星火瞬く (講談社文庫)

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  • 講談社 (2014年8月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062778862

作品紹介・あらすじ

その男が、幕末を動かした――清河八郎 小栗忠順 勝海舟 高杉晋作 動乱の地で会わなければならなかった日本の「革命家」とは、誰なのか?時代小説の正統派が描く、まったく新しい幕末青春小説。作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。


その男が、幕末を動かした――
清河八郎 小栗忠順 勝海舟 高杉晋作 動乱の地で会わなければならなかった日本の「革命家」とは、誰なのか?

時代小説の正統派が描く、まったく新しい幕末青春小説

<異人斬り>が横行する幕末。全世界を相手にしたロシアの大革命家が、横浜の地に降り立った。妖しい光を放つその男に、日本の若き革命家たちは吸い寄せられていく。そして同時期、30年ぶりの来日を果たしたシーボルトと、息子アレクサンダーもまた、危険な革命家と出遭う。父から託された一挺のピストルを手に、アレクサンダーは決意する。わたしは、バクーニンと対決しなければならない!

作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。

みんなの感想まとめ

幕末の日本を舞台に、歴史的な事件をアレクサンダー・フォン・シーボルトの視点から描いた物語は、革命の原動力や国家権力の弾圧を深く掘り下げています。シーボルトの息子が父の遺志を受け継ぎ、様々な人物と出会い...

感想・レビュー・書評

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  • 正直いまいち
    幕末の時代を下敷きとした物語。

    シーボルトの息子が主人公として、物語を語っていきます。
    小栗忠順、高杉晋作らの幕末の武士がロシアの革命家バクーニンに影響を受けていく物語。
    当時、日本に対して各国が食指を伸ばしている時代、さらに対馬がロシアに占有されようとしているところに対して、どう対応するか?
    また、イギリス公使館襲撃事件が発生。
    それらの事件の背景の真相は?
    といった展開です。

    これまた、史実をベースとした物語の展開ということで、残念ながら、期待した葉室作品とは違っていました。
    具体的には、登場人物の掘り下げや、清廉さ、武士としての信念、熱い思い、そして、爽やかさといったものが感じられず、淡々と語られていく感じでした。
    バクーニンの思いや、その周りの女性たちの気持ちも伝わっては来ますが、どうもすっきりしない。

    ということで、期待が大きい分、ちょっと残念でした。

  • 政治的ニュアンスを各国の個人が、どうとらえているのかなのかというところに、空想を働かせ、シーボルトの息子視点で描かれているのだ。幕末の横浜にはすでにかなりいいホテルとバーがあるというある種のタイムラグが良い設定だと思いました。

  • シーボルトの息子から見た幕末という視点は新鮮でした。小栗忠順と勝海舟の確執など新しい歴史の見方を教えらさてもらいました。

  • 葉室さんによる長崎関連作品の1つかな。
    あのシーボルトの息子を語り手にして、父の再来日に同行し、横浜や東京での様子を描いている。
    実在の人物や出来事を多用しているところは珍しいですが、作品中で彼らが交わす言葉や行動の細部は完全に葉室さんの創作と思われ、個性的な人物像を創り上げている点が非常に興味深く読む事ができました。

  •  んー、これは異色の作品。主人公はあのシーボルトの息子、アレクサンダー。父親の2度目の来日に伴われて日本にやってきて横浜に滞在、ロシアの革命家バクーニンや幕府の要人、小栗忠順、勝海舟らと知遇を得、幕末のきなくさい世相に触れて成長していくという物語。ほぼ史実に基づいており、ロシアやイギリス、フランスそれぞれの思惑と、開国討幕に向けて揺れる国内事情に翻弄されるようすが的確な筆致で描かれる。しかし、アレクサンダーはさておき、興味深いのがバクーニンの人物像だ。その心象風景のどこまでが事実かはわからないが、彼の存在が物語に格段の深みを与えているのは間違いない。

  • シーボルトの息子アレクサンダーの目を通して幕末の対外的、内部的緊張を描いた作品。バクーニンやジョセフ・ヒコなども興味深いが、父シーボルトが時代に取り残され隅に追いやられていく感、しかし本人はそれを今ひとつ認識していないというのがなんとも切なかった。

  • 外国人シ―ボルトから見た明治の日本の移り変わり、昔戦った日本人がいた

  • 題材・切り口がユニークで面白くなるかと期待させられました。ただ、正直訴えかけるものが私には響かず。葉室さんで初めて外した感あり

  •  大河ドラマの影響もあって幕末に注目が集まっているようだが、この小説の中にも攘夷浪人が登場する激動の時代を描いている。
     ただユニークなことに語り訳はかのシーボルトの息子であり、オランダ人の目を通して語られる幕末の風景ということになる。真の主人公は革命家を自認するバクーニンというロシア人である。革命のためには少々の犠牲は仕方ないとする。人間的に嫌悪感を感じたシーボルトはその生きざまに触れるうちに次第に彼の考えを理解するようになっていくという話である。
     ストーリーの中には勝海舟や高杉晋作といった名だたる人物が登場し、バクーニンの振る舞いに大きな影響を受けていく。実在した人物を核にしていることは確かであろうが、詳細には筆者の創作が多分に織り込まれている。
     読みやすい文体で、展開もはやい。娯楽時代小説としてとてもよくできている。

  • 私は歴史がさっぱりなので、そのあたりがイマイチわからず楽しみきれませんでしたが、多分、歴史好きな人からみたら江戸時代の新しい視点での進む展開がとっても新鮮で楽しい、、、はず!笑

    私はよくわからない人ばかりだけど、多分歴史好きからしてみたらあーあの人!!!みたいな感じになるはず。

    あの人こんなことしてたんだーみたいな。

    いや、私は全くわからないんだけどね。

    しかも、オランダ人目線の江戸時代っていうのもものすごい。その主役も日本大好きなオランダ人。出てくる外人、誰〜も知らないけど、ペリー
    が開国させてからの日本っていうのだけは理解できたかなー?笑、?

