ロカ (講談社文庫)

  • 講談社 (2014年7月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784062778626

作品紹介・あらすじ

長らく文庫化されたなかった、中島らも、最後の小説。天才が予見した自らの未来は。作家・小歩危ルカ、六十八歳。巨額の印税を得て以来、新宿のホテルで一人暮らし。相棒はWネックのギター「ロカ」。あとは酒と大麻と鮟鱇鍋。「IQが185もあると予知能力が備わる。だから私の予知したことは、ほぼ、九十六パーセント当たるんだ」。著者が急逝直前まで書いていた、問題の近未来の私小説。


長らく文庫化されたなかった、中島らも、最後の小説。
天才が予見した自らの未来は。

作家・小歩危ルカ、六十八歳。巨額の印税を得て以来、新宿のホテルで一人暮らし。相棒はWネックのギター「ロカ」。あとは酒と大麻と鮟鱇鍋。「IQが185もあると予知能力が備わる。だから私の予知したことは、ほぼ、九十六パーセント当たるんだ」。著者が急逝直前まで書いていた、問題の近未来の私小説。

もう、エンターテインメントはやめよう。
お楽しみはここまでだ。
これからは本当のことだけを言おう。
私という人間の「骨」の部分だけをさらけ出そう。

みんなの感想まとめ

未完の作品ながら、主人公の小歩危ルカの自由で破天荒な生活が鮮やかに描かれています。68歳の作家が新宿で一人暮らしをしながら、相棒のギター「ロカ」と共に繰り広げる日常は、酒や大麻、音楽に囲まれたロックな...

感想・レビュー・書評

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  • いや〜、未完といえば読後の不完全燃焼さを醸し出すのかと思っていたら大間違い!

    なかなかどうして、絶妙な終わり方をしていて、これはこれでいい感じに想像を掻き立てられるものになってますね。

    かの漫画界の巨匠、手塚治虫氏にも似たような感覚を覚える作品があるが、そういう意味で言うと、お二人共最期まで読者を楽しませるアーティストであると言える。

  • 祝復刊!祝文庫化!!

    講談社のPR
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062778626

  • らもさん未完の遺作。主人公の小歩危ルカ(68歳・パンクな作家)は、らもさん自身の未来予想図といった感じなので「近未来の私小説」というキャッチはなるほどと思うものの、作中の会話で『シド・アンド・ナンシー』のことを「6~7年前の映画」と言っていて、一瞬あれ?と思ったり(苦笑)まあ細かいことは気にしない。実在の人物のパロディというか、ああモデルはあの人だろうなというキャラクターもたくさん出てきます。ブレインポリスのパンダさんには笑いました。でもこのへんはともかく白柳徹子さんは大丈夫なのかしら。

    物語は、未完ということもあり、1冊分の量はあるにしてもこれはほんの序章に過ぎないのでは?という印象もする。作中でおこる大きな事件といえばルカがNHKのトーク番組で放送禁止の差別用語を連発して問題になりマスコミに追い掛け回されたことくらいで、基本的には相棒のギター「ロカ」をぶらさげて散歩にでかけたロックなお爺ちゃんが、ふらりと迷い込んだライブハウスで出会ったロッカー・クレオと意気投合したり、そのクレオに教えてもらった「薬局」で大人買いしたり、テレビ出演で知り合った可愛い女の子ククと美味しいものを食べたり、ときに寺の住職に議論をふっかけて論破したり、不味い蕎麦屋の店主に説教したり、ククのために曲を作ったり、そのためのギターの調弦の描写がえんえん続いたり・・・といった具合で、見た目は不潔そうでもお金には困っていない主人公は、わりと好き放題楽しく暮らしている。

    ククとの浅草デートに出かける途中で警官に職務質問される場面で物語は唐突に途切れますが、ミステリーやサスペンスではないので真相がわからずモヤモヤするというほどではなく、このままパンクな爺さんの日常が続くだけだったのか、それとも思いがけないどんでん返しや急展開が用意されていたのか、どっちだったのかなあというのは気になります。解説はオーケン。

