プシュケの涙 (講談社文庫)

  • 講談社 (2014年10月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784062778893

作品紹介・あらすじ

夏休み、補習中の教室の窓の外を女子生徒が落下していった。自殺として少女の死がひそかに葬られようとしていたとき、目撃者の男子に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の由良だった。絵を描きかけのまま死ぬはずがない。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わる瞬間を鮮烈に描いた、青春ミステリーの傑作。


夏休み、補習中の教室の外を女子生徒が落下していった。上の四階からの飛び降り自殺として少女・吉野の死が静かに葬り去られようとしていたとき、目撃者の男子・榎戸川と旭に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の男子・由良彼方だった。登校拒否で授業に出ていなかった吉野は、ひそかに美術部に蝶の絵を描きに来ていたのだ。絵を描きかけのままで死ぬはずがない……やはり二人は彼女の死の真相を知っていた。彼女は自殺ではなかったのだ。少女が迎えた悲劇は自殺より更に残酷で無情だった。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わり人間模様が陰影を織りなす瞬間を、デリケートな筆致で綴る青春ミステリ-。

みんなの感想まとめ

平凡な高校生たちの日常が一瞬にして非日常へと変わる瞬間を描いた青春ミステリーが展開されます。主人公は、女子生徒の自殺を目撃し、その真相を追求することになります。特に、彼女と同じ美術部の由良が絡むことで...

感想・レビュー・書評

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  • 学校で飛び降り自殺を目撃してしまった主人公。嫌な記憶だったと忘れたいところだが、自殺した女子生徒の知り合いである変人の由良に目撃した自殺について付き纏われる。曰く、「自殺した理由を知りたい」との事である。二人しかいない目撃者の一人である主人公は嫌々ながらも由良の捜査に協力する学園ミステリー。かと思えば、中盤で真相を何から何まで明らかにしてしまい、残る部分は由良と女子生徒との馴れ初め等である。意外性のある構成ではあるが、あえてこの構成にする意味はちょっと分からない。胸糞感情を誘うにしても唐突過ぎるのと、由良の変人っぷりにしか目がいかない。

  • 24年はセツナイ系に挑戦してます。
    本作はそういう意味では実にセツナイです。
    道半ば…コレから…
    なのにと考えると前半のストーリーが実に憎い。

  • 最初この本の概要を読んで、〝絵を描きかけのまま彼女が死ぬはずがない〟だけ読むとストーリーが薄い感じがしましたが、読み終えるとこの一文ですら想いがつまってる深いフレーズだなと思えます

    なぜ由良はこんなにも彼女の死に執着するのか、
    彼女を取り巻く環境だったり、少し変わった彼女との出会いと関係、そして別れがとても切なかったです。

    自殺、青春ミステリと書いてあるからハッピーエンドではないことはわかるけどストーリーも面白かったので他の由良シリーズも読んでみたいなと思いました。

  • 二部構成であり、一部は自殺した吉野の真相を確かめていくミステリーだと思っていたが、読み進めていくうちに良い意味で期待を裏切られた。人間の裏の顔(悪意、独善的な感情)が見えた瞬間のゾクゾクッ!とした不快な心の動きが忘れられない。まさか主人公と旭、織江が関わっていたとは。人間のちょっとした悪意で人を殺すことがあるんだな。現実にはそれが偶然行われなったの繰り返しで、自分ももしかしたら知らないうちに狙われているのかもしれないと思うと世界の見え方が変わる。
    二部は一部と対照に甘美で優しい物語だった。変人である由良と家庭環境が劣悪で人間が嫌いな吉野の出会い、仲良くなっていく過程。公式の言葉を借りれば「みんなと同じになれない2人だけど誰かを好きになることはあるわけで…。」
    前半があるからこそ、後半がとても切なく優しく感じられる。救われることはないけれど、後半があって良かったと思う。絵の続きはどうなんだろうな。
    繊細な文章で読みやすく、続編が気になりました。

  • 読みやすくてあっという間に読めました。
    が、なにこれ、とても、切ない。
    順番が、逆でも、きっと切ない。

    夏休みの補習中に一人の女子生徒が窓の外を落下していった。
    目撃者もおり、自殺としてひそかに葬られた少女の死。

    「あいつは、自殺なんか、しない」
    同じ美術部だった男子生徒・由良が彼女の死の真相を追う青春ミステリ。

    青春ミステリだけど、ミステリ+青春。
    この構成にはやられました。
    後半は読み進めるほど胸が詰まる。
    一度読み終わった後で、もう一回読み直すと全然違う印象。
    シリーズのようなので次巻も読みます。

  • 青春小説は甘酸っぱさを押し出すものからカーストやイジメを描くものまで多彩な設定が置けるから小説とも当然相性が良い。数多ある青春小説の中で今回は由良シリーズ。二部構成で前半読んでその出来事を理解した上での後半は切なさが募る。やはり中高生に読んでほしいし、日常では体験できない出来事にも触れていろんな感情を抱いてほしい。


