麒麟の翼 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777667

作品紹介・あらすじ

誰も信じなくても、自分だけは信じよう--。父が息子に、息子が父に抱いていた、本当の思いとは。加賀シリーズ第9作待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 加賀恭一郎シリーズ、これも良かったです
    人情味溢れるキャラが、日本橋という土地にとてもマッチしています

    煙たい訳ではないけれど、父親という存在にどう接していいのかわからなかったあの頃を思い出しましたね
    この話の中の息子もちょうどそんな年頃
    子供に対する無償の愛
    真っ当に生きていって欲しいと強く願う父親の姿に、胸を打たれました

    今回も加賀の目の付け所に敬服し、読者も真相に一緒に迫っていけるのがやっぱり面白かったです
    刑事である前に人として「間違っている」と、ここぞという時に相手にはっきりものが言えるのも、彼の魅力の一つだと思います

    真面目に生きて来たのに悲痛な思いで死んでいった彼らの想いを、遺された者達はしっかり受け止め、明るい未来が来る事を願うばかりです

    『麒麟の翼』像、今度しっかり見てみようと思います
    そして麒麟が羽ばたける様、日本橋上空の青空復活が待ち遠しいです

    yyさん、オススメありがとうございます♪
    次は順番違ったけれど、hibuさん推し推しの『新参者』、最後にyyさん推し推しの『祈りの幕が下りる時』へ

    クセになりますわ…( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      yyさん、こんばんは

      わ〜いわ〜い、楽しく読ませていただきましたよ♡

      映画のキャストを見てみたら、菅田将暉くんは吉永くん役!
      それはわか...
      yyさん、こんばんは

      わ〜いわ〜い、楽しく読ませていただきましたよ♡

      映画のキャストを見てみたら、菅田将暉くんは吉永くん役!
      それはわかりにくいかも。。。
      あ、向井理くんもいる
      豪華イケメン達も観察しつつ、映画の方も観てみます
      2024/01/13
    • yyさん
      ハッピーさん

      こんばんは。
      そっか…。キャストね!!
      チェックすればよかったんだ。
      私は普通に映画を観て
      最後のエンドロールに...
      ハッピーさん

      こんばんは。
      そっか…。キャストね!!
      チェックすればよかったんだ。
      私は普通に映画を観て
      最後のエンドロールに菅田君の名前があるのを見つけて
      「え~?!」と思って観なおしました。^^;)

      で、ハッピーさんのコメントを読んで思い出しました。
      向井くんはさらに ”劇ムズ” 。
      それで3回くらい観たんだった!

      本を読んでからすぐに映画を観ると
      細かいところの違いが気になるかもですけど
      これは映画としても秀逸です。
      是非! 
      またアツくなっちゃった。すみません。
      2024/01/13
    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      yyさん、そうそうネットの写真で見ただけですが、菅田くんは今のイメージとかけ離れていて私も「え〜?」ってなりました
      向井理っちが激ムズなのも...
      yyさん、そうそうネットの写真で見ただけですが、菅田くんは今のイメージとかけ離れていて私も「え〜?」ってなりました
      向井理っちが激ムズなのもうなづける
      髪型で随分変わるし
      それで3回も観たとは凄い。。。笑
      でも好き過ぎて、何回も観たくなる気持ちわかります(*^^*)
      2024/01/13
  • 加賀恭一郎シリーズの第9作。
    交わってくる糸、全てが複雑に絡まっていて凄く読み応えのある作品だと感じた。

    こちらの作品も数年前にドラマで見た事があるのだが内容を完全に忘れている。今回に関しては新鮮味が何故かあり、初見みたいに純粋に物語を楽しむ事ができた。

    作品は前作同様、日本橋界隈が舞台。日本橋の橋にかかる「麒麟像」。数年前にこちらの像についてのドキュメンタリー番組をテレビで見て、像の作者が「起点の日本橋から飛び立つイメージ」という思いで翼をつけたっていう話も思い出しながら読んだ。
    作品はその逸話に寄り添う様に進んで行く。幸せを運ぶ霊獣「麒麟」、その翼に焦点を当て人間としてのモラルと道徳心をもその翼にのせ羽ばたいていくような、過ちの先にある希望をみせてくれるような物語だった。
    加賀本人が関係者や遺族に対し、身近な人間の死を乗り越えて幸せへと導いてくれる「麒麟」そのものにも見えた。

    帯には「未来」と銘打たれていたが、納得。そして「光明」という言葉も頭を過る。
    たくさんの偶然や嘘や真相の隠蔽等が絡む作品だからこそ屈折し、事件の解明が進むにつれて照らされた真実が「光明」と思わせるのだろうと感じた。

    そして作者の力量に感服している。
    タイトルのセンス、内容の奥深さ、繊細な描写、引き付けられる構成力、登場人物の持つ光と影、全てにおいて郡を抜いていると感じる。
    人気作家の第一任者と評されているのも同意。素晴らしすぎる。

    ミステリーとして引き込まれて行く感覚と共に、人としての道徳心も煽られるような加賀恭一郎シリーズ。
    読み応え満点。

    次作「祈りの幕が下りる時」も期待。

  • 久しぶりに東野圭吾さんを読んでしまって、波が到来。というか沼にハマってしまった感じ。。
    読みやすくて、最後まで一気読みでした。
    加賀さんシリーズです!順番無視して読んでます。

    くすのきの番人?を購入したものの、こちらはファンタジー!?レビューに書かれてる方いて、ファンタジー好まないから、加賀さんシリーズを買えばよかったー、、、(^◇^;)

    なんだろ、ミステリーにどっぷりハマる感じ、楽しい!!仕事忙しすぎて読書が停滞していましたが、
    復活する予感。(╹◡╹)
    いやー、映像化も見たくなるし時間足りなーい!

