ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

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レビュー : 448
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777957

作品紹介・あらすじ

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

◆2014年4月スタート TBS系ドラマ「ROOSEVELT GAME」(ルーズヴェルト・ゲーム)原作◆

感想・レビュー・書評

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  • 偶然立ち寄ったとある書店で開催されていた、
    “半沢直樹の名刺”のオマケフェアにてゲット。

    題材になるのは社会人野球と、会社経営。
    その背景には、リーマンショック前後の日本経済の不安が。

    物語の大枠は「半沢直樹」と同様、、

    既得層からの理不尽な試練に対するリベンジ、との、
    “スカッ”とするカタルシスな流れとなっています。

    軸になるのは、社会人野球として古豪でもある野球部員たちと、
    社歴が薄いながらも若くして抜擢された経営コンサル出身の社長。

    野球部は、主力を引き抜いた業界のライバル会社でもある野球部との対決、
    社長は、同業の百戦錬磨な冷徹な先輩経営者たちとのシェアの奪い合い、

    それぞれ、悩みを抱えながらも一つ一つ乗り越えていきます。

    業績悪化に伴う会社運営のかじ取りに苦労している経営者と、
    そんな業績悪化な最中で、成績を残せずに肩身が狭い野球部員たち。

    意外なほどの共通点も多く、フムフムと読み入ってしまいました。

    それぞれを取り巻く環境は厳しくて、
    決してファンタジーな大団円ではないけれど、

    時代の変遷と、その中でしたたかに生き残っていく、
    そんな人々の“生き様”が熱く語られていきます。

    表面的な利益を追求するだけでは企業としては片手落ち、
    “社会的有用性”をどう見いだしていくのを忘れてはならない、

    そんな事を思い出した一冊でした。

    なお、今春からドラマ化されるとかで、ちょっと見てみようかなとも。

  • 池井戸潤のお得意の作品なので安定して面白いが、自分が野球に興味がないからかスポーツの描写には全く入り込めず苦手意識が芽生えてしまった…。ノーサイドゲームを先に読んだからか、そちらの印象のほうが強い。

  • 業績不振にあえぐ中堅エレクトロニクス企業の弱小社会人野球部が舞台。「ルーズヴェルト・ゲーム」とは野球好きのルーズヴェルト大統領が「8対7」の試合が最も面白いと言った故事から来ている。不況に晒されている企業同士の駆け引き、社長としての企業経営の考え方、経営危機での野球チームの意義など、勧善懲悪的に白黒では終わらない部分をしっかり描きながら、『下町ロケット』で出てきた夢や希望といった側面を併せ持ち、読む者に勇気や活力を与えてくれる。やはり、エンターテインメント小説は、こうでなくっちゃ。

  • 結局見ることなく終わってしまった「半沢直樹」は原作シリーズの冊数からポーンと手を出すのはなんとなく気が引けて、未だ買ったことがありません。それ以上に、池井戸さんの作品はこれまで読んだことがありませんでした。「下町ロケット」を始め、作品と共にお名前はよく目にしていましたが、どんなお話を書かれているのかは特別関心が無くて全く知りませんでした。
    しかしながら!!本作の存在をドラマの話で初めて知って、しかも「白い巨塔」の唐沢さんと江口さんが共演すると聞いて、「これは何かある」と初回を見て、原作を読みたいと思わされました。
    物語の大筋については「ルーズヴェルト・ゲーム」という名前そのものがネタバレのようなもので、見えている部分は大きくて、章が進むごとにスコアが見えてくる、極めて分かりやすいエンターテインメントです。最後の方は、もう一捻りあってもいいんじゃないか、もう一発どんでん返しが来るのではないか、と勢いに任せて変な期待をしてしまった分、最後は「まあ、そんなものか」と気持ちが萎んでしまった部分があって、★は四つにしました。それでも、結構な分量があっても、ページをめくりたくなる中毒性はお見事だなと思いました。
    それから、これは好みの問題だとは思いますが、細川社長を主人公として据えているドラマの作りは相当痺れます。原作の後出しである上、野球シーンを始めとして映像にしか出来ないものもある以上、より面白くなっていてこそ、とも言えますが、原作よりもしつこい「逆転」や原作で受けたイメージとは異なる笹井専務の雰囲気、少し過剰な位の重厚感、とにかく原作を上手く調理したなーと個人的には大満足しているところです。原作の描写では特別濃い色味を感じない細川社長を唐沢さんに演じさせたのはG☆Jだなと本当に思います。最高。アレンジされている出来事や、原作には無い事件も起こっている中、今後の展開がますます楽しみです。
    解説を読めば、「下町ロケット」に登場した企業が本作にも出てきていたとのことですが、そもそも「下町ロケット」がどんな作品かすら知らない私からすれば、何のことやら、です。勿体無い!!どうでも良い、ちょっとした遊び程度のものとはいえ、全く異なるストーリーが同じ世界で起きていることなのだと感じさせられる、そういう遊びは大好きです。せっかくの機会なので「下町ロケット」、読んでみたいと思います。

  • 安定の池井戸作品。今回は、ビジネス×野球をテーマに、存続が危ぶまれる社会人野球部の快進撃と買収の危機の企業のドラマ、ってな設定です。

    分かりやすい正義vs悪の構造とどんどん読ませる著者の筆力。
    500ページくらいの分量でも、あっという間に読めてしまいます。

    ビジネス系小説が好きな個人的な好みを考えると
    純粋にビジネスに特化してくれた方が面白いと感じるのですが、
    もう少し柔らかいテーマで楽しみたい人にとっては、ピッタリの内容でしょう。

    野球部の人たちや企業内の人たちで、数多くの登場人物が出てくるので、
    人物の相関図とかがあれば、よりすーっと小説に入っていけたと思いますが、
    各人物像を細かく覚えていなくても、十分に楽しめるビジネス×野球小説だと思います。

  • The 池井戸作品という感じ。

    リーマンショックのあおりをうけて、技術力と信念を持つ青島製作所も、人員整理の元にリストラが始まる。そんな中で、お荷物とされる野球部。前社長が設立した野球部も、監督やエースの移籍で戦力不足となるものの、まさに"ベストの戦力でなくても、みんなで120%の力をだす"。

    平凡で真面目で泥臭く頑張る人達の力が合わさった時、結果以上のものが生まれる。とても日本的な話だけど、でもやっぱり日本人らしさを感じずにはいられない。
    とてもいい作品だった‼︎

  • 他にも推薦枠はあるかも知れないけど、間違いなくBest5に入る作品で面白かった。
    起承転結を上手に具現化してる作品だね。
    ドラマもいいけど、やはり小説だね。

  • 過去一度読んだ記憶があったのですが、ブックオフにて格安で販売中だった為、購入。逆境を乗り越えてハッピーエンドへと繋がっていく、著者の王道パターンですがとても楽しく読むことができました!

  • テレビドラマを先に見てたせいで、思ったほど熱くないな、という感想。というかテレビドラマの方が全体的に濃い。
    監督は目立たないしそもそも野球のシーン自体少ない。如月との因縁の対決とかあると思ってた。
    話自体はシンプルで分かりやすい。

  • 社会人野球。ライバルチームが本業でもライバル。監督とエース、4番を引き抜いて、企業統合を持ち掛ける。なりふり構わぬ汚い手口。それに負けずに立ち向かう。
    有力選手が野球から離れて派遣社員にいたのは出木過ぎ。
    8対7のルーズヴェルトゲームが言いたいだけ。
    野球部の頑張りに企業を重ねる。

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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