新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.05
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本棚登録 : 998
レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776523

作品紹介・あらすじ

ニューヨークの投資ファンド社長・鷲津政彦はバブル崩壊後の日本に戻り、瀕死状態の企業を斬新な手法で次々と買収・再生していった。

感想・レビュー・書評

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  • またまた会社の方に貸して頂いた。
    不良債権を抱えた銀行や企業の債権を安く買い叩き、手中に収めた企業を再生し利益をあげる、バルチャービジネス。これをハゲタカと呼ぶらしい。

    お仕事小説で、私には難しく感じられるのだが、これが実に面白い。
    バブル崩壊前後、自分は中高生だったが本書に書かれている数々の事件で記憶に残っているところも多い。フィクションだが、バブル崩壊後の日本を思い出す。

    登場人物それぞれの個性も非常に良い。

    読み始めるとつい時間を忘れて読書をしてしまう。

    上巻だけでもかなりおもしろかったが、
    下巻ではどんな展開が待っているのだろう???

  • 【感想】
    このシリーズを、一体今まで何度読み返しただろうか。
    金融とか投資についてはまぁまぁトンチンカンな僕だが、この本はそうゆうカテゴリーではない。

    なぜ何度も読み返すのか?
    登場人物がこんなにも魅力的で、キザで素敵すぎるからなんよね。
    彼らの吐くセリフの一つ一つが洒落ているし、仕事面で有能すぎて頭がクラクラする。
    本当にカッコイイおっさん達が、この小説には居るんよね。

    本シリーズはリーマンショックあたりで今のところ終結してるけど、最近の金融業界(ビットコインなど)に関する新シリーズが始まることを強く希望しているわ。


    【引用】
    p82
    「怒らないで下さいよ、別に自棄になって言っているわけじゃないんです。自分の能力を過信し、部下の言葉を信じすぎ、そして社会の流れを見誤った。これはすべて経営者失格の条件じゃないですか。」


    p87
    「今の危機はね、誰が悪いとかではないと僕は思いますよ。日本人が全員、欲の皮を突っ張らかして夢の中のあぶく銭を本物だと錯覚して、今なおその悪夢から覚めることに駄々をこねている。誰が悪い人がいるなら、僕ら全員ですよ。だからタチが悪い。」


    p452
    「アラン、そういう配慮には、日本人もアメリカ人もないわ。自己主張と自意識過剰の塊ばかりが集まっているアメリカのインベストメント・バンクなんて、妬みと嫉妬で優秀な連中がどんどん潰されていくんだから。実力があって結果を出せれば、手続きはどうでもいいなんて思っていたら、あなたも痛い目にあうわよ。」


    「アラン、これだけは肝に銘じておけ。ビジネスで失敗する最大の原因は、人だ。味方には、その人がこの闘いの主役だと思わせ、敵には、こんな相手と闘って自分は何て不幸なんだと思わせることだ。」

    「そして、牙や爪は絶対に見せない。そこまで細心の注意を払っても、時として人の気まぐれや変心、あるいはハプニングのせいで不測の事態が起こるんだ。結果を焦るな、そして馴れ合うな。」

  • 外資ファンドのイメージが変わる方もでてくるのではと感じさせる一冊。
    むしろ内資銀行の方が体裁ばかりを気にして、ビジネスの本質を置き去りにしてしまったが故に、今の凋落に繋がったのかなと。半沢の言葉があるべき論かもしれないが再び心に刺さった。

    • 八幡山書店さん
      半沢直樹がきっかけでビジネス小説の本書を買ったんですが,積読してました。
      面白そうですね。今度読んでみます!
      半沢直樹がきっかけでビジネス小説の本書を買ったんですが,積読してました。
      面白そうですね。今度読んでみます!
      2020/11/17
  • 2019年11月8日、読み始め。
    真山仁氏の作品を読むのは、初めて。
    著者のインタビュー記事を読んで、ちょっと読んでみようかと思った。

    2019年11月10日、450頁まで読んで中断。

    • やまさん
      seiyan36さん、おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      上田秀人さんの本は、私は好き嫌いがはっきりする本だと思います。
      ...
      seiyan36さん、おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      上田秀人さんの本は、私は好き嫌いがはっきりする本だと思います。
      時代劇の勧善懲悪の話でないです。
      内面をえぐるような、嫌な感じもします。
      もう一度、読みなおしたいと思うほどの本は少ないです。
      私は、「百万石の留守居役シリーズ」が好きです。
      数馬の活躍と奥様の活躍を中心に毎回楽しみにして読んでいます。
      やま
      2019/11/08
  • 太古の昔にNHKのドラマをちょっとだけ見たのが記憶に残っていて,ふと思い出したので読んでみる.バブル崩壊後,混乱期にあった日本の経済界に斬り込む若き米投資ファンドの日本人社長と,日本の都市銀行で優れた感覚を持ちながらも社内のしがらみの中でくすぶるバンカーを中心に描く.金融関係の用語は多く登場しており,いくらかは説明されているが,調べて知る機会にしようと思って読んでもいるので,そこまで苦にはならない.実際の事件や銀行をモチーフにしており,当時何が起こっていたのかについても紐解くことで,金融業界の興味深さを知ることができた.個々のシーンがバラバラに進んでいるように見えるものの,絶妙に繋がりを見せており,大きな悪事やリスクも潜んでいる辺り,スリルを持って退屈することなく読み進めることができた.後半どうなるのか,引き続き読んでいく.

