すらすら読める徒然草 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 268
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777056

作品紹介・あらすじ

「されば、人、死を憎まば生を愛すべし」今をを生きる上で、考えずにいられない生死の問題を真摯に問いかけた中野孝次訳”徒然草”。

感想・レビュー・書評

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  • つれづれなるままに…が有名ですが、この本の奥深さは読む前まで見誤っていた気がします。

    兼好法師の人生観だけでなく、美学、ありがたい話、質素な生活のしかた、そして死生観まで、今をどう生きるかを短い言葉でひたすら語りかけるところが、とてもよい。

    また、現代仮名遣いが原文の下にあることで、対訳を捉えやすく、
    訳文だけ、解説だけでも楽しめる構成となっています。


    この本の著者による解説も素晴らしく、徒然草の解説だけでなく、方丈記やセネカの思想など、それらを交えて解説するわかりやすさは見事。タイトル通り、すらすらと読めてしまいます。

    次は『方丈記』を手に取ってみようかと思います。

  • 「つれづれ」という言葉の持つ響きとLet lt be的な意味合いの合致を全国民に決定づけさせた作品で、のわりには中身は知らない、ということで方丈記に引き続きこちらで。短く一文に悟りを込めることのありがたさに満ちていて、しかも本編は何ら順番を気にせずに書いていたというのもいい。それこそつれづれなるままに思うことを記した証左で、力の入れどころを間違えなければ、リラックスしていてもこうした名著が生まれるのだなあと。

  • すらすら読めた。鎌倉時代から今にも通じるエッセイ。古典の原文はお手上げだけど、対応訳がついているから、すらすらよめた。
    そして最後の頃は対訳読む前に内容理解できちゃった。

  • 中学か高校以来の古典。純粋に国語の勉強としてではなく、文学を楽しむ気持ちで読めた気がする。
    しかし昔の記憶でも覚えてるところは覚えているなあ
    雪のおもしろう降りたりし朝

    ちゃんと今をしっかり生きろよって伝わってくるし、現代の自己啓発本なんかに書かれていることは大抵昔から変わらない大事な心がけなんだなとよしなしごとに。

  • 兼好は「残酷にも老いと死は待ってはくれないし、突然に死がやってくることもある。だから、他のすべてをかなぐり捨ててでも、今すぐに、自分が成し遂げたいと思うことだけに集中すべきである」と語る。600年以上前の人の言葉が自分の心に響くというのは、すごいことだ。時というフィルターをかいくぐってきた古典パワーだなあ。

  • 昔の庶民も考えること、行動は今と変わらないんだなぁと実感。昔の井戸端会議でも、自慢する人、自分のことばかり話す人はいた模様。その当時の服装で人々が集まって話をしている様子が目に浮かんでタイムスリップしたような気持ちになれた。徒然草をわかりやすく現代語に訳した本だけど古典に詳しい私にはわからない部分もあった。作者の兼好さん、性格がめんどくさそう(笑)

  • 全然どんなものか知らなかったけど、意外と笑える話もあって面白かった

  • 方丈記ともに購入。
    方丈記がとてもさくさく読めたので期待して読み始める。

    「つれづれなるままに、日暮らし、硯(すずり)に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」

    こちらは、これ以降、なんとなく読み進めることができず。
    方丈記の方はなんとなく時系列だったのですが、こちらはエッセイ集めた短編集みたいな感じで、作者にあまり思い入れのない私としては、脈略ない文章を読み進めることができず途中で断念。。。
    読了すれば多分思うこともあったと思いますが、ちょっと無理でした。
    三大随筆のもうひとつ、枕草子はどうしようかなぁと考慮中。

  • 個人的には長明さんの方が好きです。

  • 苦手だった古典に親しみを感じた

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著者プロフィール

1925-2004。千葉県生まれ。東京大学文学部卒、國學院大學教授。作家、評論家。『実朝考』『ブリューゲルへの旅』『麦塾るる日に』『ハラスのいた日々』『清貧の思想』『暗殺者』『いまを生きる知恵』など著作多数。


「2020年 『ローマの哲人 セネカの言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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