- 本 ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062776998
作品紹介・あらすじ
大学一年生の友哉が雑木林の茶畑で出会った謎の美女、猩子。彼女が営んでいるのは、「あなたにぴったりの日記が見つかる」日記堂というお店。友哉は日記堂で働くことになる。猩子が日記堂を開いている理由は、「ある日記」を探し続けているかららしい。「ある日記」とは一体何か? そしてその日記を探さなければならない理由は? そんな時に世間をにぎわせている「怪盗花泥棒」の盗難予告が――。
あなただけにぴったりの、「日記」をお売りします――日記とは悩みと希望の記録。同じ悩みを持つ人の、生きる道しるべとなりましょう。
大学一年生の友哉が雑木林の茶畑で出会った謎の美女、猩子。
彼女が営んでいるのは、「あなたにぴったりの日記が見つかる」日記堂というお店。
猩子の私有地でお茶を摘んでいたことを咎められて、友哉は日記堂で働くことになる。脱医師をした父の新しい人生、秘かに恋している同級生、そして日記堂の周辺にいるなんとも不思議で特徴的な人々……。働いているうちに、友哉は猩子が日記堂を開いている理由は、「ある日記」を探し続けているからだと聞かされる。「ある日記」とは何か? そしてその日記を探さなければならない理由は?
そんな時に世間をにぎわせている「怪盗花泥棒」の盗難予告が、なぜか友哉のもとへと届けられる。
2012年夏に刊行した単行本『日記堂ファンタジー』の裏に隠されていた真相を明らかにして大改稿。生と死のはざまに建つ「幻想郵便局」の面々はもちろん健在。 これ一冊で楽しめることはもちろん、『幻想映画館』『幻想映画館』をお読みになった方には、あの人が実は誰もが知るあの人だったなんて! 等々の新たな発見も盛りだくさん。
ほんのり怖いホラーファンタジーであり、ミステリーであり、恋愛小説であり、まさかのアクションまで!?
人の生死はもちろん、人が残す「言葉」についても優しく教えてくれる物語。
感想・レビュー・書評
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幻想シリーズ第三弾。シリーズ化しているけれども、主人公は毎回違うし、今回「幻想郵便局」に出てきたキャラを出しているもののあまり一貫性がないように思えた。前の二冊はあの世とこの世を繋ぐという共通点があったように思うが…今回はそういう描写はあるけど無理やりというか。この話は「日記堂ファンタジー」という単行本を改稿したとあったので、元はシリーズに入れるつもりはなかったのかな?
言葉の話や設定は面白かった。ただやはり幻想シリーズを期待して読んだので少し期待外れだったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幻想シリーズ3作目。
今回は和装美女が営む「日記を売る」お店。
インターネットのブログが普及した今、あらためて「日記」というものの意義を考えさせられました。
前2作同様、たくさんの小さな謎が解決されながら結末に向かいます。
登天さんと猩子さんの正体には驚きというか、何というか……正直、やや強引な印象を受けました。
主人公のお父さんのミントティーがおいしそうです。 -
シリーズ3作目。この世にある日記を集めては助言を求めている人に売るお店・日記堂。日記には言霊が宿る。人に読まれることを前提に書かれておらず無防備だから書いた人の本心が表れる...今までは幽霊など目に見えないものが多かったけれど、今回は、時空を超えたお話に。このシリーズ特有の、ふんわり穏やかな雰囲気も漂いつつ、怪盗花泥棒などちょっと穏やかではない事柄も。今まで以上につかみどころのないお話で先が読めず、どうなるのだろうと思っていたけれど、最後は無事に解決して良かったなと思います。登天さんや鬼塚さんなど、このシリーズの登場人物もちらほら。特に登天さんの正体にはびっくりです。
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今回は(たぶん新しい)登天郵便局のある場所のすぐ近くに位置する、日記堂が舞台。日記堂は、書き記した日記を売り買いする不思議なお店です。
主人公はここの店主である猩子さんに買われ?てしまった、一介の大学生である鹿野くん。
この猩子さん、なんと登天さんをパパと呼んでいたーーー!!?えぇぇー!?あの人の良さそうな、いつも手紙を燃してるおじいちゃんが、この和装美女のパパとな!?そしてついに、登天さんの正体が明らかに!?
