- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062775366
作品紹介・あらすじ
「強くなりたい」--いじめられっ子だった木樽優希が入部した恵比寿高校ボクシング部。彼には強くならなきゃならない理由があった。
感想・レビュー・書評
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高校ボクシングの青春ストーリーの下巻です。
主人公の一人である鏑矢は、己の才能に胡座をかき、ろくに努力もせず絵に描いたように挫折します。
まぁ、普通は「こんなヤツはダメ」「当然だ」とレッテルを貼られるでしょうが、本書(下巻)の面白さはここからなんです!
その後鏑矢は、親友・木樽のサブに徹しながら自ら考え努力し、その才能が磨かれていきます。女子マネ丸野の想いもたまらなく涙を誘います。数々の試練を乗り越え真に成長していく、その姿に素直に感動します。「負けを認める・受け入れる」ことをが成長・飛躍のスタートなのですね。
取り分け、ヒヨッコのようだった木樽の成長ぶりはどうでしょう! 人は、継続的に学習・練習・訓練していると、突然劇的に成長することがあるという〝量子的飛躍〟に当たるんじゃないでしょうか。過酷で地道な努力はあったものの、尋常じゃない飛躍的成長は非現実的ですが‥。
「純粋に打算なく誰かのために頑張れる」というのは、まさに青春時代にピッタリの胸熱物語でした。人のために頑張れるのは、歳に関係なく人の心がけでしょうが! と心で異論を唱えたくなりますが、哀しいかな、歳と共に邪念が入ってくるんです‥。違う?
手に汗握るボクシング描写の面白さ、一心に一つのことに打ち込む意義、友情と人を思う気持ち等々、密度の濃い素晴らしく熱い青春物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボクシングには、全く興味も魅力も感じなかったので、この小説も、ずっとスルーしていたが、
高校生のアマチュアボクシング界の話だと知り、読んでみることにした。
ボックスとは、「ボクシングをしろ」と言う意味で、現代のボクシングの試合開始には、レフリー が「ボックス」と言うらしい。
天才的なボクシングセンスを持った、鏑矢義平は大阪の恵美須高校のボクシング部に所属している。
鏑矢に誘われて、幼馴染の木樽優紀も入部したが、木樽は、勉強は得意だけど、運動は大の苦手のいじめられっ子だった。
才能があるゆえに、努力をしない鏑矢。
かたや、コツコツと努力を続ける木樽。
対照的な二人だが、
いつのまにか、ふたりの力が拮抗してくる。
ボクシングを通して、若者の成長と挫折を、爽やかに描かれている。
自身も、大学生時代、アマチュアボクシングの経験を持つ、百田尚樹氏。
所々に、蘊蓄を挟めてくるが、ボクシングのルール等は、理解できて良かったけど、知らなくても良い事もあった。 -
青春だなぁ...
試合のシーンもいー感じ!
ちょっと読んでから時間経っちゃったので、細かいことは書けませんけど青春小説好きな方は楽しめると思います(^∇^)
上下巻とも、ほぼほぼ一気に読みました!
面白かったです!
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いゃ〜、良かった!
下巻も上巻の勢いそのままに引きずり込まれてしまいました。
試合の場面では思わずこちらまで身体が動いてしまいそうな臨場感。
日常では会話の中に若々しさが弾けています。 やっぱり作家って凄いですねぇ。
オススメです! -
ボクシングの話らしいということは知っていましたが、「ボックス」て何だろう?と思いつつ読み始めました。
そして初めて知った「ボックス」の意味。
ボクシング用語で、試合開始や、ダウン後の試合再開のときに、審判がかける言葉で「ボクシングしろ!」という意味。
アマチュアボクシングの世界を描いた青春小説。
恵比寿高校ボクシング部の2人。
天才ボクサーと誰もが認める鏑矢美平。
鏑矢美平の幼馴染でありながら、子どもの頃からいじめられっ子だった木樽優紀は鏑矢の影響でボクシングを始めたが…
進クラスに席を置く秀才だけどボクシングとは一番遠い所にいた優紀。
天才と努力家。
全くタイプの違う二人がボクシングに青春をかける。
そんな二人を見守るボクシング部顧問の高津耀子先生。
鏑矢を応援するためにマネージャーになった優紀のクラスメート丸野智子。
舞台が大阪と言うこともあって、とにかく面白かった!
