親鸞 激動篇(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 474
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775717

作品紹介・あらすじ

新たなる土地、新たなる仲間、そこで得るものはいったい何なのか。青春時代を描いた『親鸞』に続く激動の第二部、越後でついに始動!

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず浄土真宗開祖の話とは思えない冒険活劇。どったんばったん。

    前作は子供から大人への成長譚だったのですが、本作「激動編」の親鸞は初めから結構いい大人。
    さすがに貫禄も出たろうと思ってたんだけど、どっこい持ち前の草食男子っぷりは健在で。
    もう、なにしろ全然自分で決められない。いろんな事を。
    見た感じお坊さんなもんだからまわりにいろいろ聞かれるんだけど、
    んー、え、ちょっと、分かんないです。逆にどう思います?という相変わらずの調子。
    しっかり親鸞!ちゃんとして!
    それでも実直な言動で次第にまわりに味方が集まってきます。
    というか、誰かが守ってあげないと、このひとまるで生きて行けないもんだから。
    迷いに迷い、流されに流された先に何が待つのか。
    いい加減ちゃんと自分で立てるのか。
    結局下巻を楽しみにしてしまう。

  • (上下巻の感想)親鸞聖人が島流しにされて越後で過ごす日々から、縁あって関東で布教をした頃を描いた作品。

    青春編を読まずに読んでしまいましたが、十分楽しめました。難破船を使ったライバル役のアジト、大捕物のようなハラハラするシーンなど、読んでいてわくわく、ドキドキするような演出も多く、とても読みやすかったです。

    作中では、越後でも関東でも、地縁がほぼないところから布教を始めるなか、一癖も二癖もある土地の人たちと出会い、交わることで、だんどんとその地に根を下ろし、念仏を伝えるということに苦心しながらも努めている親鸞の様子が丁寧に描かれています。

    目指す方向は似ていても、信仰のあり方の違うライバル、地方の様々な有力者、不遜な武士、詐欺師のような男や、かつて人を殺めたことのある男…。親鸞のまわりに現れるキャラクターたちは、誰もが印象的で、人間味にあふれています。
    仲間を増やし、ライバルと張り合い、別れてはまた新たな土地を尋ねる親鸞は、まるで少年漫画の主人公のよう。お坊さんの静かな生涯ではなく、まさに激動の活劇を見ているような気分になりました。

  • この巻もダイナミックな物語の展開でエンターテインメントとして面白い。新潟に移り住んでそこの地で地盤を築いていくが、まだ親鸞としての布教は始められていないし、その素地も中々作れていない。ただ、これまでと同じ様に自分の弱さを自覚しながらどう自分の目指す自分に近づけるのか、苦悩しながら真摯に生きる姿が印象的。また癖のある素晴らしい仲間を得られる事も成功者の所以か。次巻も楽しみ。

  • 平安末期。念仏を広めていく親鸞の姿を描く。激動編は女房と、越後(上巻)・常陸(下巻)と移り住む。2部とあって、途中からの読み始めだが、十分面白い。河原に住み込む荒くれ部隊を仲間に取り入れたり、雨ごいの念仏を1週間したり。全国44誌に掲載された小説の単行本化。どうりで物語がスピーデイだ。

  • 2020年1月19日読了。

  • かなりのエンターテイメントな本、時間はかかったが最初から読み直してよかった。

  • 激動篇でようやく親鸞という名前が登場した。
    恵信の故郷である越後での親鸞は悩みながらも、多くの人々と生きていく。サトの存在や今後の展開が楽しみだ。

  •  『親鸞』の続編。越後に流され鎌倉行きを決意するまで。

     前編はドラマチックな展開があり、後半はやや平穏か。
     親鸞の人生をなぞりながら、親鸞と誰かの対話の中から親鸞の教えを学ぶようになつくりになっている。
     30代から50代までが描かれていて、中年期の苦悩も見ることができる。こういう伝記ものでこのへんの停滞感がしっかり描かれているのは興味深い。

     完結編も読みたい。

  • 前半は越後編。
    京の都から、恵信の故郷であり、且つ、叔父の統括する越後に流人として送られた親鸞。物語は新潟の浜での外道院との遭遇から始まる。ここから外道院と親鸞との不思議な親交が始まる。親鸞を警戒し、味方にならぬのなら除こうとする外道院、外道院から河川の権利を収奪せんとする役人側という展開。色々な権謀術数の中、不思議なことが多々起こり、物語は進む。その中で徐々に念仏者を増やしていく。その途中から流人としての罪を許される。
    後半は関東編。
    一方で鴨の河原で親しくした河原房浄寛改め香原崎浄寛に招かれ関東へ赴く。関東でも領主の政治的計らいから、布教に勤め、その輪を拡大していく。その間にも自己の存在や念仏のあり方に悩み続ける親鸞。その信念の揺らぎに合わせてそれを試すように現れる黒法師。そしてその危機を助ける礫の弥七。そんな構図が出来上がっていく。
    最後は恵信が越後に一時的に去り、親鸞は風雲急を告げる京都に上る覚悟を決める。

    外道院と浄寛との親交のあり方が面白い。それぞれに親鸞という人物を信じ、影日向に親鸞を助ける姿がとてもいい。
    また、親鸞の進行を試すように現れる黒法師と危機一髪の時に必ず現れる弥七はセットで物語を盛り上げてくれる。
    読んでいくうちに念仏のあり方とは?という点も勉強になる。

  • 親鸞……浄土真宗の開祖であり、鎌倉仏教を代表する方ですが……
    何ていうんだろう。アクション、アドベンチャー?そんな感じです。親鸞が仲間と共に新しく越後の地で大活躍!下巻はどうなるんだろう。

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著者プロフィール

五木寛之

1932年福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮にわたり、47年に引き揚げる。52年早稲田大学露文科入学。57年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門 筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は2001年度「BOOK OF THE YEAR」(スピリチュアル部門)に選ばれた。02年菊池寛賞を受賞。10年に刊行された『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。『孤独のすすめ』(中公新書ラクレ、2017年)は30万部のベストセラーとなり、孤独ブームを生み出した。

「2020年 『回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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