    というわけで、ある程度歴史に熟知してないと楽しめない一冊でした(-_-)勉強不足ですみません。笑

  • 時代物が好きで読みあさっていますが、思っていたのとちがいすぎました(^_^;
    朝井まかてさんの先生のお庭番が好きで読んでいたのですが、その後の話っぽいかな、と思ったのですが。
    シーボルトの息子からみた動乱の日本、というのには興味をそそられましたが、読んでみると世界史のよう…(^_^;日本史は得意ですが、カタカナばかりの世界史が苦手だった私には…(^_^;
    すみません、脱落です…。

  • 眈々と読み進められる歴史小説。冷静沈着かつ、広い視野を持つ革命者たちの一時代を切り取る♪。

  • 「オランダ宿の娘」の後日譚…というわけでもないのか?
    日本地図を持ち出そうとして国外退去させられたシーボルトが幕末に再来日。その来日同行した息子アレクサンダーの目線で動乱の日本を描いた小説。

    登場人物が豪華、勝海舟に小栗忠順、清河八郎、高杉晋作、外国勢もバクーニン(革命家)にスネルブラザーズ(武器商人)、駐日公使や、画家のハイネまで。同時代にうごめいてい彼らと、ヨーロッパ列強が歯牙にかけようとする幕末日本と、そうはさせまじともがく日本の摩擦によって起こる事件。

    日本人ではなく、大人でもない。ある種無力な安全地帯にいる主人公の目線が、これらの人間模様や事件を捉える体で、葉室麟の筆が史実を小説にしていく。ここらの職人技は見事。

    ただし、葉室小説に求めてしまういつもの清廉さや爽やかさが少々足りなくて、欲求不満になりがちなのは残念。そこら上手いことかさ増ししてくれたらお気に入りの小説になっただろうなぁ。

  • 外国人憎しの異人斬りが横行する幕末、世界を相手にしたロシアの革命家、バクーニンが横浜に現れた。小栗忠順、高杉晋作ら幕末の志士と対峙し革命の本分を説くバクーニン。同時に勃発するイギリス公使館襲撃事件。彼は真の革命家か、ロシアが放った謀略の仕掛人か。革命と維新に揺れる時代の隠された真相が暴かれる。

  • シーボルトの息子が主人公だなんて。。。。意外すぎて、フィクションかとおもいきや、実在する人物ではあるみたい。ストーリーは日本の有名人勝海舟や高杉晋作なんかも出てくるし、臨場感があって引き込まれる。
    バクーニンを調べたら、やっぱり存在してるし。。。笑
    でも載ってた写真はイメージとは違う感じでした笑
    でも葉室さんの作品では、武士が主人公の方が好きかな。大和魂というか、日本人の感情の繊細で奥ゆかしいところを描き出すのがとても上手だと思うからです。

  • 幕末、横浜に現れたロシアの革命家・バクーニンと日本の志士たちの話。シーボルトの息子の目線で書かれる。
    読後感はそれなりな感じで、感動とか新鮮さはない。

  • 全1巻。
    「シーボルト事件」で有名なシーボルトが、
    後年、息子を連れて日本に帰ってきた時の、
    息子視点での物語。
    息子がストーリーテーラーな立ち位置。

    これは結構すごいかも。

    主人公とも言うべき位置に、
    ロシア人革命家を配置。
    動乱の気配が漂ってきた日本に、
    外国人革命家が種をまく。

    幕末を、外国人目線で見るだけでも珍しいけど、
    それだけなら他にも似たようなテーマの作品はある。
    でも今作はさらに、
    維新が革命だったという事を
    改めて読者に気づかせる。
    これは結構目から鱗だった。

    勝海舟や小栗忠順、清河八郎、高杉晋作といった
    幕末のビックネームが
    ロシア人革命家に何かしらの影響を受け、
    それぞれの革命に向かう設定は
    少し鳥肌もの。

    どちらかというと静かでメリハリが無く、
    結構引っ張ったネタがやや肩すかしだったりするけど、
    シーボルト青年によるストーリーテーリングのせいか、
    翻訳された海外の青春小説のような趣があり、
    それほど物足りない感じは無かった。
    爽やかさがじんわり胸に残る。

    案外、映画化とか向いてる気がする。

  • 幕末期の史実の間隙に、作者の想像の翼を大きく羽ばたかせたような作品だ…恐るべき謀略?深く複雑な劇中人物達の思惑の錯綜?少年が大人の男になって行く頃の回想?父を超えようとしていく息子の想い?色々な形容が出来そうな作品だ。読後の“余韻”のようなものも深い作品だ。

    新しい文庫本で、未読の方が多いであろうから、物語の仔細には言及しないようにしたいが…劇中のバクーニンが語る“革命”、“自由”、“世界”、“愛”…どれも何か考えさせられたり、ぐっと来るものがある。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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