蟻の階段 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776776

作品紹介・あらすじ

惨殺死体と共に発見されたのは頭蓋骨・白い花・掛け時計・スープ皿。一体何を意味するのか。殺人分析班が卓越した推理力で犯人に挑む

感想・レビュー・書評

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  • あっと驚くようなどんでん返しもなく、ハラハラさせるようなスリリングな展開もない。前作に比べてひどく凡庸な作品。
    殺人分析班のメンバーは個性的で面白いのでシリーズ次作も読もうと思う。

  • なんだか切ないラストだった。想いが正確に伝わるって難しいものだ。

    警察という男社会の中で頑張る女性刑事…という話はよくあるけど、塔子はかなり恵まれた世界にいるように思う。性別でギスギスしてない分、ストーリーが素直に入ってきて楽しめた。
    このシリーズ、まだまだ続く。また読んでみよう。

  • 現代警察捜査の中に上手くクラシカルなミステリーを合わせている。特に終盤の謎解きは典型的でポワロを思い起こさせた。今作は塔子より鷹野及び加賀見が目立っていたかな。

  • 殺人分析班シリーズ2作目。
    テーブルに置かれた惨殺死体は、頭蓋骨、白い花、止まった時計、スープ皿に囲まれていた。
    果たして、この殺害現場の意味することとは・・・
    女性刑事・如月塔子を中心に、「分析班」と名乗る第十一係の面々が事件の解決と謎に迫る。
    解説にもあったが、警察小説では珍しく、捜査の過程のみを描くのではなく、本格的な推理要素が入っているのが、今シリーズの特徴なのだろう。
    なかなか複雑なトリックではあったが、1作目が面白かっただけに、少し失速感を感じた。
    しかし、分析班のメンバーのそれぞれの個性も丁寧に描かれており、1作目で描き切れてないところの補填もしっかりされていた気がする。
    全体的には面白かったので、今後に期待。

  • シリーズ2作目。
    犯人は早々にわかるので、まるで芸術作品のような死体の意味は何なのかの謎を追う感じ。
    元警察官への挑発も一体何なのか。
    そして連続殺人、というストーリー。
    プライドの高い老人ほど扱いにくい。
    自分はまだまだバリバリいけるんだという自負を押し付けてくる。
    それにしても何年も捕まっていて出所したとたん犯罪を犯す人はどうしたら良いのでしょうか。
    心に訴えたところでですよねぇ…

  • 警視庁殺人分析班シリーズ第二弾。前作より格段に面白い。主人公は捜査一課の如月塔子。彼女が少しづつ事件の真相を暴いていく。

    頭蓋骨、白い花、止まった時計、スープ皿で装飾された惨殺死体…さらに第二の事件が…

    登場人物も多く、事件は非常に込み入っているのだが、この縺れた糸を如月塔子が丹念に解いていく過程が面白い。最近、シリーズ第三弾が文庫化されたようなので、是非、読んでみたいと思う。

  • シリーズ1個目よりは、入り込んで読めた。登場人物がわかってると入り込みやすい〜

    でも、復讐のきっかけとして少し弱いような、、感じはしたなー。でも、画家さんの事考えるといたたまれない。
    シリーズものはやっぱり次のも読みたくなるから楽しい

  • うーん。
    最後までピンとこないまま終わった。
    よくわからなかったという感じかなぁ。
    シリーズ一作目が面白かったので 期待が高すぎたというのもあるかも。
    でも一緒に買っちゃったし 次も読むぞー。

  • 個性的女性刑事如月塔子が主人公の、シリーズ第2弾。
    警察小説+推理小説といった作品だろうか。
    「警察」部分は、魅力あるキャラ設定で評価できるが、「推理」部分は、推理のための推理(遺体の周りの謎めいた品々など)になっているように思え、イマイチ興味を惹かなかった。
    解説で、ミステリーには「推理型の物語」と「捜査型の物語」があると、書かれている。
    このシリーズは捜査型でいった方が、と愚考するが・・・
    個人的嗜好の問題ではあるだろうが。

  • 女性刑事を主人公にした物語は多い。
    だからこそ、他の物語とは差別化したキャラクターを描かなければならない。
    如月塔子は男性社会と言われる警察の中で、捜査一課の刑事として日々を過ごしている。
    教育係である鷹野の指導を受けながらの捜査で、注意を受けることも少なくない。
    しかし、それでも刑事としての「存在価値」をいつか身につけようと頑張っている塔子の姿は魅力的だ。

    テーブルの上に置かれた惨殺死体。
    周りを取り囲むように置かれている4つの品々。
    犯人の意図はまったく読めない。
    そこへ登場するのが元捜査一課の刑事・加賀見だ。
    なかなかに癖のある人物で、情報を提供する代わりに捜査情報を流せという。
    犯人からのメッセージを受け取る唯一の人物だけに邪険にも出来ず困惑する刑事たち。
    鷹野・如月のコンビを中心に、捜査一課十一係たちが集まって事件を分析していく過程も面白い。
    その時点での疑問がわかりやすく書かれているので、読んでいて混乱することもない。
    警察小説とはいえ、本格ミステリーのような謎解きも楽しめる。
    第6弾まですでに発売されているらしい。
    ぜひ残りのシリーズも読んでみたい。

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著者プロフィール

1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。『石の繭』から始まる「警視庁殺人分析班」シリーズで人気を集める。その他著書に「警視庁文書捜査官」シリーズ、「特捜7」シリーズ、「重犯罪取材班・早乙女綾香」シリーズ、『深紅の断片 警防課救命チーム』『共犯レクイエム 公安外事五課』『骸の鍵』『擬態の殻 刑事・一條聡士』などがある。

「2023年 『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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