ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 507
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777957

作品紹介・あらすじ

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

◆2014年4月スタート TBS系ドラマ「ROOSEVELT GAME」(ルーズヴェルト・ゲーム)原作◆

感想・レビュー・書評

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  • オーディブルで「ノーサイド・ゲーム」を聴こうとして、間違ってこちらを選んでしまった笑

    …。

    野球をこよなく愛していたフランクリン・ルーズヴェルトは「一番おもしろいゲームスコアは、8対7だ」と記している。
    毎回点が入って逆転に次ぐ逆転、ハラハラドキドキしどおしでとても心臓に悪い試合。

    そういえば、池井戸潤さんの小説は、たいていそんなルーズヴェルト・ゲームのような、ちょうどよい塩梅の乱打戦ですよね。

    この小説も素晴らしいです。
    野球部のリストラ、ライバル企業の買収攻勢。どちらも最後にどんな大逆転劇が待ち構えているのか⁉︎
    期待しながら、楽しく聴きました!

  • 池井戸さんのドラマや映画化作品は観てますが、小説を読むのはたぶん初めて。

    このドラマは観なかったですが、魅力的な登場人物が多く楽しかったです。

    個人的には笹井専務、「ミツワ電気の社長より、青島製作所の一兵卒でありたい」、廃部、廃部って嫌な人ねって思ってましたが、この件にホロッとしました。

    大道監督が凄いなって思ったのは最初の方だけで、思いの外、活躍の場面が少なかったよーな...野球部強くするスゴい人って思いながら読んでたのですが(笑)

    萬田くんは残念でした...

    会社経営と野球部の存続、池井戸さんのお話なので最後は予定通りの結末とは思いますが、楽しかったです。

  • 2020年5月17日、読み始め。

    2020年5月31日、読中。
    ルーズヴェルト・ゲームとは、「点を取られたら取り返し、8対7で決着する試合」を意味するとか。(ウィキペデイアより)
    何やら、アメリカの32代大統領が、「一番おもしろいゲームスコアは、8対7だ」と言ったことに由来するようだ。

    2020年6月7日、読了。
    都市対抗野球チームをもつ会社を舞台にした小説。会社の経営が苦しくなれば、コスト削減が至上になり、野球部は廃部にすべし、という流れが出来てくる。
    それなりに楽しめた内容だった。

  • 著者の作品なので大まかなストーリーは
    分かるものの、それでも十分
    面白かったです。

    ドラマやってましたが、
    映像でも映える作品かと思いました。

    内容にしては少し短いのかなぁという印象。
    空飛ぶタイヤ並みの長編でも良かったのでは?
    と感じました。

  • 偶然立ち寄ったとある書店で開催されていた、
    “半沢直樹の名刺”のオマケフェアにてゲット。

    題材になるのは社会人野球と、会社経営。
    その背景には、リーマンショック前後の日本経済の不安が。

    物語の大枠は「半沢直樹」と同様、、

    既得層からの理不尽な試練に対するリベンジ、との、
    “スカッ”とするカタルシスな流れとなっています。

    軸になるのは、社会人野球として古豪でもある野球部員たちと、
    社歴が薄いながらも若くして抜擢された経営コンサル出身の社長。

    野球部は、主力を引き抜いた業界のライバル会社でもある野球部との対決、
    社長は、同業の百戦錬磨な冷徹な先輩経営者たちとのシェアの奪い合い、

    それぞれ、悩みを抱えながらも一つ一つ乗り越えていきます。

    業績悪化に伴う会社運営のかじ取りに苦労している経営者と、
    そんな業績悪化な最中で、成績を残せずに肩身が狭い野球部員たち。

    意外なほどの共通点も多く、フムフムと読み入ってしまいました。

    それぞれを取り巻く環境は厳しくて、
    決してファンタジーな大団円ではないけれど、

    時代の変遷と、その中でしたたかに生き残っていく、
    そんな人々の“生き様”が熱く語られていきます。

    表面的な利益を追求するだけでは企業としては片手落ち、
    “社会的有用性”をどう見いだしていくのを忘れてはならない、

    そんな事を思い出した一冊でした。

    なお、今春からドラマ化されるとかで、ちょっと見てみようかなとも。

  • 池井戸潤のお得意の作品なので安定して面白いが、自分が野球に興味がないからかスポーツの描写には全く入り込めず苦手意識が芽生えてしまった…。ノーサイドゲームを先に読んだからか、そちらの印象のほうが強い。

