戯史三國志 我が糸は誰を操る (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 68
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775960

作品紹介・あらすじ

曹操に友と呼ばれながらも、狂気の将・呂布に寝返った軍師、陳宮。彼はいったい何を思ったのか。 小説現代新人賞受賞のデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 陳宮の話。
    人間描写もストーリー展開も、読み応え十分。陳宮の苦悩……胸が痛い……。

  • 9784062775960 572p 2013・7・12 1刷

  • 140601

  • 読みやすい。今までとは一味違う三国志。読後、爽やかな気分になれた。ただ著者の癖なのか少し説明がくどい。

  • 時代の本流に飲み込まれた陳宮の物語。あれっと思わせる所が面白い。

  • 2014.1.24
    若者?向けの表現でわかりやすく漫画みたいにサクサク読める、三国志の陳宮という軍師の物語。面白くて一気に読んだ。キャラの言動の表現が蒼天を彷彿させて小説版蒼天ぽいな〜と思ったら、あとがきに蒼天航路の4文字が。ライトノベルに近い印象。三国志はたくさんの作者に色んな媒体で、それぞれの表現で描かれているので興味が尽きないし作品に触れるごとに膨らむのでやめられない。
    三国志を一貫した小説をまだ読んでない(北方を2巻まで読んだけどハードボイルドなだけだった)ので吉川三国志をそのうち読みたい。

  • 陳宮を主人公に据えた三国志ものというで、かなりの野心作であることがうかがえる。

    普通の人にとって三国志は英雄を求めるものだと思うけど、その中で陳宮は到底英雄とは見られない人物で、むしろ右往左往しながらバッタリと死んでしまった印象が強いものだからこんな人物を主人公に据えたことだけでかなり意表を突かれた。

    普段は小心者という、呂布の人物像も面白い。

    しかしながら、人物が人物だけに当然ながら物語のカタルシスには欠け、諸侯の節操のない合従連衡に嫌気がさすような展開なのだが、最初と最後だけはすっと胸に入ってくる不思議な作品だった。

    自らの小才のみを頼りとする身に親近感を感じてしまったのかもしれない。

    三部作だというから、とりあえず全部読んでみることにする。

  •  陳宮、程普、廖化を主人公とする三国志シリーズ。この3人がメインというだけで手に取ってみたくなる。企画の勝利だなあ。次に三国志病が発症した時はハードカバーでも買おうと思っていたのだが、発症前に文庫が出たので今読んだ。
     話の軸となる陳宮の悲恋は、ちょっと小奇麗なところで落ち着いてしまった感じ。もっとドロドロ愛憎うずまくものを予想したのだが…まあ後味が悪くならなかったので、これはこれで良かったか。
     陳宮、呂布を除く登場人物は、曹操軍の面々にしろ劉備にしろ、かなり『蒼天航路』の色が強い。もうちょっと作者独自のイメージを膨らませてほしかった、というのはぜいたくだろうか。この点、呉、蜀陣営がテーマとなる続刊に期待したい。

  • 文庫化キタ━o(゚∀゚o)(o゚∀゚o)(o゚∀゚)o━!!
    絶対買おう。

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著者プロフィール

吉川永青
一九六八年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。二〇一〇年「我が糸は誰を操る」で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し、翌年に刊行。一二年、『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』で吉川英治文学新人賞候補。一五年、『誉れの赤』で吉川英治文学新人賞候補。一六年、『闘鬼 斎藤一』で野村胡堂文学賞受賞。近著に『新風記 日本創生録』『乱世を看取った男 山名豊国』などがある。

「2023年 『憂き夜に花を 花火師・六代目鍵屋弥兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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