ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.98
  • (435)
  • (712)
  • (361)
  • (42)
  • (8)
本棚登録 : 4421
レビュー : 442
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777957

作品紹介・あらすじ

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

◆2014年4月スタート TBS系ドラマ「ROOSEVELT GAME」(ルーズヴェルト・ゲーム)原作◆

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 偶然立ち寄ったとある書店で開催されていた、
    “半沢直樹の名刺”のオマケフェアにてゲット。

    題材になるのは社会人野球と、会社経営。
    その背景には、リーマンショック前後の日本経済の不安が。

    物語の大枠は「半沢直樹」と同様、、

    既得層からの理不尽な試練に対するリベンジ、との、
    “スカッ”とするカタルシスな流れとなっています。

    軸になるのは、社会人野球として古豪でもある野球部員たちと、
    社歴が薄いながらも若くして抜擢された経営コンサル出身の社長。

    野球部は、主力を引き抜いた業界のライバル会社でもある野球部との対決、
    社長は、同業の百戦錬磨な冷徹な先輩経営者たちとのシェアの奪い合い、

    それぞれ、悩みを抱えながらも一つ一つ乗り越えていきます。

    業績悪化に伴う会社運営のかじ取りに苦労している経営者と、
    そんな業績悪化な最中で、成績を残せずに肩身が狭い野球部員たち。

    意外なほどの共通点も多く、フムフムと読み入ってしまいました。

    それぞれを取り巻く環境は厳しくて、
    決してファンタジーな大団円ではないけれど、

    時代の変遷と、その中でしたたかに生き残っていく、
    そんな人々の“生き様”が熱く語られていきます。

    表面的な利益を追求するだけでは企業としては片手落ち、
    “社会的有用性”をどう見いだしていくのを忘れてはならない、

    そんな事を思い出した一冊でした。

    なお、今春からドラマ化されるとかで、ちょっと見てみようかなとも。

  • 結局見ることなく終わってしまった「半沢直樹」は原作シリーズの冊数からポーンと手を出すのはなんとなく気が引けて、未だ買ったことがありません。それ以上に、池井戸さんの作品はこれまで読んだことがありませんでした。「下町ロケット」を始め、作品と共にお名前はよく目にしていましたが、どんなお話を書かれているのかは特別関心が無くて全く知りませんでした。
    しかしながら!!本作の存在をドラマの話で初めて知って、しかも「白い巨塔」の唐沢さんと江口さんが共演すると聞いて、「これは何かある」と初回を見て、原作を読みたいと思わされました。
    物語の大筋については「ルーズヴェルト・ゲーム」という名前そのものがネタバレのようなもので、見えている部分は大きくて、章が進むごとにスコアが見えてくる、極めて分かりやすいエンターテインメントです。最後の方は、もう一捻りあってもいいんじゃないか、もう一発どんでん返しが来るのではないか、と勢いに任せて変な期待をしてしまった分、最後は「まあ、そんなものか」と気持ちが萎んでしまった部分があって、★は四つにしました。それでも、結構な分量があっても、ページをめくりたくなる中毒性はお見事だなと思いました。
    それから、これは好みの問題だとは思いますが、細川社長を主人公として据えているドラマの作りは相当痺れます。原作の後出しである上、野球シーンを始めとして映像にしか出来ないものもある以上、より面白くなっていてこそ、とも言えますが、原作よりもしつこい「逆転」や原作で受けたイメージとは異なる笹井専務の雰囲気、少し過剰な位の重厚感、とにかく原作を上手く調理したなーと個人的には大満足しているところです。原作の描写では特別濃い色味を感じない細川社長を唐沢さんに演じさせたのはG☆Jだなと本当に思います。最高。アレンジされている出来事や、原作には無い事件も起こっている中、今後の展開がますます楽しみです。
    解説を読めば、「下町ロケット」に登場した企業が本作にも出てきていたとのことですが、そもそも「下町ロケット」がどんな作品かすら知らない私からすれば、何のことやら、です。勿体無い!!どうでも良い、ちょっとした遊び程度のものとはいえ、全く異なるストーリーが同じ世界で起きていることなのだと感じさせられる、そういう遊びは大好きです。せっかくの機会なので「下町ロケット」、読んでみたいと思います。

