが、子宝に恵まれどちらかといえばハッピーエンドで良かったです。

  • 壮大な話だった。選択肢がないとはいえ、自分なら、とわのように力強く生きられるか?現代の日々の悩みが本当に些末なことに感じる。

  • 良い

  • 小樽への子守奉公、奉公先の破綻で知床に戻り、切ないアイヌの成年との恋、そして結婚。主人公のとわは、懸命に家計を支え、子供たちも育てていく。そのさなかにも、悲しい出来事は次から次へのとわを襲う。生きること、生き抜くことの辛さ、政府主導の北海道開拓の現実、そして戦争。
    主人公とわと乃南アサ作品『ニサッタ、ニサッタ』が連続性があることを、巻末の「解説」を読んで知った。

  • 自由をかなり制約され、生きるために生活するとわがとてももどかしく、せつない気分になった。

    それと、この物語に出てくる男はなんでこんなにダメなの・・・。

    全編をとおしてセリフが方言。おそらく、かなり忠実に方言を再現したのだろうと思う。
    だけど、五十音で方言を表現するのって無理がある。方言は好きなんだけど、かなりセリフが読みにくく、文字から単語、単語から文章に変換してからセリフを読まなくてはならなかった。テンポよく読み進めることができなくて、それが残念。

  • 過去の日本にはこんな時代が本当にあったんだろうなぁとは思いますが……、後半はただひたすら生きていくことに一生懸命なだけで、諦めにも似た境地で、読んでいてしんどかった。
    逆境でも前向きな心根で立ち向かって欲しかったかも。
    方言を読ませるのは味わいあっていいのかもしれないけど、ちょっと読みづらかったです。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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