星火瞬く (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778862

作品紹介・あらすじ

その男が、幕末を動かした――
清河八郎 小栗忠順 勝海舟 高杉晋作 動乱の地で会わなければならなかった日本の「革命家」とは、誰なのか?

時代小説の正統派が描く、まったく新しい幕末青春小説

<異人斬り>が横行する幕末。全世界を相手にしたロシアの大革命家が、横浜の地に降り立った。妖しい光を放つその男に、日本の若き革命家たちは吸い寄せられていく。そして同時期、30年ぶりの来日を果たしたシーボルトと、息子アレクサンダーもまた、危険な革命家と出遭う。父から託された一挺のピストルを手に、アレクサンダーは決意する。わたしは、バクーニンと対決しなければならない!

作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。

感想・レビュー・書評

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  •  大河ドラマの影響もあって幕末に注目が集まっているようだが、この小説の中にも攘夷浪人が登場する激動の時代を描いている。
     ただユニークなことに語り訳はかのシーボルトの息子であり、オランダ人の目を通して語られる幕末の風景ということになる。真の主人公は革命家を自認するバクーニンというロシア人である。革命のためには少々の犠牲は仕方ないとする。人間的に嫌悪感を感じたシーボルトはその生きざまに触れるうちに次第に彼の考えを理解するようになっていくという話である。
     ストーリーの中には勝海舟や高杉晋作といった名だたる人物が登場し、バクーニンの振る舞いに大きな影響を受けていく。実在した人物を核にしていることは確かであろうが、詳細には筆者の創作が多分に織り込まれている。
     読みやすい文体で、展開もはやい。娯楽時代小説としてとてもよくできている。

  • 私は歴史がさっぱりなので、そのあたりがイマイチわからず楽しみきれませんでしたが、多分、歴史好きな人からみたら江戸時代の新しい視点での進む展開がとっても新鮮で楽しい、、、はず!笑

    私はよくわからない人ばかりだけど、多分歴史好きからしてみたらあーあの人!!!みたいな感じになるはず。

    あの人こんなことしてたんだーみたいな。

    いや、私は全くわからないんだけどね。

    しかも、オランダ人目線の江戸時代っていうのもものすごい。その主役も日本大好きなオランダ人。出てくる外人、誰〜も知らないけど、ペリー
    が開国させてからの日本っていうのだけは理解できたかなー?笑、?

    というわけで、ある程度歴史に熟知してないと楽しめない一冊でした(-_-)勉強不足ですみません。笑

  • 時代物が好きで読みあさっていますが、思っていたのとちがいすぎました(^_^;
    朝井まかてさんの先生のお庭番が好きで読んでいたのですが、その後の話っぽいかな、と思ったのですが。
    シーボルトの息子からみた動乱の日本、というのには興味をそそられましたが、読んでみると世界史のよう…(^_^;日本史は得意ですが、カタカナばかりの世界史が苦手だった私には…(^_^;
    すみません、脱落です…。

  • 眈々と読み進められる歴史小説。冷静沈着かつ、広い視野を持つ革命者たちの一時代を切り取る♪。

  • 「オランダ宿の娘」の後日譚…というわけでもないのか?
    日本地図を持ち出そうとして国外退去させられたシーボルトが幕末に再来日。その来日同行した息子アレクサンダーの目線で動乱の日本を描いた小説。

    登場人物が豪華、勝海舟に小栗忠順、清河八郎、高杉晋作、外国勢もバクーニン(革命家)にスネルブラザーズ(武器商人)、駐日公使や、画家のハイネまで。同時代にうごめいてい彼らと、ヨーロッパ列強が歯牙にかけようとする幕末日本と、そうはさせまじともがく日本の摩擦によって起こる事件。

    日本人ではなく、大人でもない。ある種無力な安全地帯にいる主人公の目線が、これらの人間模様や事件を捉える体で、葉室麟の筆が史実を小説にしていく。ここらの職人技は見事。

    ただし、葉室小説に求めてしまういつもの清廉さや爽やかさが少々足りなくて、欲求不満になりがちなのは残念。そこら上手いことかさ増ししてくれたらお気に入りの小説になっただろうなぁ。

  • 20150610

  • 外国人憎しの異人斬りが横行する幕末、世界を相手にしたロシアの革命家、バクーニンが横浜に現れた。小栗忠順、高杉晋作ら幕末の志士と対峙し革命の本分を説くバクーニン。同時に勃発するイギリス公使館襲撃事件。彼は真の革命家か、ロシアが放った謀略の仕掛人か。革命と維新に揺れる時代の隠された真相が暴かれる。

  • シーボルトの息子が主人公だなんて。。。。意外すぎて、フィクションかとおもいきや、実在する人物ではあるみたい。ストーリーは日本の有名人勝海舟や高杉晋作なんかも出てくるし、臨場感があって引き込まれる。
    バクーニンを調べたら、やっぱり存在してるし。。。笑
    でも載ってた写真はイメージとは違う感じでした笑
    でも葉室さんの作品では、武士が主人公の方が好きかな。大和魂というか、日本人の感情の繊細で奥ゆかしいところを描き出すのがとても上手だと思うからです。

  • 幕末、横浜に現れたロシアの革命家・バクーニンと日本の志士たちの話。シーボルトの息子の目線で書かれる。
    読後感はそれなりな感じで、感動とか新鮮さはない。

  • 全1巻。
    「シーボルト事件」で有名なシーボルトが、
    後年、息子を連れて日本に帰ってきた時の、
    息子視点での物語。
    息子がストーリーテーラーな立ち位置。

    これは結構すごいかも。

    主人公とも言うべき位置に、
    ロシア人革命家を配置。
    動乱の気配が漂ってきた日本に、
    外国人革命家が種をまく。

    幕末を、外国人目線で見るだけでも珍しいけど、
    それだけなら他にも似たようなテーマの作品はある。
    でも今作はさらに、
    維新が革命だったという事を
    改めて読者に気づかせる。
    これは結構目から鱗だった。

    勝海舟や小栗忠順、清河八郎、高杉晋作といった
    幕末のビックネームが
    ロシア人革命家に何かしらの影響を受け、
    それぞれの革命に向かう設定は
    少し鳥肌もの。

    どちらかというと静かでメリハリが無く、
    結構引っ張ったネタがやや肩すかしだったりするけど、
    シーボルト青年によるストーリーテーリングのせいか、
    翻訳された海外の青春小説のような趣があり、
    それほど物足りない感じは無かった。
    爽やかさがじんわり胸に残る。

    案外、映画化とか向いてる気がする。

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著者プロフィール

葉室 麟(はむろ りん)
1951年1月25日 – 2017年12月23日
福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て小説家に。2005年に短編「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞受賞(のち単行本化)、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞受賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞受賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞受賞。
上記以外の代表作に、2018年9月に岡田准一主演で映画化される『散り椿』、第22回山本周五郎賞候補及び第141回直木賞候補だった『秋月記』がある。

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