  • The 池井戸作品という感じ。

    リーマンショックのあおりをうけて、技術力と信念を持つ青島製作所も、人員整理の元にリストラが始まる。そんな中で、お荷物とされる野球部。前社長が設立した野球部も、監督やエースの移籍で戦力不足となるものの、まさに"ベストの戦力でなくても、みんなで120%の力をだす"。

    平凡で真面目で泥臭く頑張る人達の力が合わさった時、結果以上のものが生まれる。とても日本的な話だけど、でもやっぱり日本人らしさを感じずにはいられない。
    とてもいい作品だった‼︎

  • 過去一度読んだ記憶があったのですが、ブックオフにて格安で販売中だった為、購入。逆境を乗り越えてハッピーエンドへと繋がっていく、著者の王道パターンですがとても楽しく読むことができました!

  • テレビドラマを先に見てたせいで、思ったほど熱くないな、という感想。というかテレビドラマの方が全体的に濃い。
    監督は目立たないしそもそも野球のシーン自体少ない。如月との因縁の対決とかあると思ってた。
    話自体はシンプルで分かりやすい。

  • 社会人野球。ライバルチームが本業でもライバル。監督とエース、4番を引き抜いて、企業統合を持ち掛ける。なりふり構わぬ汚い手口。それに負けずに立ち向かう。
    有力選手が野球から離れて派遣社員にいたのは出木過ぎ。
    8対7のルーズヴェルトゲームが言いたいだけ。
    野球部の頑張りに企業を重ねる。

  • 「野球は、8対7の試合が一番面白い」っていうコトワザをなぜか知っていたんだけど、どうもルーズヴェルト大統領がそう言ったらしい。この本に書いてあった。

    「8対7」と言っても、その試合経過はいろいろであろう。お互い投壊のダラダラした試合もあるだろうし、それこそ白熱したシーソーゲームかも知れない。7対ゼロくらいから終盤一挙逆転のサイコーにエキサイティングな試合ということもある。

    この小説はそういったルーズヴェルト的勝負を描いたもの。ある中堅電子部品メーカーに、次々と存亡の危機が持ち上がる。取引先からのご無体なコスト要求であり、ライバル企業の権謀術数であり、銀行からのリストラ圧力である。内部の疑心暗鬼もある。そしてリストラの矛先は、やがて伝統ある野球部にまで及ぶ。

    さあ、この窮地をどうやって切り抜けるのか・・・。そんなお話が、社内や野球部の人間模様とともに繰り広げられる。

    ドラマの半沢直樹も下町ロケットも見てないんだけど、池井戸潤といえば企業小説の勇とのホマレも高い。経営の苦悩や人間関係の綱引きなどの場面はまさに迫真(リアルすぎてむしろいたたまれない気持ちになるほど)。ラストはもうちょっと違ってもよかったと思う面もありながら、全体にはなかなかぐいぐい読まさりましたよ。

    7対ゼロのまま終わる試合も、世の中には少なくないけどね(笑)。

  • 野球とビジネスの話がうまく絡み合って繋がっていく。最後には正義は勝つ!のいつものパターンだが、やっぱり面白い。

  • わかっちゃいるけれど 面白く
    予定調和なのだけれど 面白い
    いつもながら
    池井戸作品は
    コンスタントに いい時間を もらえます

    文庫の表紙に
    九人の人物が描かれている
    この人が誰で
    この人があの人だな
    と類推させてもらうのも
    また 楽しい

  • ある小さい企業にある野球部の物語。

    会社も野球も上手くいかない中
    もがきながら頑張る姿が
    印象的だった。
    仕事も野球も団結が大切なのだと思った。

    池井戸さんの本は本当に
    企業の裏側を書くのが上手くて
    会議の緊張感とかがすごく伝わってくる。

    野球を知らない人も
    面白いと感じる内容だと思う。

全442件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)のその他の作品

ルーズヴェルト・ゲーム ハードカバー ルーズヴェルト・ゲーム 池井戸潤
ルーズヴェルト・ゲーム Audible版 ルーズヴェルト・ゲーム 池井戸潤

池井戸潤の作品

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする