ボックス!(上) (講談社文庫)

  • 講談社 (2013年4月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784062775359

作品紹介・あらすじ

天才vs.努力家
性格は正反対。二人の幼なじみの共通点は「ボクシングが好き」。それだけ。
いま最も日本人を感動させている作家、唯一無二の青春小説!

天才的なボクシングセンス、だけどお調子者の鏑矢義平(かぶらやよしへい)と、勉強は得意、だけど運動は苦手な木樽優紀(きたるゆうき)。真逆な性格の幼なじみ二人が恵美寿(えびす)高校ボクシング部に入部した。一年生ながら圧倒的な強さで勝ち続ける鏑矢の目標は「高校3年間で八冠を獲ること」。だが彼の前に高校ボクシング界最強の男、稲村が現れる。

※本書は2010年3月、太田出版より刊行された『ボックス!』上巻の二次文庫です。

感想・レビュー・書評

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  •  百田尚樹さんの初期作品(2008年刊行)で、高校ボクシングの青春物語です。

     扉及び作中にもありますが、「Box」は<動詞>で「ボクシングをする、拳で殴る」の意味だそうで、タイトルが『ボックス!』と!マークが付いているので命令形ですね。
     これはレフリーの義務の一つで、試合続行を促す命令語なのだとか。実際、日本ボクシング連盟競技規則に明記されているようです。「ファイト!」じゃなくて「ボックス!」なんですね。

     本作・上巻の前半は、ちゃらんぽらんで破天荒だが天才肌の鏑矢が物語の中心、そして他校で階級の違うモンスター・稲村が登場し、あ、将来宿命のライバルになるのかな? と想像するも、話はなかなかそうは展開しません。
     ボクシングとは無縁だった副顧問の女性教師・高津の視点で、アマとプロの違い、ボクシングの基本技術、練習・試合に、読み手も徐々に精通・共感していきます。大阪弁のテンポやフットワークの軽快さなど、双方のリズムもよく読みやすいです。
     鏑矢と同期で、理知的だがいじめられっ子でボクシング初心者の木樽、他の部員たち、女子マネなどの友情と成長が、瑞々しく描かれています。
     練習や試合の場面が多いのですが、心理描写を含め各瞬間が詳細に表現され、とても臨場感があります。

     下巻でどう展開していくのか、楽しみと期待以外ありません。気持ちが逸ります。

    • hibuさん
      おはようございます!
      テンポ良く読めて、なんか一緒に闘っている気分になりますよね?
      下巻もお楽しみに〜
      おはようございます!
      テンポ良く読めて、なんか一緒に闘っている気分になりますよね?
      下巻もお楽しみに〜
      2023/09/30
    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      hibuさん、おはようございます♪
      コメントありがとうございます!
      百田尚樹さん特有(?)の重厚なイメージを想像したら
      いい意味で違ってまし...
      hibuさん、おはようございます♪
      コメントありがとうございます!
      百田尚樹さん特有(?)の重厚なイメージを想像したら
      いい意味で違ってました。完全アオハル!
      下巻も楽しみです(^^)
      2023/09/30
  • 感想は
    下巻に
    纏めて

  • 一言で言うと痛快!
    百田尚樹さんの作品はこれまで8冊くらい読んでいますが、戦争や時代を風刺したものが多く、面白いけど考えさせられる作品が多いように思いました。

    そこからすると底抜けに青春です♪
    成績優秀で気弱な少年がいじめられていた時に助けてくれた少年に誘われて復讐のために始めたボクシング。
    素直で真面目なキャラそのままに成長する姿に、自分も出来るかも!って思わせる文章力はさすがです。百田作品の中でも一番好きかも、下巻が楽しみです!オススメ!

