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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784062776455
作品紹介・あらすじ
「藪入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次(しょうじ)にかけられたある言葉があったが――。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。
おふくが、「待ってる」ものとは――
少女の成長を通して語られる、下町の絆と心意気。
あさのあつこの人情小説!
「藪入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次(しょうじ)にかけられたある言葉があったが――。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
少女のおふくが、料理茶屋「橘屋」での厳しい日々を通じて成長していく姿が描かれています。江戸時代の底辺層の人々の生活の厳しさや、彼らの逞しさに触れることで、読者は彼らへの尊敬の念を抱くことでしょう。物語...
感想・レビュー・書評
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あさのあつこさんの時代小説を始めて読んだ。
時代物は宮部みゆきさんの物ばかりで、あまり他の作家さんのは読んだことがなかった。
宮部さんはのは、悲しい事件があったとしても、そこにほんわかとした人情面が前面に出されている感じがするが、あさのさんのは、江戸に生きる底辺層の人々の生活の厳しさや零落していく様がキッチリと描かれている気がする。
江戸時代は人情が溢れていていいなぁ、という単純な思いより、厳しくも逞しく生きる人々への尊敬の念を抱かせられる、そんな作品だ。
2018.6詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あさの作品で恋愛をするのは、たいてい大人として登場して、大人として成熟し、良くも悪くも熟れて濁りのある人たちだなと。
この話に出てくる女性たちも、男絡みの物語という共通項があるくせに、最後はみんな自分の生き方、信念みたいなものを取っている。あさの作品の少年少女、大人になりたての若い生き物は、色恋に流されない、それ以上に大事な何かをもってるみたい。だからこそあつこは少年少女に惹かれるんだろうなー。 -
「待ってる」
帰ってきた家には。
頼らないために選んだ道だったとしても、一言ぐらい書き置きを任せても良かったのではないのか。
「小さな背中」
守りたかった子供。
今までとは違う生活で衣食住が確約され幸せだったとしても、自分を見てなければ悲しいだろう。
「仄明り」
簡単に貸した金は。
悪評を聞いたことがあるのであれば、信じていなかったとしても二人きりになるのは危険だろうに。
「残雪のころに」
再会した幼なじみ。
普段ならば直ぐに気付けたのだろうが、疲れ切った心で本心を暴くことは誰にでも難しいだろうな。
「桜、時雨れる」
殺す道具ではなく。
偶然連れられた先だったとはいえ、興味を持てるものに出会うことが出来たのは幸運だったかもな。
「雀色時の風」
遠目から見ただけ。
幸せでやっているのなら諦めがつくかもだが、迎えにきてもらえなかった悲しみだけは残るだろう。
「残り葉」
厳しい修行に耐え。
教えれることはないというが、生きてきた年月が違うのだから全てなど一生かかっても無理だろう。 -
202207/料理屋橘屋を舞台にした連作短編集。この表紙絵とタイトルが好みじゃなくあまり期待せず読んだけど面白かったし、読後はこのタイトルの重みがわかりグッときた。
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あさのあつこさんの時代小説、何冊目か?
