贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 159
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776660

作品紹介・あらすじ

弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった――。

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭シーンからいきなり引き込まれた。悪辣弁護士そのものの話と思いながら、読み進んだが、おっとどっこい、二転三転。
    中山七里らしく、音楽が端緒の贖罪ストーリー。リーガルサスペンスの一級品といっていいだろう。

    • 杜のうさこさん
      hongoh-遊民さん、こんばんは~。

      以前、中山七里さんのどんでん返しモノと言えば…
      とご紹介下さった本書、読みました。

      ど...
      hongoh-遊民さん、こんばんは~。

      以前、中山七里さんのどんでん返しモノと言えば…
      とご紹介下さった本書、読みました。

      どんでん返しがあるとお聞きしていても、
      見事に引っかかりました。
      いつものことではあるんですが(笑)

      でも、ただそれだけではなく、一人の少年が犯した罪とその後の贖罪の道。
      読み応えのある作品でした。
      御子柴礼司シリーズ、続けて読みたいと思います。
      どうもありがとうございました!
      2016/04/13
  • 御子柴礼司は被告に多額の報酬を要求する悪辣弁護士。彼は十四歳の時、幼女バラバラ殺人を犯し少年院に収監されるが、名前を変え弁護士となった。三億円の保険金殺人事件を担当する御子柴は、過去を強請屋のライターに知られる。彼の死体を遺棄した御子柴には、鉄壁のアリバイがあった。驚愕の逆転法廷劇!

  • なんだか読んだことあるような気がして・・・
    犯人はこの人だろうなって思いながら読んで・・・

    最後の展開には手に汗握り、一気読み。
    「なんと、そうだったのか!!!」と思い、やはり読んだことなかったのかと思いながら、ブクログに登録しようとしたら・・・・

    やっぱり前に読んでいる!!!

    私の脳みそはどうなっているのか・・・・

  • みわ

  • 悪辣だけど実は結構まっすぐな弁護士。なかなかひねくれた主人公です。やはり法廷っていうのは特殊な世界ですね。人が人を裁くことの限界を感じます。
    終盤の展開は怒濤でした。やや唐突な印象も受けないではないです。結末は半分くらい予想できて、半分は意外でした。

  • 単行本からの転載。

    本屋で見つけて気になって購入。一気に読んだ。おもしろかった。
    法廷でのやり取りや、話の持って行きかた、事件の二転三転は非常におもしろく読めた。
    最後まで読むと御子柴より渡瀬の方が上手だったのかなという感じ。
    二転三転でおお!と思ったのにラストはあっさり。

    御子柴の過去の話がいささか受け入れにくかった。感情を取り戻すくだりがややファンタジーじみてる感も。でも、現実もこんなものかもしれないとも思った。
    贖罪についての稲見の言葉、御子柴に接する態度が印象深い。

    個人的に渡瀬と古手川のコンビがよかった。特に古手川の心中のコメントがおもしろい。

  • 弁護士・御子柴礼司シリーズ。ずっと読みたかった。冒頭にまず衝撃を受ける。その後の展開にも目を見張る。
    それもそのはず。今回は、今までにないダークヒーローだからだ。高額の報償でないと引き受けない。しかも、クライアントは暴力団始め日の当たらない連中ばかり。
    途中から私の好きな古手川、そして渡瀬が彼の強敵として登場するのも嬉しい。
    正直、途中まで御子柴が好きになれなかったのだが、御子柴の少年時代が鮮明に描かれるシーンで心象は変わる。
    誰もが思い出したんじゃないかな・・・あの悲惨な事件。きっと、あの事件を作者も少なからずトレースしている。
    少女がピアノを弾くシーンが好きだ。ベートーベンのソナタ。熱情、月光、悲愴。もう私の好きな曲ばかりじゃないか!
    効果的に自分の好きなピアノ曲が流れると、個人的にたまらない。(もちろん、その文章での表現が巧くないとだめ)
    ラストもお約束のどんでん返しが用意されていて、これもまた、どっぷり騙されてしまう私だった。
    早速、第2弾を読み始めている。
    御子柴、見所のある男だ。

  • 2014.9.28予想以上に面白かった。★4

  • 御子柴礼司は、切れ者の弁護士だった。
    お金をぼったくる弁護士でありながら、
    国選弁護士も引き受ける。
    金のためだけではなく、違う目的を持っていた。

    それは、14歳の時に、5歳の少女を殺し、バラバラにして、
    郵便ポストの上に生首を置いたりして、死刑配達人だったのだ。
    「誰でもよかった。殺したかった。」という。
    ある事件を思い出させるようなシチュエーションである。

    その殺人犯は、医療少年院を過ごし、そして弁護士になったのだ。
    名前も 園部信一郎から、御子柴礼司という名前に変えて。
    弁護士には、品格、人格の試験がない。試験に受かればいい。
    この指摘は、まさにこの間たくさんの弁護士に会ってきたが、
    まさに、品格や人格にも劣るような弁護士がいることだった。
    お金目当ての金儲け主義の弁護士は、掃いて捨てるほどいる。

    この御子柴礼司が、保険金目当ての殺人事件として扱われている
    木材工場の経営者の妻を弁護しようとする。
    トラックから、材料が落ちてきて、経営者が怪我をする。
    人工呼吸器をつけざるを得ないほどの重病人だった。
    母親は、人工呼吸器をストップさせたことから、疑われ、
    さらには、事故の起こる10日前に、3億円の掛け捨て保険を
    かけていたのだった。
    また、息子は重度の障害者で、片腕しか動かせないが
    それを駆使して、工場のオートメ化をしていた。
    経営が苦しい上に、月に10万円を超える掛け捨てが、
    大きな問題となり、殺人の判決を 高等裁判所で決定され
    最高裁で、争われることとなった。

    古手川刑事を教える立場のベテランの渡瀬刑事。
    御子柴からは、ドーベルマンと言われる。
    要注意な人物で、徐々に 御子柴礼司の素性を明らかにしていく。

    御子柴礼司の転機を迎えてのが 医療少年院で
    ベートーヴェンのピアノ曲の奏鳴曲を聞くことで、
    身体の大きな地殻変動が起こった。
    このシーンが、実に 中山七里 らしい筆運び。

    この悪徳弁護士のシリーズは 面白そうだ。 

  • 『死体に触れるのは、これが二度目だった』
    衝撃のスタートと、続く驚くべき展開が待っている。
    一気読み必至の一冊です。

    御子柴礼司は、弁護士であるが、多額の報酬を要求する悪辣弁護士であった。

    今回、保険金殺人事件の再審の弁護で、誰もが有罪で揺るがない結果を、見事な論理展開で揺さぶりをかけます。

    二転三転する真実、本当の真犯人とは、誰なのか?
    まさしく『どんでん返しの帝王』の中山氏らしい、見事な展開です。伏線もいろいろありますね。

    御子柴弁護士の過去も丁寧に書かれ、幼少期に殺人を行なった彼が、長じて、なぜ弁護士になったのか?
    なぜ、彼は悪辣と呼ばれるほど、金に執着するのか?...
    少しずつ、謎が解けてきます。

    最後、逆恨みでを重傷を負いますが、今後の展開がとても気になります。

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著者プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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