怪盗グリフィン、絶体絶命 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 152
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779098

作品紹介・あらすじ

怪盗グリフィンに、メトロポリタン美術館が所蔵するゴッホの絵を盗んでほしいという依頼が。グリフィンがとった大胆不敵な行動とは?

感想・レビュー・書評

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  • 怪盗ものはそれほど食指が動かないな〜まあでも法月先生だし読んでみましょうかね…と、偏屈な本格フリークは、不遜な態度で読み始めたのですが。が。

    何よこれ…お…面白いやないの〜〜!!!(悶)

    「あるべきものを、あるべき場所に」を信条とする怪盗グリフィンが、奇妙な依頼の遂行を達成しつつ、その依頼を行うことで破られるはずの自らのポリシーを守ってみせるという、トンチのような前半戦。

    そして、呪いの人形に秘められた秘密の真相が二転三転しながらも、やはり最後には自身のポリシーを守り切ったグリフィンの雄姿が眩しい後半戦。

    意外な人物の意外な正体や、最後の最後でこれまでに構築してきたトリックに関わる価値観を瓦解させるグリフィンの容赦ない指摘など、特に後半はページをめくる度に新しい展開が待ち受けていて、非常に読み応えがありました。うおお〜どこで休憩挟めばいいんだ〜!と興奮しながら読み終えて、気付けば22時@職場。


    今でこそ「本格!密室!嵐の孤島!見立て!」って鼻息荒くしてるけど、そう言えば昔はホームズよりルパン派だったもんなあ…私、こういう冒険活劇大好きじゃん…と、図書室の常連だった小中学生時代が懐かしく思い出されるのでした。


    自分の主人が所有しているゴッホの【本物】の絵と、メトロポリタン美術館に展示されている【偽物】を交換して欲しい、と言う奇妙な依頼人が訪問したその時から、怪盗グリフィンの一世一代の冒険活劇が幕を開けた!上手く依頼を果たし終えたとグリフィンが確信した次の瞬間、彼は協力を仰いだ友の窮地を救う為、ある「盗み」の依頼を受けることになる。しかしそこには、アメリカ合衆国の威信をかけた思惑が隠されていた!

  • ニューヨークの怪盗グリフィンに、メトロポリタン美術館が所蔵するゴッホの自画像を盗んでほしいという依頼が舞いこんだ。
    いわれのない盗みはしないというグリフィンに、依頼者はメットにあるのは贋作だと告げる。
    「あるべきものを、あるべき場所に」が信条のグリフィンがとった大胆不適な行動とは(第一部)。
    政府の対外スパイ組織作戦部長の依頼を受けたグリフィンは、極秘オペレーション「フェニックス作戦」を行うべく、カリブ海のボコノン島へ向かう。
    その指令とは、ボコノン共和国のパストラミ将軍が保管している人形を奪取せよというものだったが…(第二部)。


    「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれたジュブナイルミステリのシリーズです。

    ミステリというよりは、どちらかと言えば冒険小説。
    乱歩やルブラン、エンデら。こういう冒険小説をハラハラドキドキしながら子供の頃読んだよなあと懐かしく思いながら読み進めました。
    ミステリとしても、大人が読んでも十分楽しめましたし。

    土偶にかけられた呪いが重要なキーになっているという点もとても面白いですね。
    このオカルトめいた伝説を信じている人間がいるから、事件が二転三転、迷走することになってしまうのですが、その使い方がうまいです。
    有栖川有栖さんが短編「モロッコ水晶の謎」でオカルトを信じる人間の心理をトリックに使っていますが、それと比較しても圧倒的にこちらの方が上。
    (というよりは「モロッコ水晶の謎」のレベルが低すぎるのですが……)
    周り中が敵だらけの中、グリフィンが孤軍奮闘する姿や、彼の機転、行動力、すべてがジュブナイルの主人公らしく格好良く描かれていて、一気に読めてしまいます。
    ホントに子供の頃に読書しているような気持ちに戻れました。

    このシリーズは他に綾辻行人さん、有栖川有栖さん、歌野晶午さんの作品を読んでいますが、ドキドキハラハラという点でこの法月綸太郎さんの作品が一番ジュブナイルっぽいような気がしましたし、子供の頃に少年探偵団なんかでミステリに入ってきた僕にとっては、一番楽しく読める内容でした。

  • ワクワクしながらあっという間に一気読み。子供向けに書かれた作品とはいえ、目まぐるしい展開に脱帽。
    頼子のためにとか一の悲劇とはまた違う法月綸太郎作品に出会えた。面白かった。ただ、名前がややこしい...(ノД`)

  • 初読みの作家さん。色々おもしろくしようとしてるんだけど個人的には空回りの印象f^_^;名前が複雑過ぎておばちゃんにはついていけなくて何回も読み返してしまいます。土偶入れ替えも結局、誰が誰の土偶を持ってた⁉️って感じです。小節の区切りも短くてそこも読み返してしまった。とはいえおもしろくないわけではなく、後半からは怒涛の一気読みでした☆ただあとがきが…ああいう手法はイマイチ…はぁそうですかって感じで個人的には鼻白む感じです。

  • 怪盗らしく活劇エンタメ。面白い。潜入してトリック仕掛けてピンチに陥るけど実は計算済みだったりで最終的に目的を果たすっていうと海外ドラマの「ホワイトカラー」思い出すなー。あれは詐欺師だけど。訳者あとがきに一瞬アレ?ってなった(笑)それなら冒頭から作り込んでおいてほしい。

  • 元は「かつて子どもだったあなたと少年少女のため」のミステリーランド。法月さんはきっと怪盗ものを読んで育ち、今の少年少女にもその楽しみを味わってほしかったんだろうな、なんて読みながら思いました。「あるべきものを、あるべき場所に」が信条のグリフィンは実際は自分で言うほど完璧ではありません。題名どおり何度も絶体絶命に陥ります。そんな情けなさもここではかえっていいのだと思います。ワクワクドキドキというよりはテンポよくサクサクとですが思いがけないどんでん返しもあったりしてかつての少女である私もとても楽しめました。

  • まるで海外の作家さんが書いたような小説で面白かった。
    出てくる人のネーミングもクスッと笑える。

  • 「あるべき物を、あるべき場所へ」が信条の怪盗グリフィンが、カリブ海の小国を舞台に、頭脳戦と心理戦を繰り広げ、活躍する話。サクサク読めて、ストーリーも文章も簡単なのに、終わりが読めない。一言で状況が逆転する、騙し騙され合うその痛快さが面白かった。

  • ライト・シング、ライト・プレイス〈あるべきものを、あるべき場所に〉
    が信条の怪盗グリフィンの冒険活劇。
    怪盗映画さながらに華麗な手腕で幾多の危機をすり抜けていく。
    海外小説の訳者あとがきという形でオマージュ元を披露したり
    キッズ達を読書の世界に引き込む工夫が感じられた。

  • いいねえ、これ。本格じゃないけどいい。
    ザッツエンタテイメントって感じの小説だな。映画化希望。映像化しやすい小説だと思う。

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著者プロフィール

島根県生まれ。京都大学卒業。1988年に『密閉教室』でデビュー。2005年に『生首に聞いてみろ』で第5回本格ミステリ大賞・小説部門を受賞。著作に『ノックス・マシン』『キングを探せ』など。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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