  • 主人公の挫折がよくある感じなのはしかたないのかな。過去の因縁的なものも匂わせてるけどどう展開するんだろう?今のところ主人公が薄っぺらいのが少し気になっている。女性の書き方も奔放に性を求めるアメリカ女と一途な大和撫子みたいな対比がイラっとする。
    年代記的な書き方になっているので人物はあまり書き込めないのかもしれないけど、交渉は時間や労力がかかるので、そこら辺はもう少し書き込んでもいいのではないかと思う。数年間かかる一つのディールだけで一冊書いてもいいくらいではないか。
    とはいえ大変テンポ良く、日本企業のダメな部分も活写しつつ半沢直樹みたいな開き直った様式美に堕落しない感じで、なんというかバランス感覚がよい。
    下巻も楽しみである。

  • 1番怖いのは人間の強欲さなのだと痛感した。

  • 明日、新しい時代である「令和」を迎えるにあたり、部屋の片隅に読みかけとして置かれていた本を一斉に整理することにしました。恐らく読み終えたら、面白いポイントが多く見つかると思いますが、現在読んでいる本も多くある中で、このような決断を致しました。

    星一つとしているのは、私が読了できなかったという目印であり、内容とは関係ないことをお断りしておきます。令和のどこかで再会できることを祈念しつつ、この本を登録させていただきます。

    平成31年4月30日(平成大晦日)作成

  • 面白い。
    バルブ処理を聞かなくなった。当時を思い出す。日本が、世界が変わった激動の時代だったと思わされる。
    そういえば、ハゲタカと言われた外資系の影響結果を知らないな。なんせ、日本の企業だけでは成り立たない時代になった。

  • *上下巻共に感想の内容は同じ。

    鷲津政彦は投資ファンドの社長としてニューヨークから日本へ。
    ライバル会社との対立、買収企業関係者からは憎しみを受けつつも次々と企業買収を成功させてゆく。
    そんな中、明らかになる鷲津の過去、そして、彼が“ハゲタカ”と呼ばれる世界へ飛び込むことを決意した理由が明らかに。

    *****

    ドラマDVDの裏にあるあらすじを読むまでにチェックしたりしていましたが、全然ストーリーが違うみたい。
    企業買収というテーマ?と主人公と主要人物の名前(それも一部)だけ使った感じでしょうか。
    ドラマも本も両方ヒットしているので、ベツモノとしてアリ、なんでしょうね。
    ドラマはまだ観たことがないので、観たいなと常々思っていたけれど、本が面白く、内容が全く別、ということでちょっと気持ちが落ち着いてしまった。
    本を大森さんのイメージで読んでいたので、原作通りなら観ていて嬉しいかも、と思ったけれど、だいぶん違う話みたいだから一旦原作脳をリセットしてからにしたいなと。

    今は原作が面白かった気持ちを大事に(笑)

    “華奢な体とソフトな表情”、“社長”というよりは“有能な秘書”、“地味”と、三葉銀行の芝野に評される、鷲津。
    でも、それはあくまでお仕事用の顔。
    リン、という公私ともに良い付き合いをしている金髪、気が強い美女にも惚れこまれ、また別の美女の心も引き寄せ、と、鷲津さん、非常にカッコいいのです。
    関西出身なのにニューヨーク暮らし、ピアニストであることからか、言動も毎度カッコいい。
    「いいんだ、これで。俺は一度決めたことは曲げない」
    なんて男らしい!
    物語では同じ土俵に立つ人々には敵味方問わず、畏れをもって一目置かれている。
    ソフトな物腰とワイルドな生き方、ときめきまくりでした。
    大森南朋さん、はまる…とドラマを一回も観たことがないから想像の大森さん演じる鷲津にどきどき。
    MBO、投資ファンド…文字として、単純な意味合いとしての理解しかできていない私には最初こそなかなかのめりこめずにいたものの、鷲津というキャラクタがとても魅力的であり、物語を彼や周りの人物が盛り上げる様に後半はすっかり夢中になっていました。
    鷲津側、敵対する側、買収される側、どれも濃かった。
    命懸けの企業買収。
    ただ、彼が日本に来た理由に関するあたりが若干物足りない。
    理由としてそれに相当する、それで十分なのかとも思う。
    鷲津という人間を描く上で必要なエピソードだろう。
    ただ、何となく最初と最後にぽんと出てきて、それまでに何となく“犯人”的目星がついていて、それに対する驚きは弱かったかもしれない。

    今回は途中くじけかけたり時間をあけたりと予想以上に時間をかけてしまった上に浅い読み方になってしまったので、もっと集中してまたチャレンジしたいなと思います。

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著者プロフィール

東南アジアの軍事政権下の国で、民主化運動に巻き込まれた二人の若者の姿を通し、「民主主義は、人を幸せにできるか」を問う長編小説。

「2021年 『プリンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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