イスラム飲酒紀行 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 538
レビュー : 65
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778763

作品紹介・あらすじ

イラン、アフガニスタン、シリア、ソマリランド、パキスタン……。酒をこよなく愛する男が、酒を禁じるイスラム圏を旅したら? 著者は必死で異教徒の酒、密輸酒、密造酒、そして幻の地酒を探す。そして、そこで見た意外な光景とは? イスラム圏の飲酒事情を描いた、おそらく世界で初めてのルポルタージュ。

感想・レビュー・書評

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  • お題が旅なのに、なぜか 世界各地の酒の発生 みたいな話を掘ってしまって 脱線してしまった。
    高野さんの本があってよかったよ (^^)

    と言いながらも、スゴイヒト とは知っていたものの、高野本 初めて読みました、ごめんなさい。

    イスラム?戒律が厳しくて、酒、ダメでしょ? というのは建前で、どこにでも酒はあった、という話。
    たとえば イランのイスラム革命は たかだか20世紀の話、それ以前は自由に酒を作れて飲めたわけで、そういう名残を抹殺してしまうことはイスラム社会はしないらしい。
    イスラム教も根っこで キリスト教と繋がっているわけで、イスラム社会の中にも必ずキリスト教徒の地域がある。
    キリストと言えばワイン。信仰上の理由から、当然、飲酒も酒作りも許される。そういうものを内包し併立させているのがイスラム社会。

    そんなわけで、酒を飲むのが目的ではない!と言いながらも、現地の人に酒ないか〜?と聞いて回って、どこにいても酒にありついた体験談。
    宗教の戒律がどうの〜 という話はおいといて、出会った人々の多彩なことや、交渉過程のけったいさに引き込まれる。
    戒律が厳しくって、っていうけど いい意味でいい加減なんですね、イスラム教徒さんたち。

    さすがに、マネできる旅、ではないけれど、イスタンブール、エジプシャン・バザール の PANDELI は入れそうかな?
    いまや、 tripadvisor には ちゃーんと載っていました。

  • 私もお酒は好きで、休肝日はまだない状態なので、高野さんの「酒が飲みたい!」という気持ちはよくわかります。

    イスラム圏でも、意外とお酒は飲めるんだなあ。
    そして、イスラム圏の人でも、意外とお酒、みんな飲んでるんだなあ。

  • どうしてもお酒が飲みたい。そんな動機からはじまり、実は多様な宗教や文化が入り混じるイスラム世界の姿にたどりつく。しかしその道のりの困難さがなぜか面白い。

  • “私は酒飲みである。まだ休肝日は無い。”で各章始まる。
    禁酒なはずのイスラム圏での酒を巡る(求める)冒険。
    どの国も面白かった。
    私も若い頃は日本とは違うところとう意味でイスラム圏を旅行しました。
    異なる文化圏の旅は発見があって面白い。高野さんほどの冒険をする勇気はもちろん無いけど。

  • 禁酒のイスラム圏で、どうにかして酒を飲もうとする酒飲みのルポ。
    イスラムでは建前上アルコール禁止のため、酒にありつく努力はどうしてもいかがわしいものになる。非合法なものを嗜んでいそうな学生と仲良くなったり、見るからに怪しげな店に足を踏み入れたり。
    しかも著者はこっそり酒だけ入手して飲みたいのではなく、できれば地元の人とわいわい飲みたいというのだから余計に大変だ。チュニジアの謎の野外宴会に参加する第2章など、楽しそうだが、慣れない旅行者が真似をしたら命がいくつあっても足りない。コミュニケーション能力が羨ましい。
    そういう正規でない、いかがわしい部分を通じて、文化の奥深さが見えてくる。飲酒も表向き禁止とされていながら実は酒が造られ黙認されていて、でも「公共の場ではダメ」という不文律で枠をはめられている。あとがきでは、イスラム圏でもイスラムが来る以前の土着の習慣が残っている点、イスラム国家にも異教徒が存在する点を指摘している。そういう曖昧な部分も包摂してこそ、イスラムがこれほど広がってきたのだろう。
    それにしても著者の酒への執念は凄い。面白いのだけれど、これは既に依存症なのではないかと他人ごとながら心配になる。

  • 飲酒が禁止されている国で酒を求める著者。危険な匂いもするけど、地本の人とお酒でワイワイガヤガヤするのは楽しそう。自分は絶対できない。

  • テロがあるアフガニスタンでも酒と置屋を営む中国人がいること、この民族のバイタリティーの凄さたるや。
    他にもイスラム圏の人たちも酒飲むのはマレーシアの場合も知ってるのでなんとなくわかってたけど、ご当地なりの事情や土着な話が面白かった。

  • 日本人として長く韓国に住んでいたので過剰一般化としか言えない日韓両国の報道に接する度に国家なんてそんなに一枚岩的な存在じゃないよと毒づいてきた。然るに話がイスラムとなると知らず知らずにステレオタイプの罠に囚われていた。「郷に入れば郷に従え」と言う言葉があるが郷をイスラム圏に置き換えた時、果たして従うべき郷は存在するのであろうか?著者は飲酒と言うともすれば冒涜的な切り口でこの謎に迫る。当たり前と言えばそれまでだがイスラム世界にも本音と建前、プレ・イスラム文化の残照、非イスラム少数民族の暮らしがあった。乾杯!

  • 読む前のイスラム教のイメージ
    ・イスラム教って飲酒はダメなんでしょ?
    ・イスラム教ってなんか怖い
    ・男性が強くて女性の権利が弱い

    まったくそんな事はなかった
    本音と建前というものがよくわかる

    そもそも仏教も飲酒が禁じられているという事をすっかりと忘れていた

  • 酒を通してイスラムの文化に深く触れている作者の人生謳歌ぶりに、憧れる

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