  • 近未来私小説・絶筆の作品。「今夜、すべてのバーで」にも出てきたフレーズや内容があった。

    作者の破天荒で自由な生き様、ロッカーの生き様が書かれていてよかった。

  • 主人公は、中島らも そのもの。
    ただし、自分よりも年上の(未来の)自分を主人公として書いている。
    なお、この本が彼の遺作となっていて、物語として完結していない。
    山崎豊子の「約束の海」もそうだったが、これはそっちよりも続きがどうなるかはあまり気にならない。
    なんでかなぁ。

    「ロカ」ってのは、主人公が楽器屋で買ったダブルネックの青いアコースティックギターの名前。
    中島らもが持ってるギターの名前だ。
    主人公はギタリストじゃないが、たまに音楽をやってる・・・という中島らもそのものなんだな。

    あまり良い読了感は無いが、読んでいる最中は中島らもの世界に弾きづり混まれるし、こんな人生に憧れたりする。
    破天荒だし、アングラなんだけど、そういう自由にね。

    ま、好きな作家ではないが、また読むんだろうなぁ。
    ちなみに、作中で出てくる主人公が書いたベストセラーってのは、「ガダラの豚」の事だな。
    「ロカ」を弾きながら唄う歌は、「いいんだぜ」
    そういう事を理解していないと面白くないかも。

    動画、途中で放送禁止用語?の所でピーピー言いますが、本の中でこのような言葉についても作者の考えが書かれています。

  • 作家・小歩危(こぼけ)ルカ、六十八歳。巨額の印税を得て以来、新宿のホテルで一人暮らし。相棒はW(ダブル)ネックのギター「ロカ」。あとは酒と大麻と鮟鱇鍋。「IQが185もあると予知能力が備わる。だから私の予知したことはほぼ、九十六パーセント当たるんだ」。著者が急逝直前まで書いていた、問題の近未来の私小説。

  • 読むと何処かで読んだ内容が多い作品ばかりの中島らもの遺作。
    個人的には明るいアンダーグラウンドで好きなので出ると読んでしまい、反面教師に生きるのです。
    うんちくも濃いし、登場人物も自分の悪いところを自覚してるけどそれでいいと思って生きていて、今時珍しい気負いがない話です。
    中盤から長編に繋がりそうな伏線が出てきてた感じがしたけど、亡くなってしまって絶筆になったのは本当に悔やまれます。

  • 未完なのに完成されているような感覚を味わった。
    年老いたアウトサイダーの非日常的日常が切り取られ、ポンっと放り出されたカタマリを夢の中で見ていた気分だ。
    いい夢を見た、そんな目覚めの朝、バーチャルなのに心地良い朝に似た気分なんだ。

  • 『近未来私小説』と銘打たれた中島らもの絶筆。
    解説で大槻ケンヂが『願望充足漫画みたいだ』と述べていたが、そういう側面を持ちながらも何処かシュールで、中島らも『らしさ』が随所に現れる。未完に終わっていなければどうなっていたのか……また、続きが気になるところで途切れているんだ、これがw
    中島らも、思えば若い頃に散々読んで、最近はさっぱりだったのだが、いい歳になってから読むと、また違った味わいがある。コピーライター出身だけあって、文章そのものは平易で直裁な書き方をするのだが、そのさらっと書かれているように読める一文がぐっさり刺さることも多い。エッセイでも小説でもそう。
    大槻ケンヂの解説も一読の価値あり。そういえば大槻ケンヂも小説は思いっきり中島らもフォロワーだったなぁ、と思い返してみる。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科を卒業。ミュージシャン。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞を、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した。2004年、転落事故による脳挫傷などのため逝去。享年52。

「2021年 『中島らも曼荼羅コレクション#1 白いメリーさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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