新装版 ハゲタカ(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 993
感想 : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776530

作品紹介・あらすじ

企業再生が軌道に乗り始めた頃、鷲津は元銀行員・芝野健夫、老舗ホテルオーナーの娘・松平貴子と出会う。日本に戻った鷲津の真意は?

感想・レビュー・書評

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  • 結局、本作は最初から最後まで、鷲津の用意周到な復讐劇だった。そして、鷲津の温情でミカドホテルグループの再建の目処もつき、鷲津の復讐もなったにしては、空しさの残るラストだった。

    冷酷に振る舞いつつも、あくまでルールを守って戦おうとする鷲津の側に正義がある(一方、なあなあな馴れ合いが横行し、誰も責任を取らず問題が先送りされる日本的ビジネス慣行には理がない)、そう感じさせる作品だった。

    「ルールも紳士協定もそしてフェアも、この国では有名無実のきれい事だった。欲しい獲物を獲るためには、ハゲタカもハイエナも、そしてゴールデンイーグルもみな手段を選んではいけない。法整備の何たるかが理解できず、そしてルールは破るものだという文化を持ったこの国では、何が起きても不思議ではなかった。」

    途中、太陽製菓の乗っ取り・再建のくだりでは、放漫経営で会社を破綻させながらも贅沢三昧を続け、しかも経営責任を一切取らず保身を要求をし続ける経営者一族の厚顔無恥には、さすがに読んでいてムカついた。

    腹黒い輩が泥試合を演じるドロドロした作品と思って敬遠していたが、筋が一本通っていて、読み応え十分な作品だった。続編も読み進めたい。

  • いやぁ、面白かった!1日で一気読み!
    難しいのに凄く面白い!

    次の展開が気になって気になって、本を閉じられない。

    企業買収も、人間関係も、何もかも目を離せない展開。

    太陽製菓もミカドホテルも、ボブスタンレーとの対決も、花井の割腹自殺も、全ての繋がりが凄い!

    なんて凄い本なんだ!!

    あと二冊借りているが、楽しみで仕方ない(*^^*)

  • 久しぶりに寝る間も惜しんで一気に読み倒し、現在ハゲタカⅡの下巻を読んでいます。急に経済小説の面白さにはまってしまい、これから読み漁りそう。

    ハゲタカシリーズはドラマ化され、多くの方がレビューされているので、備忘録として以下記録したいと思います。

    堺憲一氏によると、日本では企業や経済を扱った小説を経済小説といい、ジャンルが確立されているそうです。
    【第一世代】1960年代前後に登場するパイオニア世代
    城山三郎氏、山崎豊子氏はこの世代
    【第二世代】高度成長が終焉し、安定成長期に入った70年代中盤期以降
    高杉良氏、堺屋太一氏など
    【第三世代】80年代以降に登場。バブル時代の時期
    【第四世代】90年代半ば以降に登場
    真山仁氏、黒木亮氏、幸田真音氏、橘玲氏、池井戸潤氏、牛島信氏
    【ニュートレンド世代】90年代後半から2000年以降に登場
    という潮流があるらしいです。
    ※上記情報は堺憲一氏の大学研究室HPに詳細に整理されています。

    個人的には社会経済がグローバル化し国際政治社会を背景にしたダイナミクスを感じる第四世代の小説が好みです。ただ、この時代に出てくる海外といえば主に米国、そして中国。

    現在はこの時代から20年も過ぎており長く続いた産業革命から情報産業革命への過渡期にいます。世界における日本の立ち位置や役割も変化し、グローバル化の進展はあらゆる面で急速に進んでいます。また日本は成熟社会に突入し、人口減少、少子高齢化、地域格差、過疎化が進んでいます。

    一読者としてはこうした社会の変化を背景に、今後どのような社会課題に焦点を当てた経済小説が出てくるか楽しみです。

  • 大学生の時に一度読んだが、その時は企業売買の知識がなさすぎて読み込めなかったけど、久しぶりに読んだらすごい面白く読めた。最後が少し唐突な感じもあるけど、続編がたくさん出ているので、続きを読みたい。

  • 面白かった記憶があり、再読。

    90年代後半からバブルがはじけた後に、その債権をファンドが買い取って企業再生に取り組んだり、必要な事業だけ切り離して新会社を作って、採算性の悪い事業は清算する事案が多かった。

    その企業再生に懸命に取り組む人たちと、知られたくないプライベート口座を持つ政治家やセレブ、それを守る銀行に振り回される話をリアルに描いている。

    もちろんノンフィクションなんだが、何か現実味を感じさせる描写がこの作家さんの上手いところ。

    このシリーズは続くようなので、また読んでみたい。

  • え、ここで終わるん?というラストでした。
    これから面白くなりそうな伏線ばかり貼られていて、続編が気になって仕方ありません!

  • 上巻が非常に面白かったのですぐに読んだ。結論から言うと少し劣ると思う。
    消化不良に感じる点がいくつかあった。

  • いろんな人の人生が、最後につながる。
    池井戸潤さんの小説とはまた違う面白さがある。

  • 隠し口座のくだりはやや非現実感が強いが、それ以外のバイアウトやバルクセールなどの部分はリアリティがあり、経済小説として面白く一気に読めた。

  • 買収劇が熱かったです。
    色んなやり方があるのだとは思いますが、何十分という制限時間の中で、買収を希望する企業が交互に資金をかき集める様子が圧巻でした。

    最後は最初の話に繋がっていたのも個人的には想定外で驚かされました。

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著者プロフィール

1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者を経てフリーライターに。2004年刊行のデビュー作『ハゲタカ』がベストセラーに。『マグマ』『ハゲタカ2』『レッドゾーン』『プライド』『黙示』『売国』『当確師』『海は見えるか』など、現代社会の様相に鋭く切り込む小説を発表している。

「2021年 『プレス 素晴らしきニッポンの肖像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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