    • hibuさん
      なんなんさん、おはようございます!
      東野圭吾の沼へ再びようこそ!
      加賀さんシリーズならもう読まれてるかもしれませんが、「新参者」が私のオスス...
      なんなんさん、おはようございます!
      東野圭吾の沼へ再びようこそ!
      加賀さんシリーズならもう読まれてるかもしれませんが、「新参者」が私のオススメです♪
      やっぱり東野圭吾さんは面白いですよね〜。
      楽しみましょう!
      2023/10/19
    • なんなんさん
      hibuさん、おはようございます!
      東野圭吾の沼、半端ないですね……
      新参者、10年前の沼の際に読んだか読んでないか、どうだろうと思ってま...
      hibuさん、おはようございます!
      東野圭吾の沼、半端ないですね……
      新参者、10年前の沼の際に読んだか読んでないか、どうだろうと思ってました、、
      日本橋シリーズ!?  どちらにせよ、手元にもうなくて内容覚えてないので今度読破してみます。

      色んな作家さんを読みたいのに、しばらく引っ張られそうです、まさに沼です♪( ´▽`)
      2023/10/19
  • 加賀恭一郎シリーズ。
    何度も何度も聴き込みをして、徐々に明らかになっていく真相に目が離せませんでした。
    出会えて良かった作品です。

  • 加賀恭一郎シリーズ第9弾。

    家族、親子の絆愛の在り方と、嘘を正当化するな、真実から目を背けるな、という思いが込められた作品。

    子供への、大人の背中の見せ方って大事だなと改めて感じた。

  • 麒麟の翼、素晴らしかったです。
    加賀恭一郎シリーズあるあるですが、やはりせつなく悲しいストーリーが展開、そして思いもよらぬ方向からの事件解決への糸口。伏線と回収。。

    負と過ちの連鎖、どこかで断ち切れそうで断ち切れない。保身、隠し通す弱い心、家族、友人、非正規雇用などなど様々な要因で負が連鎖していく、まさに作中ある通り癌細胞ですね。加賀恭一郎は、見事にその連鎖を断ち切るべく様々な角度から事件解決に挑みます。本当に素晴らしい人です。
    日本橋人形町界隈はとても好きな街です。新参者を見て読んで足を運びましたが、本作キッカケにまた散歩に出掛けてみたくなりました。

  • これを読みたかった為にシリーズ購入した本。
    購入した書店がまさかの本書に出てくる本屋さん。
    私の第2の地元、日本橋。
    麒麟の翼像も目と鼻の先にあるから見に行こう。
    聖地巡礼したくなった。
    月に1度殺害現場も通ってたことに驚きで、その現場から麒麟の翼像までの道のりも良く知ってる。
    すっかり自分がこの物語の中にいる感覚。
    最高に楽しめました。
    星10個です。

  • 日本橋の橋の上にある麒麟像に凭れるようにして、中年サラリーマンが胸にナイフを突き刺したまま亡くなった。殺人事件の捜査に加わった加賀・松宮コンビは、粘り強い独自捜査で真相を解明してゆく。日本橋七福神など日本橋界隈を舞台としたミステリー。加賀恭一郎シリーズ第9弾。

    真実と事件関係者に真摯に向き合う加賀のブレないスタンスがいい。「誤解しているようだからいっておくが、俺だって八島が犯人である可能性が一番高いと思っている。小林主任がいった動機にも説得力がある。しかしそれを証明したところで、事件のすべてを解明できたといえるかな。俺は違うと思う。なぜ青柳さんがこの街に通っていたのかを突き止めなければ、あの家族――青柳親子にとっての事件は解決しない」(by 加賀)。

    息子から疎まれ、日常会話もなく、親子関係が半ば崩壊してしまったかのような情けない父親。だが、いざとなれば息子に対する社会的責任を背負う覚悟のある父親。ある意味理想的な父親像なのかな。

  • 加賀恭一郎シリーズ9作目

    東京日本橋の麒麟像のたもとで胸を刺された男性が発見された。
    そして現場近くの公園に潜んでいた不審者が、警官に追われて車道に飛び出し、意識不明となる。
    その不審者と同棲していた女性は、「彼は殺人を犯すような人ではない」と訴える。

    一旦はその不審者が犯人で片付きそうになるのだが、矛盾する事実が判明し始め…

    今回は加賀と松宮コンビで捜査にあたる。

    日本橋署の加賀は切れ物だという評判が捜査一課にも定着し、『気味が悪いほどの粘り強さ』で真相に近づいていき、バツグンの推理力で事件を解明する。

    隠れた真相を明らかにしたことで前を向けた人もいた。
    そこが救いだった。

  • 最初は頼りなかった松宮刑事も、だんだん加賀恭一郎に感化されて、今では立派な相棒になりましたね。
    マスコミの自分勝手な行動、推測による決め付け報道、それから労災隠し。これらの要素が隠し味になって真実を際立たせているのは分かるけど、望めるものであれば、これらの問題にも何らかの決着をつけて欲しかったようにも思います。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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