上下巻、一気読みでした。
ボクシングって遠い昔、テレビではチラッと見たことはあるけれど、ほとんど興味がなかった。
それでも具志堅用高、赤井秀和、辰吉丈一郎という名前は知っている。
だけど、その人たちがどんなにすごい人だったのかということは知らなかった…
殴り合っているというイメージしかなかったのだけど…
当たり前のことだけどそこにはルールが存在し、ものすごい精神力を必要とする、すごいスポーツだと思った! -
風のよぅな作品やった。
一気に 読みしてしまった(笑)
・夜の淀川は油みたぃだ。
・(勝利への)過程が大丈夫だと言うが、「1つの勝利」のほうが……
きれい事じゃない 本音がちょいちょい 刺さりました。
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最高に面白かった。
百田尚樹さんの作品は苦手であまり読んではいないけど、わたしが読んだ中では1番です。
主役の二人の友情に感動したり、恋愛的な部分には涙したり、試合の場面では、ボクシングをまったく知らないわたしでもハラハラドキドキしました。
読んで良かったです。 -
百田さんは、すごいと。
ジャンルに縛られず、
多方面の本を書かれている。
舞台は大阪。
アマチュアボクシングをテーマに
青春スポーツをこんなにも鮮やかに
表現してみせた。
とても読みやすく、ストーリーが頭に入ってくる。
「夢中になれることが天才」
これはつくづく思う。
努力という壁を越えて
習慣化しちゃう。
継続は力なり
春先に読んだから、
俺も何か始めなってソワソワさせられた笑
ゆうちゃんの耀子先生への憧れとも
いいがたい淡い恋
耀子先生の恋ともいいがたい鏑矢への想い
鏑矢の耀子先生への気付いていく好意
この辺についても、
上下巻だけにもっと書いて欲しかったなという
期待を込め星4つ -
上下巻を通して
ボクシングの話だが難しい専門用語もなく、苦も無く読めた。試合のシーンでは素人の私でさえ情景が目に浮かび躍動感を感じるほどだった。
木樽や鏑木が変わったように、人は変われると思う。努力を継続していくのは難しいけど、この本は背中を押してチャレンジしようと勇気をくれる。 -
主人公の鏑矢が好きになる。
百田さん自身が登場人物の中で一番好きとおっしゃっていたことに共感した。 -
素晴らしかった!
単純にただ、ただ、面白かった!
ボクシングに興味がある人も
ボクシングに興味が無い人も
読むべき! -
2009年本屋大賞5位
高校アマチュアボクシングのお話。
青春浪花節⁉︎とでも言うのでしょうか、とても面白かった。
シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガー主演のハリウッド映画のように、ストーリーは全く裏切らず予想通り展開していくので、気持ち良くなりましたw -
到底、自分では手を出さない部類の本かな。
ボクシングとか、ほとんど興味ないし、知らないし。当然、いろんな動作の表現についても、全然映像化できないまま、読んだ。
上巻はかなりノロノロ。
でも、そこはやはり青春熱血モノだと、下巻に行くと結構入り込んだ感じになった。
ラストはなんか、よくある感じに収まって、拍子抜けした所もあったけど、それでも、まぁ
読後感はよし。かな。
鏑矢が、なんかずーっと、横浜流星のイメージで
進んで行った笑
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今まで読んだ小説のなかで一番面白いかも知れない。
物語としても素晴らしいが、読むと勇気が湧くし、努力しようと思えるし、自分の気持ちに素直でいようとか、友達を大切にしようとか、大事なことを再確認できる。
また、ボクシングの技術知識も作者がしっかり学んでいるのも好感。ちゃんと試合シーンが頭に浮かぶ。小説でボクシングって書けるのか。凄い。 -
感動した。
映画も見たが原作がやはり面白い -
天才鏑矢が木樽にあっさり負けてしまった事が少し不服であるが、その後の進路も含めて現実味があるなと感じた。。
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ついにライバルとの戦い、決着
他の部員たちの試合にも気持ちが入ってしまった
エピローグの話も絶妙 -
青春小説。
一緒に一生懸命になって何かに没頭してる姿が想像できる。
2人のやり取りがかっこいいなぁ。
丸野の存在感が素敵だった、、