いやー、面白いです。やっぱり登天郵便局界隈は面白いですなぁ。
んー、でも、今までより、こう胸にぐっときて泣いてしまうわー( ノД`)シクシク… ってことはなかったなぁ。ひたすら猩子さんに度肝抜かれるばかりで…笑。それもまた楽しいんだけどね。
うーん、出てくる人があんまり共感できなかったからかなぁ。あの酷い親戚連中にも、佐久山さんも、丸山先生にも、その浮気相手にも、ジャスミン嬢にも、共感できないからなぁ。うわー、こんな人周りにいたら、私ならぜーったい関わりたくないわー、って思うばかりで…苦笑。鹿野くんがイラつくの、よーく分かりますよ。君は人がよすぎですよ(私もよくそう言われるけど、君ほどじゃない!…はず)。
次は感情移入できる話だといいなー。次巻は、探偵社だそうですよー?今度は誰の正体が明らかになるのかなー?楽しみだなー! -
幻想シリーズ 第3弾
日記を売る、日記店をメイン舞台とした幻想物語。
日記店の店主である猩子は、日記を収集しつつ、
人に読ませる目的て書いたものではない「本当の日記」を売っている。
医者の仕事を辞めてカフェを開いた父の頼みで、山に自然にあるという
お茶の葉を摘みに出た、息子で大学生の友哉は、かごいっぱいに茶を摘んだ
ところで、土地の持ち主である日記店の店主に見つかり、店でタダ働き
することになる。
人に読ませる目的ではない日記・・・
交換日記やネット上で公開するのとは違い、読まれてしまうことを
意識しない日記であり、作中では言霊が宿るとされている。
それを読んだ人がどうなってしまうのかという物語であった。
店主の猩子がなぜ、日記を収集しているのか読み進めると明らかになっていく。
1作目の幻想郵便局からで登場した人物との絡みや関係性も見どころかな。
前作、前々作ほどの幻想感は薄れているような気もするため、
評価は少し下げた形になりましたが、シリーズの1つとして楽しめる
作品だとは思いました。(人に読まれることを意識したかな;;) -
幻想シリーズ3作目✩.*˚
郵便局、映画館、ときて今回は日記がテーマ。
個人的に1.2作目とはちょっとテイストが違ったような気がします。直接幽霊が出てきたり、とかではなく言葉を通じて感じる、というか。まあ日記がテーマですからね( °ω° )w
日記は誰かに読んでもらうために書いているわけじゃないからこそ、ありのままのことが書かれている。そこには読み手の人生をも動かすほどの力がある。それがいい方にも悪い方にも言ってしまうのが言葉の難しさですね…
幻想シリーズ、まだまだ作品あるようなので是非読んでみたいと思います(*ˊᵕˋ*)♩ -
まずわかったこと。読む順番逆だった。
前に読んだ『日記堂ファンタジー』と短編の内容が似通ってて、あれぇ?登場人物が少し増えたり減ったりしてるけど、大筋は一緒じゃーん。あれ?結末はちょい違うなぁ?なんて思いながら読んでいたら、それもそのはず。あとがきに『日記堂ファンタジー』の改稿作品だと…。その上幻想シリーズの三弾とあるから、『日記堂ファンタジー』の続きと勘違いした私は2度読み直すことになりました笑
でも、すごく面白かった。前作でふんわりしてるなぁと思っていた部分も納得できる結末だったし、まさかキーパーソンが紀貫之だなんて。これだけみるとわけわからないけど、文学部出身者としてはなるほどね。と思う部分もあったかな。まさにファンタジー。不可思議なことと言霊の威力を思い知りました笑 -
学生(らいすた)ミニコメント
店主が客の隠していることがなぜかわかる日記を売る店が舞台の小説。過去シリーズよりも現実的で読みやすい。
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https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1323324
著者プロフィール
堀川アサコの作品