  • 由良シリーズ
    ①プシュケの涙
    夏休みに女子高生(吉野)が飛び降り自殺した。

    それを補修中に見てしまった榎戸川と旭は
    その後、他クラスの由良という美人男子から
    付き纏われる。

    由良は吉野の最期を詳しく知りたがり、
    原因を探ろうとする。
    由良の突飛な行動や理解不能な態度に
    榎戸川は戸惑う。
    由良は吉野の死は自殺ではないと言い切る。
    吉野の死の原因に迫ろうとする由良に
    榎戸川は追い詰められていく。

    吉野の死の原因にせまる毎に、
    吉野と由良の関係が明かされる。
    吉野はどんな女子高生だったのか。
    由良はどんな人物なのか。

    プシュケ(命、魂、心)が泣いている。

    ②ノクチルカ笑う
    文化祭を数日後に控えた高校
    2-7催し物は高倍率を競って射止めたお化け屋敷。
    その内容がSNSカタリナで晒されてしまった。
    犯人はだれ?
    文化祭はできるのか?
    戦々恐々の中、開催に向けて
    案を出し合うクラスメイト。

    真名井は犯人と思しき人間と対峙するが、 
    各々が心に闇を抱えていた。

    平凡に見える日常はあくまでも表面だけで、
    誰もが見えない、見せない顔を持っている。

    心に巣食う夜光虫(ノクルチカ)




  • ミステリというよりは、青春系だったかな。
    一章のあとの二章は結末が分かってるからこそ、悲しくなってくる。

  • 彼女は最後何を思っていたのだろう……

    三秋縋先生が好きで似たような作品はないかと探していた時に出会った作品。物語の結末は悲壮なものだけれど、作品の最後はこれ以上ない幸せで締めくくられる作品がやっぱり好きなんだなと感じた。

  • 女子生徒の死の真相はページ半分くらいであっさり詳らかとなりました。最後まで引っ張るのかと思ってたので驚きつつ続きを読むと、女子学生と真相を追っていた男子学生との出会から亡くなる前までの話でした。後半の話は蛇足だったのでは?と思いました。特段感情移入することも、恋愛/青春の良さもありませんでした…
    というか、女子学生が滑落するきっかけを作ってしまって退学した学生たちのその後のほうが気になります…未成年なのにメンタル大丈夫かな…

  • なるほど…これはつらい…
    時系列が前後するだけでこんなに印象変わるのか。
    もう一度最初から読み直したくなる。
    読み直してみると見方が変わる。
    「衝撃的!」みたいなことはないけど、ジワーッと悲しさが胸に広がっていく。

  • 一応ミステリなのかな。何が正義で悪なのかはハッキリしていて、先に悪側に感情移入させてひっくり返すという部分が斬新ではあった。
    微妙に感じたのは、全体的にぼんやりしているというか、もう少し事件の解明に踏み込んで(警察の介入とか)描写してくれていたらもっとサスペンス要素が高まって盛り上がったように思う。
    あと、一番の悪(◯◯に◯◯を盗ませた奴)が何のお咎めも受けないというのは流石にモヤモヤした。
    後半の話はガラリと視点を変えていて、こちらの方が青春ものとしては面白い出来だったように思う。

  • 【配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください】
    プシュケの涙 / 柴村仁 [著]
    (講談社文庫 ; [し-101-2])
    https://libopac.shoin.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SB00060142

  • 柴村仁さんを知った初めの本だったかと。
    前半と後半が独立して分かれていますが、それが関係しあっています。そのつながりを考えて、余韻に浸り続けた。由良彼方の飄々とした態度もまた。うん。当時読んだ時の気持ちを思い出します。

    すごく良かったです。

  • プシュケは訳によりますが「いのち」という意味のようです。
    前半と後半でテイストがガラッと変わってびっくりしました。前半はどちらかというとホラーテイストの話のように感じましたが、後半を読むと印象がガラッと変わり、美しくとっても切ない物語に変貌します。色々と読者に考えさせる終わり方だったように思います。

    背表紙には「青春ミステリー」と評されていましたが、ミステリーな印象はあまり受けませんでした。
    また、これは個人的な感想になりますが、旭が最後まで悪者キャラで、それに触れられずに終わったことが少し心残りでした(あんまりいい印象を受けなかったので、、)

  • 読み終わった後、なんともいえない切なさが残る

  • 泣けると言われてオススメされたんだけど、どこで泣けばいいのかわからなかった。
    わたしには合わなかったです。

  • めっちゃ微妙やった

  • 絵に惹かれてたまたま手に取った作品でしたが、
    彼方の考え方にも共感できる部分がたくさんあり読み始めたら止まらず一気に読み切ってしまいました。
    最後の二人の会話の内容に思わず胸がギューっとなりました。

  • 3.5

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著者プロフィール

第10回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し、受賞作の『我が家のお稲荷さま。』(電撃文庫)でデビュー。本作はシリーズとなりアニメ化される。主な著書として『プシュケの涙』シリーズ(講談社文庫)、『おーい!キソ会長』シリーズ(徳間文庫)、『オコノギくんは人魚ですので』シリーズ(メディアワークス文庫)、講談社BOX『夜宵』シリーズ、などがある。

「2020年 『虫籠のカガステル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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