海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 578
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778305

作品紹介・あらすじ

この男の生き様は美しい。
本屋大賞の話題作。読まずに語るな。

愛する家族、社員、そしてこの国の未来のために。
この奇跡のような英雄たちは、実在した。

敵は七人の魔女、待ち構えるのは英国海軍。ホルムズ海峡を突破せよ! 戦後、国際石油カルテル「セブン・シスターズ」に蹂躙される日本。内外の敵に包囲され窮地に陥った鐡造は乾坤一擲の勝負に出る。それは大英帝国に経済封鎖されたイランにタンカーを派遣すること。世界が驚倒した「日章丸事件」の真実。

若き頃、小さな日本の海で海賊とよばれた男は、石油を武器に、世界と対峙する大きな野望を持っていた。
「ゼロ」から全てが始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻でも鐡造の熱い戦いは続く。
    新田の「ああ、行きましょう」この一言にやられた。
    いいのか、こんなに気軽に引き受けて…
    だけど、読み進めていくうちに新田船長の熱い思い、この戦い(航海)への想いが伝わってきた。少しも気軽ではなかった。
    みんなの心にはいつも戦争がある。戦争の傷口とはそれほど深いのだ。
    色んな思いを乗せて運ばれる石油。その石油が日本を文明を変えていく…
    鐡造はそれが本当によかったのかとふと迷う。
    日本のために命を懸けてくれた鐡造にそんな迷いを持たせてはいけない。
    今の世の中を鐡造はどう見るだろう?
    私達は物を大切に人を大切に生きていかなければいけないのだと強く思った。

  • 圧巻。
    実話を基にした物語だという事実が、その男の熱い想いをさらに魅力的に彩った。

    ただ一方的に諸悪の根源のように描かれた官僚たちの施策について、巻末解説文執者が“彼らなりの正義”について触れてくれているところが、フェアーでなお良し。

    これぞただしい“解説”だ……と、本文以外のところにも好印象。この本は、文庫版で読むべき(笑)。

    ★4つ、9ポイント半。
    2017.01.12.新。

    ※映画も、観よう。

  • 感動感激❗️出光の日本近代化における功績は大きい。また、社長の持つ苦悩や葛藤、さまざまな経営危機。他人事に思えなかった

  • 出光興産社長出光佐三をモデルとし、日章丸事件をベースに戦後日本の復興を描く。
    出光佐三という人がなんて偉い人間だったか、すばらしい人物だったか、彼の下に集う社員面々全てが「不撓不屈」の甲冑をまとったサムライであったか、同じ日本人である彼らの戦いの歴史の上に今日の日本が存在し、我々が日日暮らしているという事実を忘れてはならないと思う。

    ほとんどノンフィクションであるが、作者百田氏の創作もあるのだろう、差し引いても戦後日本が敗戦からいかに経済で立ち直っていったか?その歴史を知る上でも読む価値あり。

    百田氏はいろんなところで、その言動がスキャンダラスに報じられているが、彼の作品は(さほど読んでいないが)常に重く熱く楽しませてくれる。小説だけ描いていればいいものを…テレビ出身だから出たがるのかな?

  • 国岡商店の終戦後の成長と苦労が続く。

    イギリスの支配から抜け出そうとしているイランの為に、船を向ける。
    「忠義」という言葉があるけれど、とにかくこの言葉一言に尽きる。
    一度、信頼関係を結んだ相手には、必ず忠義を果たす。これが、国岡商店の店主と店員の関係であり、国岡商店とイラン国営石油会社であり、日本人のあるべき姿なんだろうな。

    国岡鐡造みたいに大きな事が出来なくても、日本人ならきっとこの精神はあるハズ。一般的に少しずつ薄れて来ている感覚かもしれないけど、私はこんな日本人でありたいと思いました。
    強くて大きくて心優しい、謙虚な日本人。

  • 3か月ほどかかってようやく読了、というのはほかでもない、長いからである。一気呵成に読めるかと思ったのだけれども、ダレてしまうところが散見、間に何冊も併読してしまったからであった。

    『永遠のゼロ』も読んだが、日本人のよい部分、というより、明治生まれのすごさには頭が下がる。戦後、日本人は明らかに劣化した気がする、なんてなことを考えさせられてしまう今日この頃。

  • 読むタイミングを逃し、今更・・・と思っていた所で文庫化。「海賊と呼ばれた男」(下)です。
     
    ハッキリ言って、「永遠のゼロ」を超えてる。(と思います。)
     出光佐三がモデルで、小説内の国岡商会=出光興産と言うことは、知られていますが、どこがフィクションでどこがノンフィクション?
    どこを取っても、これが現実とは思えない暴れっぷりです。
    「永遠のゼロ」でようやく、太平洋戦争の時系列が整理できた私は、この本でまた戦後の復興を勉強しました。
     
    本当に面白い「泣ける教科書」です。

  • 下巻のハイライトは言うまでもなく「日章丸事件」だろう。

    手に汗握るとはまさにこのこと。見事な描写である。

    国岡鐡造の経営方針には議論もあるだろう。今ならブラック企業と言われるかもしれないし、働き方改革にも逆行するかもしれない。しかし、それらを抜きにして国岡鐡造(出光佐三)の経営哲学には学ぶべきものがある。

    国岡商店のモデルである出光興産は最近、昭和シェルと経営統合したが、創業家は最後まで反対していた。そのニュースが報じられていた当時はなぜ創業家が頑なに反対しているのか疑問に思っていたのだが、本書を読むと納得がいく。

  • 〈上下巻合わせて〉

    太平洋戦争前から戦後20年強に渡り、その近代史・日本の復興の歴史と共に、石油販売を生業とする「国岡商店」とその店主、国岡鐡造の一生涯を綴る。実話ではありませんが、モデルとなった人物が存在します。

    国岡は、エネルギーとしては石炭が大部分を占めていた戦前の日本において、早くから石油の価値に目をつけ、国内・海外の大企業に戦いを挑んでいく。その経営の精神には「人間尊重」があり、従業員のことを家族として大切にする。従業員も国岡を慕い、尊敬し、共に数々の難題を乗り越えていく。

    自分の信念を曲げず、正しいと思えることをやり通し、ただ自社の利益のみを追い求めるのではなく、日本の発展・復興の為に力を尽くすその姿は、本当に心を打たれる。また、他社や他団体の理不尽な妨害を打ち破る姿は痛快ですらある。
    大変良い読み物でした。

  • 熱い。
    主人公とその仲間がこれまた同じくらい熱い。
    政府だろうが何だろうが、外敵の嫌がらせにじっと耐え
    成功していく姿は、目頭が熱くなった。
    面白い。面白すぎる。
    こういうド根性もの大好きだなぁ。

    この淡々とした文章が、簡潔に物語を熱く伝えるのにとってもいい。

    最後の解説つーか寄せ書きで、元官僚の堺屋太一が、
    国民のための官僚には官僚の理論があると書いてるが、
    それがダメなのに気付かない日本の官僚は
    ダメダメなんだなーと改めて感じてしまった。

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著者プロフィール

百田 尚樹(ひゃくた なおき)
1956年生まれ、大阪府出身の放送作家・小説家。『探偵!ナイトスクープ』の放送作家として活躍。
50歳の時にはじめて執筆した『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー。ヒット作となり、映画化されている。
ボクシング青春小説『ボックス!』が第30回吉川英治文学新人賞候補、第6回本屋大賞の5位に選出され、映画化もされた。『海賊とよばれた男』で2013年本屋大賞大賞受賞。コミック化、映画化された。

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