嶽神伝 無坂(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776646

作品紹介・あらすじ

滅びる集落、≪集い≫の厳罰。無坂は山の者の知恵で、血で血を洗う乱世を生き抜いていく。さらに木暮の里を襲う凶暴な一団!書下ろし

感想・レビュー・書評

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  • 嶽神伝 無坂 下巻

    戦によって奪われる命、生きる残る為と称し行われた非道な殺戮行為、「山の掟」と称する事により忘れられる(多少許されるように感じる)残酷な刑罰…忍びが語る「残酷さ」について無坂は自覚があまりないような反応を見せていたのが少し恐ろしくもあり、考えさせられる。

    今回は人喰い猿による村の襲撃というアニマルホラー、村総出のアクション要素もあり手に汗握る。ラストでは「血路」とのリンクも。複数の山の民の衆が出るので、それぞれの繋がりを途中忘れてしまったのもあり少し読みにくさもある。

  • 山の掟や生活、そして山本勘助との出会いなど無坂がしっかりして機転も利くので皆が無坂に信頼を寄せている。
    展開が早くしかも読みやすいので飽きることなく読み進めれる。

  • 山の掟を破ったわたりの鳥谷衆への刑罰、集いの掟を破ってまでして妹が嫁いでいった久津輪衆を助けに行く無坂。
    200匹以上の猿との死闘ら、目を離せない展開が続く。
    最後に、二ツと無坂が出会い、次回策への期待が。
    文句なし。

  • 嶽神伝シリーズ、無坂編。上下巻。

    「嶽神」を先に読みましたが、嶽神伝シリーズはそれよりも前の時代の話の様子。アクションシーンは「嶽神」の方が断然多かったけど、こちらの方が、山の民の暮らしぶりがより具体的でかつ生き生きと描かれており、興味深く読めた。シリーズが続いているようなので、今後の作品も楽しみ。

  • まさか最後の敵が奴らだとは!
    とにかく山にいきる人々とその掟をじっくり描ききるこの作品。
    大興奮って訳ではないけど、じわじわっと来る一品です。

  • 下巻も一気に読んでみました。こっちの方が物語に展開があっておもしろく、こうやって登場人物のつながりの蓄積で話はおもしろくなっていくのかなと思いました。それと、ハッとさせられたのは宴の理由のところ。「冬が終わった」「春がきた」そういう理由をつけて集まる方が、定期的に集まるにしたって義務感を感じずにできるのかなと思いました。むしろ、そんな理由で集まる方が楽しく飲める気もする。今度やってみようかな。物語自体は、当初は「嶽神」がどこで出て来るのかとか思っていたけど、なるほど、シリーズで読むほど楽しみが増えていくそのものたちへの敬意、という意味でいい名前だなと思いました。

  • トレイル時代小説やな

  • 戦国時代、山の民の伝奇物語。武田晴信の甲斐の国統一?をベースにして、山の民の生活が語られる。かなり派手なアクションもあり、一気に読めた。

  • 忍者物でも剣豪物でもないけど活劇

  • いよいよ下巻。
    お父さん無坂がかっこよすぎてやばかった。
    上巻よりもより多くの血が流れているような、戦闘シーン多めのイメージ。
    それでいて凶暴化さした猿vs人間との戦いが凄まじかった。(殺した猿は捨てるところがないという、まさに知恵もあり。)
    そのへんは一気読み。
    ラストの方で、山の掟で外れになってしまった無坂だけど
    また違う出会いもあり。という具合に終わってしまった感じ。
    この嶽神シリーズなんと全4巻出るとのことで(上下巻を1巻と数える)
    ものすごく楽しみ!

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著者プロフィール

1949年、小田原市生まれ。80年、群像新人文学賞を受賞。81年「百舌が啼いてから」が芥川賞候補となる。2000年には『血路―南稜七ツ家秘録』で角川春樹小説賞を受賞。本書は、一介の部屋住みの身から将軍に上り詰めた吉宗の裏の顔を描いた歴史時代小説の復刊である。著書に「嶽神伝」(講談社文庫)、「戻り舟同心」、「北町奉行所捕物控」、「高積見廻り同心御用控」(すべて祥伝社文庫)シリーズなど。2020年11月、逝去。

「2023年 『運を引き寄せた男 小説・徳川吉宗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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