盤上のアルファ (講談社文庫)

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  • 講談社
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本棚登録 : 267
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777063

感想・レビュー・書評

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  • 闘え アルファ 盤上の上で

  • 将棋にかける男の思い。棋士を目指す崖っぷちの男と、将棋担当に「左遷」になった新聞記者の話。将棋のことを知りたいので読んでみた。楽しめたし、将棋の描写も魅力的だった。けど自分にはちょっと男臭すぎたかな。

  • アマチュア将棋棋士・真田信繁が、プロを志して三段リーグ編入試験に臨む姿を軸に、将棋担当の新聞記者・秋葉隼介らとの交流を描いた作品。棋界を題材にした小説ということで、将棋ファンとして以前から気になっていた。読んでみると、なるほどおもしろい。将棋の勝負に対する真剣さは、おそらく将棋に詳しくなくてもじゅうぶんに伝わってくるし、まわりを彩る個性ゆたかな登場人物たちの造形も秀逸である。ただ、まだデビュー作であるゆえ、いろいろと粗削りな部分は目立つ。いきなり同居することになるのはフィクションだしご愛嬌ということなのかもしれないが、明日食うものにも困っていたような人が、気がつけば試験本番、明日にも仕事を辞めようかと思っていた人が、気がつけばすっかり将棋記者、というのはどうなのか。全部を描いていたらペイジが尽きてしまうというのは理解できるし、それを求めているわけではないのだが、もうちょっと途中のプロセスを叮嚀に描いてほしかった。最後に父親が出てくるのも個人的には微妙。肉親こそいちばんの存在というような、保守的な思想にちょっと毒されていないか? 最後は林との再会にしたほうが感動的であろう。

  • 性格の悪さが災いし、県警担当記者から文化部に左遷されてしまった新聞記者の秋葉隼介。
    失意の秋葉は行きつけの飲み屋でアマチュア将棋指しの真田と偶然出会う。
    その日から秋葉と、人生の起死回生をかけて三段リーグ編入試験に挑む真田との奇妙な共同生活が始まった。

    リーダビリティが高く、最後まで一気呵成に読んでしまいました。
    信じる道しか進むことのできない男の熱い想いに魂が揺さぶられ、生きる力のほとばしりに火照ってしまいました!
    登場人物たちの話す関西弁のリズムもテンポの良さを助長していて、緊張感の中に漂う適度なユーモアが読んでいて楽しかったです。

    ただ、あっという間に読み終えた時は気づかなかったのですが、ちょっと構成のバランスが悪かったように思います。
    秋葉が左遷されて慣れない文化部の記者として戸惑うくだりと、真田の悲惨な少年時代の回想シーンだけで小説の半分が費やされます。
    前半はやたらと密度が濃いので後半はどんな怒涛の展開となるのだろうと期待してしまうのですが、真田が苦しみながら将棋に真剣に向き合うという、意外に常識の枠組みをはずれない王道展開に少し物足りなさを感じました。

  • 熱い本。
    自分の夢に必死になる大人がかっこいい。
    将棋というものの深さや、人を変えるだけのものがあると知れる作品。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受賞作。

  • 新聞記者・秋葉隼介.警察担当から社会部へ左遷され将棋担当を命じられる.そんな秋葉の家に突然転がり込んできたプータローの真田信繁はプロ棋士を目指していた.真田の情熱に触発され,いつしか秋葉は生き甲斐を取り戻していく.面白い.これぞドラマといった感じ.二人の出会いのシーンは久々にお腹を抱えて笑ってしまった.将棋を知らない人でも全然大丈夫.涙と笑いの感動物語を是非お試しあれ.

  • 「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受賞作。

  • ☆☆☆★

  • ざっと店で眺めた時に、新聞記者のもとに、戦国武将がタイムスリップしてのりこんできて、なぜか将棋、みたいな突拍子もない話しかと思って、手に取る。単に、転がり込んで来た登場人物の名前が、真田信繁で、かの有名な真田幸村の本名だったからだけなんだけど。性格が悪くて嫌われてるからという理由で、文化部将棋担当へ左遷された事件記者秋葉。行きつけの女将に頼まれて、かつて奨励会を年齢制限で追い出され、新ルールのせまき門でプロを目指すアマ棋士真田信繁と共同生活することになり、そこへ女将も乗り込む、三人の奇妙な共同生活。それにしても…あとでわかってみても女将はひどい、気持ちを知っていてここまで残酷なことができるというのも。確かに、ふたりとの共同生活は秋葉に、今まで見落としていたものを感じさせたかもしれないけど、一面、利用するだけして捨て去ったともいえる、虚無感。将棋と囲碁の違いは、買った時に、片やゼロか百、片や60対40。囲碁は40とれたと負けたほうも一定の満足感があるが、将棋の敗者には何も残らない、というのには納得。

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著者プロフィール

塩田武士(しおた たけし)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。2019年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。『罪の声』の映画化が2020年公開決定し、小栗旬・星野源の共演が決まっている。

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