石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 697
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775502

作品紹介・あらすじ

モルタルで固められた惨殺死体発見――犯人より警視庁へ電話が。新米女性刑事・塔子が話し相手となったが。本格警察ミステリーの白眉

感想・レビュー・書評

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  • ブクログレビューで興味を持ち、著者の作品を初読み。
    最近数多い女性刑事が主人公の、類型的な警察小説かと思いきや、この主人公は、ユニークな設定になっている。
    大概、他の作品の主人公は容姿端麗であるのに対し、こちらは、152.8センチと短躯で童顔、一見コメディタッチ。
    しかし、事件は奇怪に、モルタルで塗り固められた変死体の発見という幕開けをする。
    犯人は、中途で明らかにされるが、刑事であった父の過去が今回の事件に影を落としてくる。
    彼女自身が事件の当事者になってしまうという意表を突く展開、ミステリーとしての要素も。
    主人公とともに、彼女の属する殺人分析班のメンバーそれぞれが特徴あり、チームワークの魅力とともに刑事の群像劇としても楽しめそう。
    シリーズものらしいが、初回から主人公自らの深刻な事件では、今後どう展開するのか、主人公の成長物語という一面もあるようで、次回作にも手が出そう。

  • 刑事小説でも、捜査班のチームワークを描いた作品(ストロベリーナイトシリーズ、同期シリーズ)が好きな方なら、楽しめるはず。

    私も、捜査班のチームワークを描いた刑事小説が好きな1人であって今回の石の繭は、読んでいて楽しかった。


    新人刑事の如月 塔子が事件を通して少しづつではあるが自分で考えて行動していく姿が、頼もしい。彼女の周囲の先輩刑事や上司がちゃんと暴走しないように、手綱も操作しているし(笑)

    それだけじゃなく、今回のこの物語の犯人も意外性があって
    えっ!?ってなった。そしてその動機と、悲しい過去にも。

    新たにお気に入りのシリーズができて、嬉しい限り。

  •  モルタルで固められた毒殺体が見つかる。翌日捜査本部が組織されるのだがそこに犯人からの電話が入る。女性警官との対話を要求する犯人に対応することになったのは、若い女性刑事の如月塔子だった。

     読んでいて思ったのはジェフェリー・ディーヴァ―の「リンカーン・ライム」シリーズっぽいかなあ、ということ。テンポの良さ、犯人との息詰まる対決、捻られたプロットと伏線で意外な展開を用意するミステリの醍醐味があることがそうなのですが、
    こつこつとした捜査で徐々に事件の背景を明らかにしていく警察小説の醍醐味もプラスされてる点がまたライムシリーズと違った面白さがあるように思います。

     警察小説はどちらかというと名探偵が出てくるミステリと違って、人間関係や展開に重きを置いたサスペンス色の強い作品が多かった印象なので、
    最後に張られた伏線を綺麗に回収していく本格ミステリ要素の強い警察小説は少し意外な印象でした。そういう意味では警察小説を敬遠していた本格ミステリ好きが、警察小説の入り口として読むのもいいかな、と思います。

     キャラもそこそこ立っていて、塔子の成長も読んでいて心強かったです。解説によると今後さらにスケールの大きな事件に塔子たちが挑むみたいなので、機会があればまた読んでみたいです。

  • 警視庁殺人分析班シリーズ、1作目。

    新米女性刑事が主人公。女性刑事モノと言えば、男性社会を意識しての女性コンプレックスを前面に出したモノが多く、正直、苦手な部類なのだが、この作品の主人公は程よく周りに愛され、女性ならではの可愛さも出ていて、好感が持てた。脇役刑事たちも個性的で魅力がある。

    ストーリー展開が途中で判明したある事実から容易に予測でき、まさにそのパターンに行き着くわけだが、解説にある通り、最初にこのパターンを持ってくると次回以降使えなくなってしまうので、ある意味次回からが楽しみになりそう。また、殺人分析班と銘打っているだけあって、分かりやすく事件の分析をされており、読みやすくなっているのもイイ。楽しみなシリーズになりそう。

  • たまたま題名とあらすじに惹かれて手に取った本。
    引き込まれて一気に読んだ。
    犯人が誰かは途中でわかるけど でも実際この人だったとは思わなかったよーのショックかなり 笑。いい子だと思ってたのになぁ。シリーズになってるみたいだから 今後も出てくるのかと思ってたのに 犯人じゃもう出てこないよなぁ。
    主人公 如月塔子は 名前からイメージするのとは全然違って
    ビジュアルがお子様で 駆け出しの割にはハツラツフレッシュという感じでもなく まだあまり惹かれてないのだけど 周りのベテラン刑事たちが なかなかいい味出してるのと チームワークが絶妙で ストーリーもサクサクスピーディで面白かった。シリーズ何冊か出ているらしいので 続けて読もーっと。1作目がこんなに面白いと2冊目以降のハードル上がっちゃうけど 大丈夫かなぁ。期待してます。

  • 女子といった方が良さそうな女刑事が主人公というと、猟奇犯罪捜査班あたりを思い出しますが、印象は全然別のもの。
    こちらは、捜査本部内での扱いの悪さとか、幾分政治絡みのいざこざが生臭い感じ。
    その代わり、動機、トリック、終盤のサスペンスはさすがは講談社ってところですね。
    ミステリーファンにも安心して薦められる感じです。
    チームメンバーそれぞれの描写も秀逸。プロっぽさが良く出ていました。

  • モルタルで石像のごとく固められた変死体が発見された。翌朝、愛宕署特捜本部に入った犯人からの電話。なぜか交渉相手に選ばれたのは、新人刑事の如月塔子だった。自らヒントを提示しながら頭脳戦を仕掛ける知能犯。そして警察を愚弄するかのように第二の事件が。

  • 謎解きがおもしろいということなのかな。なかなか意表を突かれて面白かった。

  • モルタルで固められた変死体、犯人からの電話は、新人女性刑事の「如月 塔子」を指名した。

    調べるうちに、事件は17年前の母子誘拐事件に繋がる。
    次々起こる事件に、警察は、どう立ち向かうのか?

    そして、第3の犠牲者とは、誰なのか?

    様々な伏線か散りばめられ、全ての物事に理由がある事が分かる。

    最後の最後に、父の形見の腕時計が、キラリと光る。
    ぜひ、他のシリーズも読みたいですね。


  • おもしろかった。
    特に犯人が捕らえていた人が誰かわかる瞬間、ぞくっときました。
    ただ、シリーズの最初のメンバー紹介っぽいところはこれだけ読むときには余分な感じでした。

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著者プロフィール

1965年、千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。ドラマ化され人気を博した「警視庁殺人分析班」シリーズに『石の繭』『水晶の鼓動』『蝶の力学』『雨色の仔羊』などがある。「警視庁文書捜査官」シリーズに『警視庁文書捜査官』『永久囚人』などがある。その他の著作に『深紅の断片』など。

「2019年 『奈落の偶像 警視庁殺人分析班』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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