特に、女性が主人公のものは読みやすく思う。
今回は、橘屋という料理屋にかかわる人々の物語。一周回ってうまく着地した感じの読後感。ただし、ちょっと寂しい感じはした。
またもキャスティングをいろいろ想像してみたが、書いてある年齢より、もう少し年上の人たちの方がしっくりくるんじゃないかと思ったり・・。 -
面白かった。
あさのあつこさんは時代小説も書くのか!と思いつつ手に取った一冊。
料亭橘屋をめぐる物語。
各話、切ない内容だが、芯が通ってしっかりした内容。
お多代の存在が大きい。 -
お多代がカッコよすぎる。今時あんなに男気溢れる女性はいないのでは。設定が今の自分と同年代なので余計にそう思った。軸のある人間は、それなりに苦労を重ねて生きてきたのだと思わされる。少しのことでくじけちゃいけない、と言うと薄っぺらいが、くじける暇もないほどの忙しさ、焦りに憤り、貧困と不安、そういうものを抱えて生きていた江戸の町の人々の生き様を描いている作品。登場人物が多いので一気に読みたい。
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橘屋に纏わる連作になっています。
貧しくても自分に恥じないように生きていこう。凛とした女中頭のお多代が、女たちの道しるべになっていきます。
おふくちゃんのおっかさんは、どうなんでしょう。なぜ、迎えに来てあげないのか。せつないです。 -
料理屋「橘屋」を舞台に、仲居や下働きの女達それぞれにまつわる物語。
とくに、3つの話に主人公として登場するおふくの成長譚ともなっていて、人情話として面白い。でも男達にいまいち魅力がないのが残念。 -
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「じつに切ない、しかし凛とした余韻が読後にしみじみと広がっていく。読んでよかったと、心から思える一冊だ。」(解説の山前譲氏の冒頭の言葉です) 私もまったく同感です。あさのあつこさんの「待ってる」・・・、この作家、この作品を紹介いただいた読友さんに大感謝です!
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病が即、生活や人生の危機になり、お金のために女性が売られたりする時代・・・
料理茶屋「橘屋」を舞台に、交錯する人々の生き方・歩み方を描き出す連作小説。
それぞれの女性(だけじゃないけど)の哀しさの中にある凜とした強さが心に残ります。
物語の中心は、仲居頭のお多代と幼くして奉公に出たおふくだけど、本当の主人公は、彼女たちに生きる場を与えた「橘屋」そのものかも。 -
胸にぬくもりを感じる。感嘆の声が思わず上がる。いきいきしている。文字から生命を感じた。
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短編集。どの話でも苦しい現実が劇的に変わるわけではないのですが、前向きに立ち向かおうとする女性たちの強さが素敵。
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7話の連作小説。
深川元町の料理茶屋の『橘屋』の仲居頭のお多代が、凛としながらも、媚もなく、仕事のしかたを、指導して行く姿に、教える立場の上手さに、感心させられる。
何もわからない仲居、下働きの人に、手もあげるが、人を見る目が、超越していて、また、人情味あふれている。
おふくもその一人であるが、父親の借金で、夜逃げしてしまい、それを、橘屋で、ただただ、年季奉公の終わるのを待つ身であったのが、最後の「残り葉」で、病気のお多代を、看とるから、、、と、話す。
これで、題名の「待ってる」おふくが、待つと言う受け身から、離脱するのである。 -
L
ちょっと格式高い料理茶屋「橘屋」の奉公人が橘屋に拾われるまでの話なら橘屋の客の話やら。特に橘屋メインじゃなく、強いて言えば女中頭のお多代の気働きがチョイチョイ光る程度。
各話、よくある話。よくある家庭。
全然目新しくない夫婦や親子。もはやデジャブーとすら思えるので、お多代が関わってやっと色を変える感じかな。
それにしてもなぜ「橘屋」。橘屋とくればアレがすぐ思い出されるけど、よくある店の名前なのか。 -
一つの料理茶屋を舞台にした短編連作。
この作者の作品には、辛い状況や厳しい運命のなかでも、歯を食いしばって踏みとどまる、人間の強さ、逞しさが常に根底に流れているのを感じるが、この作品は特にそれがはっきりと描かれている。 -
☆3.4
料理茶屋『橘屋』の奉公人たちをめぐる短編時代小説。
橘屋には仲居頭のお多代を中心に回っている。
厳しくも、人にはやすやすと見せない愛情に溢れたお多代に心が暖まる。
あさのあつこの小説にはいつもいい意味で泣かされてばかりだけど、この小説は少し違ったかな。
心の表面をサラッと撫でられはしても、鷲掴みにされて揺さぶられるほどではなかった。 -
「薮入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次にかけられたある言葉があったが―。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。
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読了日20140105 女として生きていくのは切ない。一般1冊目。
著者プロフィール
あさのあつこの作品
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