人間小唄 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.22
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本棚登録 : 725
レビュー : 45
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777421

作品紹介・あらすじ

国民の無意識に影響力を及ぼして混乱を招来する糺田両奴の文学を根底から破壊する。罠にはまった糺田に課された難題の行き着く果て。

感想・レビュー・書評

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  • 表紙の猿の絵に惹かれて手に取った1冊。
    猿の表情とタイトル文字と作者名のバランスがすごいと思った。
    すごく格好いい文庫本。
    一目惚れでした。

    中身の小説は(も?)強烈。
    いったい何が始まったのか分からず、押される方に転がっているうちに身体と心は傷だらけになり、もう二度と元には戻れなくなってしまっていた。
    何が?
    この小説の主人公(?)の作家の人生が。
    そして、それを読んだ私の人生観も。

    大切だと思っていたことを軽く足蹴にされる。
    堅い地面がなければ立っていられないのに、それをぐじゃぐじゃにされて、尚も踊ることを求められる。
    自分は闘っているつもりなのに端から見ると滑稽な踊りを踊っているだけ。
    やり切れない。
    恥ずかしいとか言ってたら何も出来ず(呼吸も食事もなにもかも)、分かってくれとか言っても誰にも届かない。
    だからこうしろと言うこともなく、そうなんだよと思い知らせてくれるような小説。

    • MOTOさん
      本当だ♪
      この猿の絵、すごいイイですね~
      (しばし、
      ぽ~っと見入っちゃいました。^^;)
      町田庸さん、
      実は気になりながらも、ま...
      本当だ♪
      この猿の絵、すごいイイですね~
      (しばし、
      ぽ~っと見入っちゃいました。^^;)
      町田庸さん、
      実は気になりながらも、まだ未読の作家さんでしたが、
      この本は是非手にして見たい!

      きっかけをありがとうございます~♪
      2014/10/14
    • takanatsuさん
      MOTOさん、コメントありがとうございます!
      そうなんです!
      単行本はもっと猿がアップなのですが、私は文庫のバランスの方が好きでした。
      ...
      MOTOさん、コメントありがとうございます!
      そうなんです!
      単行本はもっと猿がアップなのですが、私は文庫のバランスの方が好きでした。
      「町田庸さん、
      実は気になりながらも、まだ未読の作家さんでしたが、
      この本は是非手にして見たい!」
      なんと!
      そうなのですね。
      MOTOさんがこの小説をどう読むのか…とても気になります…!
      2014/10/15
  • 何て乱暴で不条理な話なんや…
    町田康ていつもは踏んだり蹴ったりな側視点ばかりやったような気がするんやけど逆側なんもしんどい原因やと思った。
    でも安っぽいラーメンを食べたくなった。

  • 読んでしばらく経つので詳細は覚えていないが、解説に大学教授?かなにかの方がものすごい説得力をもって、「町田康の小説を読んで、『時々クスっと笑えるところがあるけど、全体として何を言ってるかさっぱりわからん』と思う人が多いでしょうが、町田康はそれでは終わらん」と書いている。ルソーやなんや難しいことを持ち出して、いかに町田康が文学をパンクにデストロイしており、それがすごいことであるかを解説している。

    言いたいことはわからなくもない。けど、わたしの感想は、時々クスっと笑えるところがあるけど、全体として何を言ってるかさっぱりわからん、です…

  • けっこう前に読んだ。内容をはっきり思い出せない!

  • 内在する交わることのない感情がお互いを憎み、求めて、叫ぶ。

  • 怪文書を送られた作家が、その内容を自作でネタに使ったら、送り主に異次元空間に拉致されて、解放する代わりに課題を与えられる。?短歌を作れ……失敗、?ラーメンと餃子の店を出して人気店にしろ……いいトコまで行ったが失敗、?暗殺……ターゲットに拉致監禁され、総合格闘技の試合を申し込まれて敗北。作家の脳が壊れてお終い。内容を全てネタバレしてしまったが、まぁいっか。ネタバレしたところで何にも影響は無い。

  • 町田康の長編小説の中で一、二を競う面白さだった。『告白』などの大長編に於いては、主人公・熊太郎の成長譚と作中の時間の厚みも相まってこちらも時間を重ねながら読み進めていく面白さがあるが、この文量で屈される感覚は人間小唄の方が好み。
    涅槃のような、あっちのような、不思議な空間を出入りする子角と未無と、なんかいい感じの文章を書いていい感じの女を口説く傲慢な作家糺田。
    今までの、なにか欠落してたりダメ人間な自分、が転がるように事の顛末まで落ちに落ちていく作品に比べて、子角と未無の手によってそういったものが徹底的に撃たれ斬られ爆破される。悲しいまでに破壊される。否定される。

    糺田の糺、には【あざなう。糸をより合わせる。ただす。問いただす。あつめる。もつれる。乱れる。】という意味があるそう。
    革命が起こっている。悲しいまでの破壊と謙虚さに胸うたれた。

    文庫版解説の教授の論に、ルソーと町田康の類似点を挙げる旨が上がっていたのがなかなか面白かった。

  • 言葉選びとか文章のリズムがそれはもう独特。そして、何がなんだかさっぱりわからない。登場人物の名前すら何と読むのかわからない。ふりがなどこかにあったっけ、と遡ってもわからない。最後までわからない。
    この本の正しい楽しみ方って何だろう、凡人の私にはさっぱりわからない。

  • クセが強い!笑 一度断念して、忘れた頃2回目チャレンジしたけどまた序盤で断念。登場人物の名前がまず読めなくて、まぁ読めないけど認識して気楽にチャレンジするか…みたいな読み方してたら書いてること全てどうでもよくなってきて苦痛でやめた。苦笑 もちろんクスッとする感じはわかるけど苦労に見合わない面白さと私は感じたのでやめました。私はセンスなくていいからもっとわかりやすい話でいいです。好みの問題と思います〜

  • 終始「何を言っているのかわからない!」と叫びたくなるような
    めちゃくちゃな話だったのですが、不思議と読了後には余韻が残ります。

    「凡庸な感覚に基づいて作られたものは
    耳触り、目触りがよく、大衆の支持を得るのは容易いが、
    そこには感受性の堕落が潜んでいる」という説に深く共感します。
    思わず、秋も…もとい猿本の作品を思い浮かべてしまいました。

    町田作品の独特な言い回しが好きなのですが、今回は
    「何度も言うようですけれども、そこに落ちているタマネギも拾って。
    大きいのも、小さいのも。」
    が一番ツボでした。(台詞の意味は不明です)

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著者プロフィール

1962年生まれ、大阪府堺市出身。バンド「INU」のボーカリストとして活動する一方、俳優、詩人としても活躍。1996年「くっすん大黒」で小説家デビューし、第7回bunkamuraドゥマゴ文学賞、第19回野間文芸新人賞を同時受賞。2000年「きれぎれ」で第123回芥川賞を受賞以降は、作家としての活動にほぼ専心している。
その他受賞歴として、2001年『土間の四十八滝』で第9回萩原朔太郎賞、2002年「権現の踊り子」で第28回川端康成文学賞、2005年に『告白』で第41回谷崎潤一郎賞、2008年『宿屋めぐり』で第61回野間文芸賞をそれぞれ受賞。
上記文芸作が代表作として評価を得る一方、映画化された『パンク侍、斬られて候』など、メディア化作品が多い。エッセイストとしても定評があり、『猫にかまけて』『スピンク日記』などが人気。

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