司法記者 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2014年4月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784062777940

作品紹介・あらすじ

地検特捜部が追うゼネコン汚職事件は中央政界にも波及していた。元国交相の収賄疑惑という大スクープの直後、掲載紙の美人記者が絞殺された。逮捕されたライバル紙記者は殺人容疑を全面否認、何かを隠し沈黙する。悲劇の裏に潜むのは、スクープを求める記者の意地と、「正義」と銘打たれた特捜部の横暴で杜撰な捜査だった。記者が守る「秘密」を唯一知る特捜検事は、己が所属する「日本最強の捜査機関」との対決を決意する。


県知事への献金に端を発したゼネコン汚職事件は、中央政界にも波及していた。
元国交相の収賄疑惑という大スクープの直後、掲載紙の美人記者が絞殺された。遺体が発見されたのはライバル紙記者の自宅。ともに司法記者クラブに詰める二人には面識があり、状況からも彼以外に犯行は不可能。しかし記者は殺人容疑を全面否認、何かを隠し沈黙する。

悲劇の裏に潜むのは、過激なスクープを求める記者の欲と、「正義」と銘打たれた特捜部の、横暴で杜撰な捜査だった。

記者の「秘密」を知っているのはたった一人の特捜検事だけ。正義にあこがれて目指した検察特捜部の実情に絶望した彼は、禁じられたマスコミとの接触を図っていたのだ。
殺人事件を知った彼は記者との潔白を証明するため、「日本最強の捜査機関」検察特捜部との対決を決意する。自身も所属するその機関への反逆は、検事人生を危険にさらすことを意味していた。

内部にいた人間しか書けない検察不祥事の根幹がここにある。
「ヤメ検」弁護士があえて「小説」として描いた、検察と司法メディアの正体。
佐々木讓氏絶賛の問題作、ついに文庫化&2014年5月よりWOWOWでドラマ化!

みんなの感想まとめ

緊迫した司法の世界を描いたこの作品は、特捜部の腐敗や記者の意地を通じて、正義とは何かを問いかけます。美人記者が殺害され、その容疑者が同じ司法記者クラブの男性記者であることから、捜査は難航。彼は黙秘を貫...

感想・レビュー・書評

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  • 凄腕の女性記者が殺された。
    容疑者は、同じ司法クラブの男性記者。しかし、彼は黙秘を貫き、捜査は難航する。

    同じ頃、地検特捜部は、内部の腐敗が深刻化していた。そして、以前、容疑者が検察官に接触していたことが明らかになる。

    検察の暴走を止めるため、そして己の「正義」のため、検察官が動き出す。

    完全密室の謎を解けるのか?
    このままでは、無実の記者が冤罪で罪を受けてしまう...

    絶対、第三者が知り得ない暗証番号を、どう知り得たのか、最後にやっと分かりました。

    作者は、元地検特捜部にいたこともあるとか。
    細部の表現なども、頷けます。

  • 題名は「司法記者」となっているが、解説にも書いてあるように、これは小説に幅を持たせるため、小説技法上であり、主題は、特捜検察であり、組織の病理を暴き出した作品といえる。
    大阪地検特捜部の証拠改竄事件を経験した今では、この小説は恰もドキュメントの相を帯びてくる。
    特捜検察を暴走させてしまうのは、最終的に政治家をアゲなければ、仕事をしていないかのように煽るマスコミの論調であり、われわれ市民感情であるといえるかもしれない。
    地検特捜部出身の著者でなければ書けない、リアリティー小説。

  • やはり伊達にTVドラマ作品になるだけはある。残念ながら最後までドラマはみませんでしたが。エンディングに関しては御多分に洩れずサラッも終わった。この作品の内容が少しでも真実ならば検察も所詮官僚だよね!

