鬼溜まりの闇 素浪人半四郎百鬼夜行(一) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 45
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777223

作品紹介・あらすじ

家老の跡取りを剣術稽古の際に怪我を負わせ廃嫡させた榊半四郎は江戸に出て素浪人となった。兄の仇を取るため江戸に上った弟は仇討ち決行を臆す弱腰で、半四郎はいくばくかの金子を与えられ藩を召し放ち(追放)になる。仇討ちを受けることができず江戸の暮らしにも望みが見えず、生きる気力を失う半四郎。「やはり死のう」と刀を引き抜いたとき、半四郎はそばに火の玉が浮かぶ。火の玉を斬らんとする半四郎を止めに現れた謎の老人・聊異斎と小僧・捨吉。聊異斎は半四郎に本人も知らぬ怪異に対峙する力があると気づき、半四郎を子守と子供が神隠しに遭ったという屋敷に連れて行く。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第一弾
    藩主の股肱の臣を試合で負かした主人公は脱藩して江戸へ
    途中で出会った老人と小僧、諸々の怪異が

  • 死にたがりの素浪人、だけどなんて男っぷりの良い好男子なのでしょう半四郎。普通の時代小説のようで、ホラーファンタジーになっているのも新鮮です。半四郎が持つ強い霊力に本人全く気づいていない辺りが微笑ましいのですが、不思議な老人と子どもに出会い運命的に行動を共にすることで、次第に半四郎自身が闇に近づいてしまっているように思えます。辛い半生を背負いながら正義を貫く半四郎が、心から生きる希望を持つことができる日がくるのでしょうか。まだまだ謎の多いこの作品の続きが気になって仕方がありません。面白い!

  • 訳あり浪人が生きる気力を失っていた頃、江戸の町で出会った老人と子供。それを機にあやかしい出来事に巻き込まれていく。とても読みやすく、主人公の浪人・半四郎の感情を抑えた筆致と真っ直ぐな性格が清々しい。登場人物たちがそれぞれ魅力的で読んでいて楽しい。まだまだ謎がたくさん隠されているようなので、早く続編を読みたい。日頃、時代小説を読まない人にこそオススメできる、骨太で粋な作品。

  • 聊異斎と捨吉のこと、半四郎のことも、謎は残ったままで、ちょっともやもやですけど、お話は面白かったです。最後の話では、あのまま悪党は野放しなのか!と思ってたので、半四郎ありがとうでした。そして、愛崎さんたちの計らいもあって、次巻があるのですね。

  • 素浪人半四郎百鬼夜行シリーズ、1作目。

    初めて読む作家さん。剣客モノ+ホラー時代モノでしょうか。可愛い妖怪系ではなく、本気の怪異モノ。本気のホラーは逃げ腰になるのだけれど、実直な半四郎を始め、脇を固める謎の老人と子供のコンビ、刀商人や同心と、素敵なキャラがきっちり揃っているので、最後まで面白く読めた。解説の通り、まだまだシリーズ作品の序章といった形で、老人と子供の正体など、謎をいくつか残したままの終わるので、その謎への興味も高まる。次作以降にも期待したい。

  • 平成27年3月31日読了
    2015年

  • あやかし系時代小説の乱立に辟易していたのですが、縄田一男さん推薦という事で読んでみました!怪異を祓ってめでたし、めでたしではなく、謎を含んだ余韻のあるお話ばかりで面白かったです。今後、主人公がどう生きていくのか次巻が楽しみです。

  • 返り忠兵衛シリーズの芝村さんによる新シリーズ。

    実直でストイック、他者への思いやり深さなど、主人公から受ける印象は、読んでいくうちに忠兵衛と重なって感じられた。そうなると、愛崎同心は矢崎(浅井風味)、長屋の担い売りは与茂平と重なって見えてきて、新シリーズなのにどこか見知った雰囲気にも感じられた。
    物語は始まったばかりであり、これからの展開に注目したい。

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著者プロフィール

1961年、宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。学生時代は映画サークルでシナリオ作成に熱中、二十数年のサラリーマン生活を経験した後、2011年『返り忠兵衛 江戸見聞 春嵐立つ』(双葉社)でデビュー。「半四郎百鬼夜行」シリーズが「この時代小説がすごい!」(宝島社)文庫書き下ろし部門二年連続ランクイン! 新シリーズ「御家人無頼」も好評。確かな筆力と個性的な人物造形で目利き絶賛の時代小説作家。

「2017年 『素浪人半四郎百鬼夜行(拾遺) 追憶の翰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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