夜宵 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 373
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775434

作品紹介・あらすじ

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹(ささがに)の市」。そこで手に入らないものはないという。 ある者は薬を。ある者は行方不明の少女を。ある者はこの世ならぬ色を求めて、細蟹の市へと迷い込む。 異形の者たちが跋扈(ばっこ)する市で、市守りのサザが助けたのは記憶を喪った身元不明の少年・カンナだった。呪われた双子の少女は唄う。「ああ、不吉だ、不吉だ」「おまえがもたらす流れ、その循環は、混沌を呼ぶわ」……

感想・レビュー・書評

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  • 湖に浮かぶ小島で冬の夜にのみ開かれる細蟹の市。
    この市で買えないものはないという…。

    閉鎖的で異質な空間に集まる不思議な人々。
    少しグロテスクで恐ろしいのに、
    何故か耽美で刹那的で惹かれてしまう。
    夜、雪、血、林、篝火…
    暗い暗黒の世界のようにみえて、
    はっきりと脳裏に色が浮かび上がる。
    この世界観はかなり好きかもしれない。

    私もすっかり騙されていて、
    途中で「え!?そうだったの?」と驚き、
    読み終わってから再び冒頭に戻った。
    真実を知ってから読むと、また新鮮だった。

  • 最初のチョコレートスープから一気に世界観に引き込まれた。
    和洋混ざった不思議な世界に浸れるだけでなく、最後のトリックが明かされてから、もう一度初めから読み返すと同じ文章が全く違うように感じられ面白かった。
    しかしまだ、細蟹(=蜘蛛の糸)の市というだけあって、もやもやすること、気づいていない伏線がありそうな雰囲気。
    そこがまた、この世界観と合わさって妙な後味がある。
    続編があることをさっき知ったので、読んでみたい。

  • 出だしの「チョコレートスープ」の印象が強烈。
    不穏な歌だとは思っていたけれど、流石にそんなとんでもないスープだとは思いもよらなかった。
    表紙のファンタジー感は何だったのかと目を疑うほど、気持ち悪い、絶対に飲みたくはない一品。
    サザが登場するとはいえ、主人公らしきカンナに関わる話でもなしに、何でこれを最初に持ってきたのやら…
    と思いながら読み進めていたのだけれど、結末まで読み終えてから、違った意味で「チョコレートスープ」にガツンと頭を殴られたような気がした。
    サザを知る前と知った後では、同じ話でも全く違うものに見える。
    まして、サザにとってのカンナはいかほどの存在だったのか。
    「チョコレートスープ」を思えばもう一度読むのは遠慮したいはずなのに、再び細蟹の市の経と緯の糸の上に足を踏み入れずにはいられない、恐ろしくて、美しくて、悲しい物語だった。

  • ほんのりホラーテイストのファンタジーで、読みやすかった。一気に読んでしまったので伏線全然気付かなかったところも多い。

    サザとかナキとかキャラクターがたっていて、だからこその叙述トリックなんだなぁ。
    世界観が好きだったので続編も読みたい。
    読みやすさとキャラクターの設定とかが漫画的でそこも好きだった。

    続編を読むときにもう一回読み直してみようかな。

  • 湖に浮かぶ小島に今年も市が立った。
    “細蟹の市”には、何でも売っているらしい。
    合法・非合法、本物・贋作、お宝・珍品、生死の区別なく人間さえも。
    売っていない物はないとまで言われる異形の市には、今日も誰かが迷い込む…。

    市にやってきた者の話と、市の治安を守る者の話とが交互に語られる連作幻惑ミステリー。
    ダークファンタジーといったところでしょうか。不思議な話が好きな方におすすめの一冊。
    えぐみが少ないので読みやすく、ミステリ要素も楽しめる。「ほほう」と唸る読後感です。

  • 恒川光太郎さんの「夜市」を少し若者向けにしたような感じがする。基本的にこういう余韻が残る話は好きです。チョコレートスープはいまいちだったけど、その後は良かった。
    サザが女性だったのに驚いたのは絶対私だけではないはず!

  • 無理。面白くない。

  • くらいジブリ映画のようなほん。

  • 湖に浮かぶ小島で毎年開催される細蟹の市は、何でも売っていて手に入らぬものはない、という舞台設定のダークファンタジー。
    ホラー的要素の中に感情に訴えるストーリーはそれなりに魅力があるものの、世界観をもう少し深く作り込んで欲しかったかな。
    ある意味で本書の肝である叙述トリックには、まんまとしてやられました。
    まだ続きがあるようなので、この先に期待して読んでみよう。

  • そういう話だとは思わずに読んでいたから、ラスト、不意をつかれた。。世界観だけではなく、そういう楽しみもあったのか。
    限られたキャラクターしか出てこないが、それぞれがこの世界に合っていて、より濃く世界を印象づけている。こういう異世界の作り方もあるんだ。

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著者プロフィール

第10回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し、受賞作の『我が家のお稲荷さま。』でデビュー。著作に『プシュケの涙』『ノクチルカ笑う』などがある。

「2015年 『鳴夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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