若様組まいる (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 763
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775403

作品紹介・あらすじ

明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってきた。その少し前――。徳川の世であれば、「若殿様」と呼ばれていたはずの旧幕臣の子息・長瀬とその友人は、暮らしのために巡査になることを決意。今は芝愛宕の巡査教習所で訓練を受けていた。ピストル強盗の噂が絶えない物騒な昨今、教習所でも銃に絡む事件が起きた。若様組の他、薩摩出身者、直参で徳川について静岡に行った士族たち、商家の子息たち、さまざまな生徒に、何やら胡散臭い所長や教員を巻き込んで、犯人捜しが始まる。大好評『アイスクリン強し』の前日譚。

感想・レビュー・書評

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  • 2015.11.10読了。読み始めというかページめくった最初の登場人物の多さにうへっとなったが、読み進めると意外と人物はすんなり把握できた。野郎ばかりで少しむさ苦しくもあったが警察学校という短いながらも外界と隔たれた環境における人間関係を含めた出来事は私には新鮮で面白かった。ちょっと自動車免許取得合宿を思い出したわ。途中当時ならではの確執やら因縁やら立場が起因となっていざこざやはかりごとが起こるが、男子ゆえか当時ゆえかさっさと口や手が出るから案外気持ちよく読めた。多分これが女だったらもっと陰湿でえげつないんだろーなー。一応まだ私も若者だから今の若者と彼らを比較してしまうんだけど、明治に生きる彼らは仕事にしても色恋にしても背負うものが今と段違いに重い。だから否応なくしっかりしなければいけなかったのだろうとも思う。長瀬とミナの恋は切ないなぁ。今の若者は背負うものなんてせいぜい己と三親等程度の事だろう。己すらちゃんとしてない人も数多くいるが…。当時もずっと世の中は理不尽で大変だったのはわかるから「昔は良かった」とは言わないが、その大変な中でもちゃんと生きようともがける人が多かったんじゃないかなぁとどうしても羨ましく思ってしまう。隣の芝生は青く見えるのかなぁ…?にしても真次郎さんすごいな。アイスクリン強しというか西洋菓子強し?ちょこっとしか出てないけど大活躍である。ついでに読んでいる途中にも思ってはいたが、この著者の人はどうやってここまで細かく明治のしかも警察学校というニッチなところを知ったのか?答えは参考資料の数が教えてくれた。解説にもあったが平成を生きる私を含める人達は明治が遠い。正直学校教育の歴史は大昔から始めるより現代から遡って学んでもいいんじゃないかとも思うが事件の因果関係が分からなくなるか?表紙は前作のアイスクリンのモダンなテイストを受け継ぎつつ前回よりもシリアス多めな為かちょっと暗めの背景に若様組の面々がずらずら。それぞれの人物の雰囲気が出てて結構好き。

  • 「アイスクリン強し」の少し前の話。スイーツ目当てにゲリラ的に大挙して押しかけ、大騒ぎのうちに去っていくのんきで強気な若様たち…と思っていた彼らにも、いろいろ苦労があったのね!と。
    明治維新後20年経っても、官軍方と賊軍方という見方で明暗が分かれてしまうという。時代が変わるって大変なことなんだな。
    「会津春秋」でもそのへんのいきさつを読んでいたので、入りやすかった。
    この時代、もっと読んでみたい。
    明治維新って、世の中がひっくり返る大変な出来事だったんですね。
    もう一度世の中がひっくり返って、官軍賊軍という見方がなくなるのは第二次世界大戦の敗戦を待つのかな?
    なにせ、日本人全員が負け組になりましたからね。
    …脱線しましたが。
    作品自体は、青春モノで推理モノで学園モノで男子のみの全寮制モノ。
    たった二ヶ月ですがいろいろな事件の末に立場を超えて絆が生まれていくのがさわやかな読後感を呼ぶ。
    登場人物多くて、キャラ立ってるのは数人ですが、面白かったです。

  • アイスクリン強しに続く2作目。前作を全く覚えてませんでしたf^_^;それでもおもしろく読めました!あとから気づきましたが、アイスクリン強しの方が後日談とのこと、順番的にはこちらを読んで、そのあとアイスクリンを読んでも問題ないですね。とにかくキャラがこんなに良かったっけ⁈と思うほど良い。明治のご維新で運命が分かれた若者達が、それぞれの事情で警察官学校に入学するお話。最初は反目し合ってばかりでつまらん…と思ってたけど、読むにつれどんどん引き込まれます☆楽しかったー!スイーツはあまり出てきませんf^_^;

  • いつも通り非常に読み易い作風です。
    明治時代と私の好きな時代設定なので楽しめました。シリーズを読み切るかどうかは未定。

  • はじめは登場人物の多さに混乱したけど、物語が動き出すと面白かった〜〜。この続きも早く読まなくちゃ!

  • アイスクリン強しの続編、というか前日譚というか。長瀬をはじめとする若様組が、巡査になるため教習所(警察学校)に通うなかで起きる事件、育まれる友情。アイスクリンをもう一度読み直したくなる。
    長瀬がまだ若く、アイスクリンほど腹黒くもなく、弱い部分も描かれているが、まぁとにかく格好よい。時代を背景とした派閥もありながら、段合宿生活のなかで深まっていく友情や鬼教師との関係はまさに青春。ミナも含めて若様組が皆純粋で爽やかな気持ちになった。

  • 20171115読了。
    やっと読めました!アイスクリン強しの前日物語。前日とは書きましたが、若様組が巡査になるまでの日々が描かれています。長瀬の葛藤が園山さんの物騒加減が福田さんの恋愛が胸にキュンときます(笑)ミナと沙羅さんのアシストも絶妙。アイスクリン強しを読んだ方には是非読んで欲しいです。

  • 明治時代は初めて。
    あまり時代ものは好きではないんだけど、でも楽しく読めた。
    激動の時代は大変だったんだ…

  • 【あらすじ】
    明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってきた。その少し前――。徳川の世であれば、「若殿様」と呼ばれていたはずの旧幕臣の子息・長瀬とその友人は、暮らしのために巡査になることを決意。今は芝愛宕の巡査教習所で訓練を受けていた。ピストル強盗の噂が絶えない物騒な昨今、教習所でも銃に絡む事件が起きた。若様組の他、薩摩出身者、直参で徳川について静岡に行った士族たち、商家の子息たち、さまざまな生徒に、何やら胡散臭い所長や教員を巻き込んで、犯人捜しが始まる。大好評『アイスクリン強し』の前日譚。

    【感想】

  • 舞台は明治。元若殿様の集まり「若様組」があるピストル強盗事件に立ち会う。そのピストル強盗がさらに大な事件へと発展していき……。若様たちは事件を解決できるのか!?
    キャラが個性的で面白いので、ぜひ読んでみてください!!

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著者プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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