  • 業績不振にあえぐ中堅エレクトロニクス企業の弱小社会人野球部が舞台。「ルーズヴェルト・ゲーム」とは野球好きのルーズヴェルト大統領が「8対7」の試合が最も面白いと言った故事から来ている。不況に晒されている企業同士の駆け引き、社長としての企業経営の考え方、経営危機での野球チームの意義など、勧善懲悪的に白黒では終わらない部分をしっかり描きながら、『下町ロケット』で出てきた夢や希望といった側面を併せ持ち、読む者に勇気や活力を与えてくれる。やはり、エンターテインメント小説は、こうでなくっちゃ。

  • 結局見ることなく終わってしまった「半沢直樹」は原作シリーズの冊数からポーンと手を出すのはなんとなく気が引けて、未だ買ったことがありません。それ以上に、池井戸さんの作品はこれまで読んだことがありませんでした。「下町ロケット」を始め、作品と共にお名前はよく目にしていましたが、どんなお話を書かれているのかは特別関心が無くて全く知りませんでした。
    しかしながら!!本作の存在をドラマの話で初めて知って、しかも「白い巨塔」の唐沢さんと江口さんが共演すると聞いて、「これは何かある」と初回を見て、原作を読みたいと思わされました。
    物語の大筋については「ルーズヴェルト・ゲーム」という名前そのものがネタバレのようなもので、見えている部分は大きくて、章が進むごとにスコアが見えてくる、極めて分かりやすいエンターテインメントです。最後の方は、もう一捻りあってもいいんじゃないか、もう一発どんでん返しが来るのではないか、と勢いに任せて変な期待をしてしまった分、最後は「まあ、そんなものか」と気持ちが萎んでしまった部分があって、★は四つにしました。それでも、結構な分量があっても、ページをめくりたくなる中毒性はお見事だなと思いました。
    それから、これは好みの問題だとは思いますが、細川社長を主人公として据えているドラマの作りは相当痺れます。原作の後出しである上、野球シーンを始めとして映像にしか出来ないものもある以上、より面白くなっていてこそ、とも言えますが、原作よりもしつこい「逆転」や原作で受けたイメージとは異なる笹井専務の雰囲気、少し過剰な位の重厚感、とにかく原作を上手く調理したなーと個人的には大満足しているところです。原作の描写では特別濃い色味を感じない細川社長を唐沢さんに演じさせたのはG☆Jだなと本当に思います。最高。アレンジされている出来事や、原作には無い事件も起こっている中、今後の展開がますます楽しみです。
    解説を読めば、「下町ロケット」に登場した企業が本作にも出てきていたとのことですが、そもそも「下町ロケット」がどんな作品かすら知らない私からすれば、何のことやら、です。勿体無い!!どうでも良い、ちょっとした遊び程度のものとはいえ、全く異なるストーリーが同じ世界で起きていることなのだと感じさせられる、そういう遊びは大好きです。せっかくの機会なので「下町ロケット」、読んでみたいと思います。

  • 神風が吹いた!青島製鉄所の社員尊敬の理念が大株主の志眞に神風を吹かせた理由であり、私もこうありたいと欲する。戦いの1つは青島製鉄所がライバル企業に攻勢をかけられダウンサイジングを強いられ、もう1つは青島製鉄所の野球部の主力メンバーがそこに取られてしまい弱体化する。この暗雲漂う状況下でも社員がライバル企業に勇猛果敢に立ち向かう。片や高度技術を駆使して製品化し、片や超ハイスペックの元高校球児の沖田をグラウンドに引っ張り出し勇気付ける。この状況、上司が社員に尊敬する気持ちを持てるかどうかが明暗を分けた。

  • 安定の池井戸作品。今回は、ビジネス×野球をテーマに、存続が危ぶまれる社会人野球部の快進撃と買収の危機の企業のドラマ、ってな設定です。

    分かりやすい正義vs悪の構造とどんどん読ませる著者の筆力。
    500ページくらいの分量でも、あっという間に読めてしまいます。

    ビジネス系小説が好きな個人的な好みを考えると
    純粋にビジネスに特化してくれた方が面白いと感じるのですが、
    もう少し柔らかいテーマで楽しみたい人にとっては、ピッタリの内容でしょう。

    野球部の人たちや企業内の人たちで、数多くの登場人物が出てくるので、
    人物の相関図とかがあれば、よりすーっと小説に入っていけたと思いますが、
    各人物像を細かく覚えていなくても、十分に楽しめるビジネス×野球小説だと思います。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、11年『下町ロケット』で直木賞、20年、野間出版文化賞を受賞。ドラマ化された「半沢直樹」シリーズ、「花咲舞」シリーズなどで人気を博す。著書に『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『民王』『ようこそ、わが家へ』『アキラとあきら』『ノーサイド・ゲーム』など多数。

「2021年 『民王 シベリアの陰謀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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