  • 最近とにかく日本のボクシング界が大盛り上がりなので、ボクシングにまつわるお話が読みたくて手に取った。
    何をやらせてもそつなくこなし、パンチもありスピードも速くディフェンスも上手い、とにかく技術がズバ抜けて高い天才ボクサーだが、本気で努力することは苦手な怠け者破天荒キャラ、鏑矢。
    それに対し、勉学に時間を割いてきたためスポーツ経験ゼロだが、ガード、ジャブ、右ストレート、左フックと、一つ一つ丁寧に丁寧にとんでもない練習を積み重ねることで急成長中の努力家、木樽。
    ボクシングなんて見たことないが、無鉄砲な鏑矢を中心とした部員達を見守る若き教師、輝子。
    体は弱いがとにかくニコニコで、試合中おっきい声で鏑矢を呼びまくるマネージャー、丸野。
    様々なボクシングにまつわる話が出てきて、読んでいて木樽と一緒にボクシングを学んでいくことができて非常に面白いです。
    何気なくテレビで見ているボクシングですが、動きの一つ一つに技術が詰まっていることがよくわかりました。
    また、実際にボクシングをするシーンでは、パンチの攻防が事細かく描かれていて、体の動きが鮮明に脳内再生されるので、ボクシングの試合を目で見ているような感覚になれました!
    0勝5敗のキャプテンが最後の試合でチャラチャラした態度の不誠実な相手に負けてしまうシーンでは、どんなに人として素晴らしくても、リングの上ではボクシングのスキル•メンタリティが全てであるという残酷さを感じました。
    とにかく面白くて、あっという間に上巻が終わってしまった。

  • ボクシング題材の青春小説!

  • 優等生:木樽がボクシング部に入って 上達するだけの巻 なのに…

    人物描写 ボクシングの試合描写も上手く 軽快なテンポで木樽の成長と同じくみるみる読めてしまう。

    幼なじみの鏑矢(天才)
    最強の稲村
    マネージャー 丸野

    どんな 青春が待ち受けてるか? 下巻も楽しみです。

  • ほんとに良かった
    2度3度読まないと理解できない文が突然出てきて驚かされたし、天才の心中と熱い友情に涙したし、最後の試合は自分も祈るような気持ちで読んだ
    終わり方もさっぱり、けどじんわりしていてとてもとても良かった

  • 高校生の青春ボクシング物語

    詳細な感想は下巻でまとめて

    以下、公式のあらすじ
    ---------------------
    天才vs.努力家
    性格は正反対。二人の幼なじみの共通点は「ボクシングが好き」。それだけ。
    いま最も日本人を感動させている作家、唯一無二の青春小説!

    天才的なボクシングセンス、だけどお調子者の鏑矢義平(かぶらやよしへい)と、勉強は得意、だけど運動は苦手な木樽優紀(きたるゆうき)。真逆な性格の幼なじみ二人が恵美寿(えびす)高校ボクシング部に入部した。一年生ながら圧倒的な強さで勝ち続ける鏑矢の目標は「高校3年間で八冠を獲ること」。だが彼の前に高校ボクシング界最強の男、稲村が現れる。
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  • 面白くて続きが気になる。
    鏑矢のキャラがわかりやすくて上手く書かれている。

  • 読みやすく、ボクシングのことがわからなくても、説明もわかりやすく、ストーリーも興味をそそられる。下巻はどうなるか!?

  • 面白い。文章でボクシングを行なっている映像がしっかり頭に映る。
    作者もボクシングの事をちゃんと調べてから書いている印象。

    登場人物の性格や特性は安直だが、それがこの手のスポーツ小説には良い。

  • 百田尚樹のボクシング小説の前編。
    高校ボクシング部の話。
    人物の描き方が本当に上手い。
    勝手に頭の中で映像化される。
    対照的な主人公2人のボクシングを通じた青春をスピーディー且つ繊細に語っていて、非常に読みやすい。
    ボクシングやりてぇ。

  • 百田さんの作品は苦手な上、興味のないボクシングの物語なので、読めるかどうか心配していたが、主人公が高校生のお陰かとても読みやすくて面白かった。
    ボクシングのことを少しだけ知って、知らなかった時より好感が持てている。
    続いて下巻へ

  • 百田尚樹の小説をいくつか読んできたが、その中で一番好きな小説。
    ボクシングの話だが、他のスポーツ小説とは一味違う。
    まず、キャラクターの個性が強いので、物語に入り込みやすい。
    また、ボクシングのシーンも描写が素晴らしいので、読んでいても映像として浮かんでくる。
    これは、さすが百田尚樹さんという感じ。よく調べて知識を蓄えた後に、書いているので臨場感が凄い。

    これに加えて、ライバルや友情なども加わりドンドン読み進められる。
    図書館で読んでいたが、涙をこぼしてしまう場面もあった。

    百田尚樹に興味がある人も、ない人も是非読んで欲しい一冊

    • chie0305さん
      ☆5つ評価だったので読んでみました。良かったです!あと、舞台が昔住んでた近所で久々の大阪弁も懐かしかったです。
      ☆5つ評価だったので読んでみました。良かったです!あと、舞台が昔住んでた近所で久々の大阪弁も懐かしかったです。
      2017/10/03
    • katsuya729さん
      読んでいただいてありがとうございます!
      鏑矢が良いキャラですよね♪

      大阪出身なんですね!?

      僕も、chieさんの本棚を見させて...
      読んでいただいてありがとうございます!
      鏑矢が良いキャラですよね♪

      大阪出身なんですね!?

      僕も、chieさんの本棚を見させてもらって、
      恩田陸のネバーランドを図書館で予約しましたw
      2017/10/03
  • いじめられっ子だった優紀がボクシングを始めて、どんどん上達していく様子がワクワクしました。
    特進クラスに入れる程の頭脳の持ち主だから、何事も分析する力があるんだろうなと思いました。
    そして、言われた事、自分が必要と思ったことをコツコツやり続けることができる能力が素晴らしい!
    彼は努力の人だけど、努力ができる才能がすごくあるんだろうなと思いました。

    この後どう成長していくのか、下巻が楽しみです♪

  • 面白くて一気に読めた。中身はそこそこ。

  • 3年前に読み、今年再読。
    相手を殴り合うという、決して良いイメージを持っていなかったボクシングが、崇高なスポーツであるという事を知らされた。
    ボクシングの練習は単純でキツイからこそ、本当に強いボクサーには筋力だけでなく精神力も備わっているという事を知った。

    この本を読んでボクシングをやってみたい、みてみたいなと思った。

  • ボクシングを知らない僕でもわかりやすく、楽しく一気に読めた。下巻も楽しみ!

  • 勉強は出来るけど気弱で貧弱な主人公、木樽がボクシングを通して成長していく物語。

    木樽の友人の鏑矢はボクシングの天才であり、スポーツができない木樽にとっては憧れの存在。

    そんな木樽もある一件からボクシングを始めることになる。

    もともと生真面目な性格の木樽はボクシングの練習でも言われたことを忠実にこなしていく。
    その甲斐あり、飛躍的な成長はしなくともだんだんと力を付けてきた。

    一方の鏑矢は自分の強さに甘んじて練習をサボってばかり。それでも勝ててしまうから。

    まるでウサギとカメ、アリとキリギリスみたい。


    その後の展開はなんとなく読めてしまうけど面白い。


    百田さんの作品を通して言えることだが、とにかく読みやすい。
    会話口調が多くてスラスラ読めるので、400ページあっても早い人だと1日で読めてしまいそう。

    自分自身、中学と高校に一回ずつくらい読み、今回で3回目の読了。

    何回同じ内容を読んでも楽しめる、良い作品です。

  • 高校のボクシング部を舞台にした小説
    二人の種類の異なる「天才」の話×女性の顧問
    勉強に関しては優等生でまったくボクシングを知らない生徒がひたすらな努力によってインターハイ2連覇までいった生徒
    勉強に関しては劣等生で運動能力としてはすぐれたものをもちながら努力し続けることができずに、結局無冠で終わった生徒

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著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

百田尚樹の作品

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