鬼畜の家 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778251

作品紹介・あらすじ

我が家を地獄につきおとしたのは、母でした――娘の口から明らかになっていく、母の異常犯罪とは。悪意とはなにかを考えさせる問題作

感想・レビュー・書評

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  • 鬼畜な母親とその家族を描いたミステリー。
    探偵が事件関係者にインタビューをする独白形式で、事件の全容をあぶり出していくストーリー展開が良かった。

    最後のどんでん返しは見事に騙され、かつ私の好物とするイヤミスであったが、張り巡らされていたあらゆる伏線の回収がとても丁寧過ぎて、読後達成感が薄かったのが残念。

    しかしながら初著者作品としては好印象。
    もう一冊の積読も続けて読むとしよう。

  • き‐ちく【鬼畜】 〘名〙 鬼と畜生。 転じて、残酷な行ないをする者。 恩義を知らない者(コトバンクより)

    夏の陣。こうも暑いとホラーを欲する。
    ページの向こうで繰り広げられるであろう、とんでもなく残虐で猟奇的な〝人間〟と、これまたとんでもない恐怖に晒された〝獲物〟との非現実の世界に身を投じようと、少しの躊躇いと少しの好奇心で読み始めたけれど、吐き気を催すような映像型ホラーではなく心理的なホラー。
    とは言え、関係者の死がどれも見事に肥やしとして利用されているので、鬼畜であることは間違いない。

    私立探偵が一人ひとりの証言を聞いて答えを導き出す。この手の手法を用いる場合、たいていは1つの事件がだんだんと様相を変えていき、真相があらわになると言う感じなのだけど、これは幾つもの事件について真相に辿り着くので読み応えはある。

    家族が死ぬたびにお金持ちになってゆく母。疑われることなくいかにして母は死を肥やしとしてきたのか。
    唯一の生き残りである末娘が語る真実と、探偵がたどり着こうとする真実が徐々に変化してゆく。
    登場人物の印象が読み進めるうちに変わってゆくとこや、謎解きと動機、私立探偵が話しを聞いて歩くというところも上手いなと思う。
    身の毛もよだつホラーではなく、あるところに鬼畜と呼ばれる女がおりましたサスペンス。

    今年の16冊目

  • ⭐️5.0

    夜中に読み終えたけど興奮冷めやらずで
    寝不足になった笑
    作者のデビュー作とは思えないほど
    練られたストーリーで終盤は何回も騙されて
    え?え?えー!?とビックリしまくり笑
    元弁護士だから書けるお話。
    鬼畜の家だけどグロさはほぼなく(動物が死ぬのは嫌だったけど)人間の怖さを思い知らされた。
    面白かった、騙された本ベスト3には入る
    すごーくお気に入りの本になりました。
    読み終えたばかりだけどまた読みたい笑

  • 母親に支配された家族に巻き起こる数々の死。唯一の生き残りである末娘の証言を探偵目線で追うミステリー。
    鬼畜とは、何が真実なのか、最後まで目が離せない。これが一作目…すごい

  • 面白かった。けど内容的に趣味に合わない感じで星3つ。
    探偵が話を聞いて、相手が話す感じで物語が進むのは面白かった。
    こういう作りは好き。

  • ラストありきの無理矢理感
    鬼畜と言いうほどの狂気はないような
    題名からは少し拍子抜け

  • 一途な思いはここまで貫けると怖くもあり哀しくもあり

  • 全然想像してない展開だった(笑)
    まさかそう来るとは…

    それにしても、母親の胸糞悪さがすごい。

  • 深木章子氏、デビュー作でこの出来は凄い。徐々に真実に近付いていく構成も読み応えがあるし、作者の特徴でもある緻密なヒントはデビュー時点で健在。バラされた後も、そんなのあった!?と思いつつも、そう言われたらそうか、と納得せざるを得ない。そのあたりもさすが元弁護士と思える。しかしながら中身はイヤだらけの胸糞ミステリ、後味も良くない。

  • 子を手にかける母。
    血の繋がりはなんの意味もないのか。
    驚愕の結末でした。

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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