デッド・オア・アライヴ (講談社文庫)

  • 講談社
3.14
  • (1)
  • (6)
  • (10)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 82
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778749

作品紹介・あらすじ

江戸川乱歩賞受賞作家7名が放つ最強の競作アンソロジーが、
乱歩賞60周年の2014年、文庫化!

七人の作家に届いた挑戦状。
「テーマはデッド・オア・アライヴ、生死の危機。
 2013年9月7日正午、主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリーを執筆せよ」
その場所は天国か地獄か、その選択は生か死か。彼らの出した珠玉の「答え」がここにある。

薬丸岳「不惑」
 とある事件が原因で13年間眠り続ける恋人をもつ窪田。彼は今日行われる結婚式で復讐を企てるが、同級生の夏目が違和感に気付く。夏目シリーズ最新作。
竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」
 違法スレスレの街金で働くコージは、ヤクザの女に手を出した「そのスジ」の叔父を拉致してリンチする羽目になるが、ダメ叔父とコージには大切な思い出があった。
高野史緒「悪魔的暗示」
 1918年、帝国ホテルで天才少年は米国スパイの会話を耳にする。各国スパイが血眼になって追う、滅亡したロシア・ロマノフ王朝の“秘宝”の行方は。
横関大「クイズ&ドリーム」
 とある目的でホテルに泊まっている川尻の客室を突然訪れた、銀色の仮面をつけた男。彼は「負けたほうが謎のカプセルを飲む」ルールのクイズゲームを強要する。
遠藤武文「平和への祈り」
 ケセランパサランを追いかけた先の公園で、ミステリー作家・“遠藤武文”はミカエルを名乗る天使に出会う。自分の肩に世界の滅亡がかかっているとしった作家は……。
翔田寛「墓石の呼ぶ声」
 雨宮勇吉は、9月頭の7日間を必ずホテルで過ごす常連客だ。ホテルマンが聞いた彼の過去と、墓石に刻まれた秘密とは。
鏑木蓮「水の泡~死を受けいれるまで~」
 ナノバブルと呼ばれる微細な気泡を作る技術で会社を興した凜子。会社は大きくなったが、婿養子の夫には愛想が尽きた。一人酒を楽しむ夜、急に体中をしびれが襲い……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 比較的新しい7人の江戸川乱歩賞作家達のアンソロジー。お題は、贈賞式が行われる帝国ホテルを舞台に時間は2013年の9月7日の正午。これに登場人物の生死の危機を組み込む。
    ほぼ初読の作家さんが多く、とても楽しめました。こんくらいでは、楽しめないミステリーに詳しい方は、多いかと思いますが、最近、面白く無い小説も果敢に読むので、こんな面白いものをいつも読んでいるのは、狡いのではと思うのです。
    とはいえ、7人7作ですので、好みのものとそうで無いものはありました。
    横関大さん「クイズ&ドリーム」は、なんとなく先は読めてしまう作品でしたけど、「バックトゥザフューチャー」を懐かしく思い出して、ラストも優しくて好きでした。
    高野史緒さんの「悪魔的暗示」は、帝国ホテルのラウンジがよく似合う、歴史の裏を、老人とひ孫のお嬢さんの雰囲気が好きな作品でした。
    横関さんは、他の作品も読みたいなと思います。

    • おびのりさん
      人の事は言えないのよ、
      昨夜は、木原音瀬「眠る兎」で寝落ちした。
      人の事は言えないのよ、
      昨夜は、木原音瀬「眠る兎」で寝落ちした。
      2023/10/10
    • みんみんさん
      すっかり内容忘れてるんでガッツリレビューしてください‹‹\(´ω` )/››
      すっかり内容忘れてるんでガッツリレビューしてください‹‹\(´ω` )/››
      2023/10/10
    • おびのりさん
      承知しました。
      承知しました。
      2023/10/10
  • 夏目シリーズの「不惑」、どこか憎めないキャラでコミカルな「イーストウッドに助けはこない」、一番ミステリらしい「終章~タイムオーバー~」がおもしろかった。
    帝国ホテルを登場させ、生死の危機をテーマにした、江戸川乱歩賞作家によるアンソロジー。

  • 7人の作家さんによる競作短編集です。
    個人的にちょっと当たりはずれというか、好き嫌いが分かれてしまって、あんまりだな~という作品はななめ読みみたいにしてしまいました。
    「クイズ&ドリーム」「墓石の呼ぶ声」「水の泡~死を受け入れるまで~」あたりが好きでした。

  • なかなか面白い企画のアンソロジーである。薬丸岳、竹吉優輔、高野史緒、横関大、遠藤武文、翔田寛、鏑木蓮の7人の江戸川乱歩賞作家が、『2013年9月7日正午。主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリー。テーマはデッド・オア・アライブ、生死の危機』という制約の中で競作したアンソロジー。

    薬丸岳の『不惑』は、人気シリーズの『刑事のまなざし』の夏目刑事を主人公にしたもの。制約ある中で、見事に自身の作風を貫いた短編。

    竹吉優輔は昨年、『襲名犯』で江戸川乱歩賞を受賞した新鋭の作家。『イーストウッドは助けにこない』という一風変わったタイトルで、ピカレスク風のミステリー短編を描いてみせる。文章とストーリーには勢いを感じる。

    高野史緒は江戸川乱歩賞受賞作の『カラマーゾフの妹』を彷彿とさせるような歴史短編ミステリー『悪魔的暗示』を描いている。ふと、『ゴルゴ13』の出生の秘密に迫る作品を思い出した。

    横関大は初読みの作家。『クイズ&ドリーム』はこのアンソロジーの中では異風の短編だろう。掟破りではあるが、なかなか面白いと思った。

    遠藤武文は『平和への祈り』。これも、少し変わった短編であるが、スッキリしない作品だった。

    翔田寛の『墓石の呼ぶ声』は渋くまとまった、もっともミステリーを感じた作品。

    鏑木蓮の『水の泡 〜死を受けいれるまで〜』はサスペンスフルな短編。鏑木蓮の作品はハード系とソフト系があるのだが、この短編はハード系で、非常に面白い。

  • イーストウッドの夕陽のガンマン好きだった。

  • 江戸川乱歩賞受賞者による短編集

  • 7人の江戸川乱歩賞作家への挑戦状。「2013年9月7日正午。主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリーを執筆せよ。テーマはデッド・オア・アライヴ、生死の危機」。挑むは薬丸岳、竹吉優輔、高野史緒、横関大、遠藤武文、翔田寛、鏑木蓮。命懸けの謎に溢れたこの世界は天国か地獄か。豪華競作アンソロジー!

  • それぞれ、好き嫌いがはっきりするアンソロジー。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

薬丸岳の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
米澤 穂信
ピエール ルメー...
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×