世界がぼくを笑っても (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778060

作品紹介・あらすじ

浦沢中学2年D組 6番、北村ハルト

貧乏×父子家庭。二重苦にあえぐ我が家。
クソ親父は、ありとあらゆる賭け事をして負け続けた、もとタンクローリー運転手。
三回転職の末、いまはカラオケスナックのバーテンダー
趣味はギャンブルと草野球。自称、甲子園に行きそびれた天才、らしい。

この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。
天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。
健康な人と、そうでない人。
家庭円満、家庭不和。
せっかく手にした持ち物の中にも当たりとはずれがあって、
はずれの中には返品や修理ができないものもある。

――なら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい。

と思っていたけれど……
学級崩壊に追い込み、担任の先生を休職させた「山辺グループ」
休職した先生の代わりに来たのは、この世で一番先生に向いていないオヅちゃん。
教室以外のスペースで授業時間のほとんどをすごすための保健室のボックス席
生き別れになった母、自称母親代わりのオネエのアキさん。

おれは友だちもつくらず、ハブられもせず、なんとかやってるつもりだけれど……

「北村くんは、世界平和に興味ない?」
「は?」
「ぼくといっしょに戦わない?」

おれが求める平和は、ど、どこに?

感想・レビュー・書評

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  • 「笑われたら、笑い返せばいい!」

  • #世界がぼくを笑っても #笹生陽子
    #読了 #講談社文庫

    父子家庭のハルト。それでもたくましく生きている。担任のオヅちゃんが頼りないのに不思議といい味出している。大人がしっかりしすぎなくてもいいのかもしれないなあ。もっといい加減でいいのかもしれない。

  • ダメ親父、ダメ教師、ダメクラス。
    鉄道オタクにコスプレイヤー、悪ガキ集団もいればオカマもいる。
    わりとカオスな環境なのに、最後はスカッとした終わり方だった。
    ありきたりって言っちゃえばそれまでだけど、爽やかな感じ。
    掲示板で話が進んだりするから文字は少なかったかな。

  • 父子家庭の主人公。
    ダメ親父でパチンコに金を費やす。
    主人公は友達は元々多くなく部活もやってない。携帯でお小遣い稼ぎをしていたが突然サービス終了。

    中学2年生になりオヅチャンが担任。ダメ担任。でも後からいいところに気がつく。
    それまでは荒れ地を耕してとうもろこしを作る。最後の方そこに仲の悪い人が来て非公式ホームページで脅され遠く離れた母のところへ。髪を切ってもらいピザを食べる。

    あらすじはなんとなくこんな感じ!違かったらすみません

     ■感想
    とにかく主人公が頑張ってルナと思った

  • いい顔の表紙。子どもはコンプレックスや自分にないものと常に戦っているのだなと思う。小学生って幼い分だけ残酷。ブラックだ。笑われたら笑い返す。父子家庭でも貧乏でも友だちがいなくてもそういうのも含めてたくましく。大丈夫。誰かいるはず。少なくても自分自身はそこにいるし。

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業。1995年『ジャンボジェットの飛ぶ街で』が講談社児童文学新人賞佳作となる。1996年『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作品で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。2003年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞。その他の著作に『世界がぼくを笑っても』『バラ色の怪物』などがある。

「2015年 『楽園のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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