一分ノ一(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778121

作品紹介・あらすじ

敗戦で、米英中ソに分割統治されたニッポン。地理学者サブーシャは、日本統一の志士となる。思想をユーモアでくるんだ未完の遺作。

感想・レビュー・書評

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  • 敗戦後の一九XX年、米英中ソに分割統治された日本。ソ連占領下の北ニッポン山形管区米沢地区に暮らす地理学者・遠藤三郎の元を、密入国した西ニッポンの極道者が訪ねてくる。ニッポン統一運動の志士に誘い込まれたサブーシャは、迷う余地もないまま、雪の国境へと連れ出される。奇想天外な冒険小説、いざ開幕!

    野球のボールを咥えたシェパード犬がサブーシャを追い抜き、藤一平監督の前にビクターの犬よろしく坐り、コロッとボールを床の上に落した。どこまでボールを捕りに行ったのかは知らないが、とにかく北ニッポン国境警備隊の誇り、シェパード軍団の主将犬が大外野フライを捕球し、いま還ってきたのである。
    上巻P185より

  • 2015.6.22読了。

  • 【装幀・デザイン】
    大岡喜直(Next Door Design) 山下勇三
    【あらすじ】
    敗戦後の一九××年、英米中ソに分割統治された日本。ソ連占領下の北日本山形管区米沢地区に暮らす地理学者・遠藤三郎(サブーシャ)の元を、密入国した西ニッポンの極道者が訪ねてくる。日本統一運動の志士に誘い込まれたサブ―舎は、迷う余地もないまま雪の国境へと連れ出される。著者の魅力のすべてが詰め込まれた、未完の超大作!

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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