ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

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レビュー : 398
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777957

作品紹介・あらすじ

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

◆2014年4月スタート TBS系ドラマ「ROOSEVELT GAME」(ルーズヴェルト・ゲーム)原作◆

感想・レビュー・書評

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  • 偶然立ち寄ったとある書店で開催されていた、
    “半沢直樹の名刺”のオマケフェアにてゲット。

    題材になるのは社会人野球と、会社経営。
    その背景には、リーマンショック前後の日本経済の不安が。

    物語の大枠は「半沢直樹」と同様、、

    既得層からの理不尽な試練に対するリベンジ、との、
    “スカッ”とするカタルシスな流れとなっています。

    軸になるのは、社会人野球として古豪でもある野球部員たちと、
    社歴が薄いながらも若くして抜擢された経営コンサル出身の社長。

    野球部は、主力を引き抜いた業界のライバル会社でもある野球部との対決、
    社長は、同業の百戦錬磨な冷徹な先輩経営者たちとのシェアの奪い合い、

    それぞれ、悩みを抱えながらも一つ一つ乗り越えていきます。

    業績悪化に伴う会社運営のかじ取りに苦労している経営者と、
    そんな業績悪化な最中で、成績を残せずに肩身が狭い野球部員たち。

    意外なほどの共通点も多く、フムフムと読み入ってしまいました。

    それぞれを取り巻く環境は厳しくて、
    決してファンタジーな大団円ではないけれど、

    時代の変遷と、その中でしたたかに生き残っていく、
    そんな人々の“生き様”が熱く語られていきます。

    表面的な利益を追求するだけでは企業としては片手落ち、
    “社会的有用性”をどう見いだしていくのを忘れてはならない、

    そんな事を思い出した一冊でした。

    なお、今春からドラマ化されるとかで、ちょっと見てみようかなとも。

  • The 池井戸作品という感じ。

    リーマンショックのあおりをうけて、技術力と信念を持つ青島製作所も、人員整理の元にリストラが始まる。そんな中で、お荷物とされる野球部。前社長が設立した野球部も、監督やエースの移籍で戦力不足となるものの、まさに"ベストの戦力でなくても、みんなで120%の力をだす"。

    平凡で真面目で泥臭く頑張る人達の力が合わさった時、結果以上のものが生まれる。とても日本的な話だけど、でもやっぱり日本人らしさを感じずにはいられない。
    とてもいい作品だった‼︎

  • 結局見ることなく終わってしまった「半沢直樹」は原作シリーズの冊数からポーンと手を出すのはなんとなく気が引けて、未だ買ったことがありません。それ以上に、池井戸さんの作品はこれまで読んだことがありませんでした。「下町ロケット」を始め、作品と共にお名前はよく目にしていましたが、どんなお話を書かれているのかは特別関心が無くて全く知りませんでした。
    しかしながら!!本作の存在をドラマの話で初めて知って、しかも「白い巨塔」の唐沢さんと江口さんが共演すると聞いて、「これは何かある」と初回を見て、原作を読みたいと思わされました。
    物語の大筋については「ルーズヴェルト・ゲーム」という名前そのものがネタバレのようなもので、見えている部分は大きくて、章が進むごとにスコアが見えてくる、極めて分かりやすいエンターテインメントです。最後の方は、もう一捻りあってもいいんじゃないか、もう一発どんでん返しが来るのではないか、と勢いに任せて変な期待をしてしまった分、最後は「まあ、そんなものか」と気持ちが萎んでしまった部分があって、★は四つにしました。それでも、結構な分量があっても、ページをめくりたくなる中毒性はお見事だなと思いました。
    それから、これは好みの問題だとは思いますが、細川社長を主人公として据えているドラマの作りは相当痺れます。原作の後出しである上、野球シーンを始めとして映像にしか出来ないものもある以上、より面白くなっていてこそ、とも言えますが、原作よりもしつこい「逆転」や原作で受けたイメージとは異なる笹井専務の雰囲気、少し過剰な位の重厚感、とにかく原作を上手く調理したなーと個人的には大満足しているところです。原作の描写では特別濃い色味を感じない細川社長を唐沢さんに演じさせたのはG☆Jだなと本当に思います。最高。アレンジされている出来事や、原作には無い事件も起こっている中、今後の展開がますます楽しみです。
    解説を読めば、「下町ロケット」に登場した企業が本作にも出てきていたとのことですが、そもそも「下町ロケット」がどんな作品かすら知らない私からすれば、何のことやら、です。勿体無い!!どうでも良い、ちょっとした遊び程度のものとはいえ、全く異なるストーリーが同じ世界で起きていることなのだと感じさせられる、そういう遊びは大好きです。せっかくの機会なので「下町ロケット」、読んでみたいと思います。

  •  業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、存続が危ぶまれる社内野球部。社長が、選手が、監督が、技術者がそれぞれの人生を懸けて挑む。

     会社の経営と野球部の存続が同時に展開し、多くの登場人物たちの人生が描かれ、読み応えたっぷりの人間ドラマを味わうことができました。

     野球と経営と共にライバルとなる会社の人物たちも一癖あり、それぞれの思惑から攻めていく展開に夢中で読み続けました。

     会社も野球部の逆転ができるのか、最後まで目が離せず、男たちの熱い闘いに何回か涙腺が緩んでしまいました。

     読後感の爽快さは、池井戸作品の定番だと今回も納得してしまいました。

  • とてもおもしろかった タイトル通り、野球部についても会社についても7対8で試合がすすみ、最終的に納得行く形で勧善懲悪のハッピーエンドに持っていける池井戸先生の手腕は本当に凄いと思う   会社の人が野球部を応援したら査定に響くのに全員応援団に戻ってきたところとか泣きながら読んだ

  • 会社と会社運営の野球チームが、並行して危機を乗り越えていく手に汗握る内容。
    はらはらドキドキさせられっぱなしですが、めちゃくちゃ面白いです。
    よく練り込まれた重厚なストーリー! 

    池井戸潤さんの作品はどれもはらはらさせられますが、働くって面白いよなって思わされます。
    各登場人物も人間味があり、読み応え十分。
    読み始めたらなかなかやめられないので、夜分に読み始めるのはおすすめできません(笑)

  • 過去に暗い影のある男たちが、逆境の中で再び信じあい、周囲を巻き込んで熱く戦うドラマ。「そんなに調子よくいくかー」なんて冷めて構えず、胸が熱くなるのを単純に受け止めて、気持ちよく読みたい。成功を信じなければ、絶対に成功しないのだから。

  • 会社は数字じゃない。そこで働いているのは「人」なんだと思った。

    自社VSライバル企業、自チームVSライバルチームなど対立場面は多いけれど
    対立相手を一方的な悪、テンプレ的な悪にしている印象が強い。
    そこまで書くと話がまとまらないのもわかるけれど、テンプレ悪役すぎて白けてしまった。
    その上長い割には最終的にはあっさり解決。

  • 中堅製造業と社会人野球、2つのストーリーが絡み、そして沖原の人生、泣ける。
    勝利はわかっていても興奮。廃部もびっくりかえると思いきや、新しい会社に引き取られたのは予想外だった。それにしても泣ける。

  • 企業が土壇場に追い込まれた時に命運を左右するのは、経営者の人格、経営層の緊張感あるガバナンス、そして最後には従業員が持つ会社への愛情と仕事への誇りであるという、池井戸作品の王道パターンで構成されている。そして勧善懲悪の逆転パターン。
    おまけにスポ根要素まで加わっているので、男子としては熱くなりますね。

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プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家になりたいと思っていた。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。

以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞を、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、非常に高い人気を誇る。

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