  • 史上最悪の検察の不祥事。こんなことは絶対にあってはいけない。でも不祥事で済んで本当に良かった!
    東京地検特捜部の元検事だった著者が、組織の病理に焦点を当てて描いた作品です。

    人間は利益や結果を求めるあまり、周りが見えなくなってしまったり、不正をしてしまうことが時としてある。特に検察や警察、マスコミの暴走は、他人の人生を狂わせて、命を奪ってしまうこともあります。
    推理小説としてのトリックは今一つでしたが、検察の裏側を垣間見れたのと同時に、職業倫理について考えさせられるものがあり、本書を読めて良かったと思います。

  • 「元検察官が書いた小説」=「小説内の検察が現実のものである」とは言い切れない。しかし、検察による証拠の改ざん事件などが実際に起きていることを考えると、ずいぶん強引な捜査をしているんだろうなぁ、とは思う。実際のところ、特捜検事にはガリ勉タイプと体育会系のどちらが多いのかは気になるところ。

    記者としての信念を最後まで貫けたかどうかが2人の司法記者の運命を分けたように思う。一人は殺人の疑惑をかけられても決して情報源を明かさなかったし、もう一人は社への影響を考えて、情報を漏らしてしまった…。

  • 検察のやり方は、ある程度この本のとおりなんだろう。
    ミステリー小説としても、なかなか面白かった。

  • 検察組織の腐敗構造、そこで働く人の葛藤はとてもリアリティがある作品。民家企業勤務だけど、気持ちわかるわぁ‥と(T ^ T)
    その一方で、ミステリーとしては、ちょっと都合良く話が進み過ぎたり、リアリティがない感じで、なんともアンバランスな作品でした。が、そこが、精一杯、伝えた事があるんだーって感じで、魅力なのかもしれないです。
    二つの事件が中盤からいきなり繋がり出したところはドキドキしました!
    検察組織の説明も詳細だし、そういうところに興味があるなら、一読の価値ありだと思います。

  • 面白く読めたが、最後につながるエピソードが、えっ⁉︎…でした。

  • 登場人物が多過ぎることと、検察組織など様々なことの説明が多くてこの作品に慣れるまで少し手間取りました。が、冒頭の殺人事件と一見無関係そうな贈収賄の二つの事件が時間を前後しながら絡みあい、一つに結びついてゆくのは面白かったです。特に最後の章のまとめ方がとても印象的でした。初めての作品だそうですが、中々の出来です。

  • 20140921

  • 司法記者と言うタイトルだが、主役は特捜部。

    最強の捜査機関と言われる特捜部に赴任した、若き検事の葛藤があまりにも人間臭くて、どんどん読み進んでしまう。

    唐突な事件から幕があき、二つの時間軸が徐々に合わさって行く。

    最強の捜査機関と言うものを作り上げるのはマスコミかも知れないが、それをもてはやすのは大衆でもある。

    でも、そんな声に応えようとするので、最強で在りたいと思うのかも知れない。

    特捜部の内実は、本当なのか虚構なのかは分からないけど、どこの組織にでも似たようなことは沢山あるのは、事実!

    もと、特捜部検事が著者だけに、面白いないようである。

  • ドラマ化を受けて購入。
    WOWOW版の脚本は、登場人物の整理などが原作よりスッキリしており上手く処理していた印象。反面、ドラマ版で蛇足に思えた敵役・鬼塚への感情移入は原作にはなくて一安心。
    現実には未だに特捜の暴走は続いており是正されるときが来るのかという懸念が残る。

  • 単純に面白かった。
    元検事の経験がある作家さんが、その強大な組織に立ち向かわんとする勢いを感じて、痛快さ、爽快感があった。
    WOWOWでドラマ放送されたようなので、あればDVD探して見てみたい。

  • これを原作としたWOWOWの『トクソウ』を視聴。グイグイ引き込まれるストーリーと最後の展開は面白かった

  • wowowのドラマの原作ということを知り購入。また、著者が元東京地検特捜部の郷原信郎氏と知り驚く。

    昨今の刑事ドラマなどで警察の内側って目にしているけど、検察の内部ってよく分からなかったのでその辺りがとても興味深く読めた。
    あとは、ちょっと前に「大阪地検の証拠改ざん事件」ってあって冤罪をつくりだしていたが、本作はそれとはちょっと違うけど、検察の体質というか、組織内の空気というかが、なんとなく理解できたような気がした。

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著者プロフィール

1977年東京大学卒業、民間会社勤務を経て、1983年検事任官。
東京地検特捜部、法務省法務総合研究所等に勤務。
2006年に退官、弁護士登録、東京都内で法律事務所開設。
大学教授として研究・教育にも従事。

「2014年 『司法記者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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