スノーホワイト (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 493
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779784

作品紹介・あらすじ

第14回本格ミステリ大賞受賞作品! 鏡よ鏡、この世でいちばんの名探偵はだぁれ――新進気鋭による仕掛け満ちた本格ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 第14回本格ミステリ大賞受賞作。名探偵三途川理シリーズ。何でも答えてくれる魔法の鏡にまつわる物語が、「本格」を冠するミステリ大賞を受賞したことを愉快に思う。魔法の鏡なんて、アンフェアもいいところ。ところが、これがしっかりミステリなのだ。面白い面白い。トリックの泉は掘り尽くされたと言われ、時代遅れとなりつつあった本格ミステリは、糸と針金の物理トリック、錯覚を利用した心理トリック、語りで読者を騙す叙述トリック等に加え、超常トリックなんてものを取り込みつつあるのかも。

  • いわゆる推理小説とは大きく違うしファンタジー要素はあるけどファンタジー感が強いわけでもない
    精密な推理が展開する訳でもない

    だけど、今風な設定の中に一方で戦前の小説のような強引な展開もあって往年の推理小説らしい雰囲気が味わえる

  • 最近流行り(?)の特殊条件ミステリ。
    魔法の鏡が存在すること自体は格段反則とは思わないのだが、魔法の鏡のスペックがどこまでいけるのかが作者次第なのは、読者をおいてけぼりにしていて残念。
    ちなみに三途川理の外道っぷりは健在。

  • 質問すれば事実をベースに答えを教えてくれる魔法の鏡を持つ探偵という設定のファンタジーミステリー。
    いきなり事件の真相が分かり、真相に辿り着いた推理の過程を後付けで考えるという逆転の発想は面白いと思っていましたが、後半はその鏡の性質をどう上手く利用するかという方向に変わっていき、理屈のこねくり回し方がだんだん面倒になってきた。
    探偵が中高生という無理な設定などは特定の若者層に向けた作品という印象で、三途川の捻じ曲がった性格が気持ち悪い。調べてみると彼を主人公にしたシリーズがあるようですが、読むことはないと思います。

  • キャットフードに続く2作目。ここから読んでも問題はないけど面白いから順に薦めたい。
    最初はあ〜こういうファンタジーミステリ短編集ね、ってそれなりに満足してたのがどんどん加速ついて面白くなってよかった。次も読む。

  • なんでも教えてくれる魔法の鏡を使って事件解決!? 論理や証明は後回し、真相を先にどうぞ!!
    そんな少女探偵の鏡と命を狙う輩たち、何でも分かる鏡VS何でも分かる鏡の結末は・・・?

    白雪姫のモチーフを取り入れた軽い語り口のファンタジーミステリ、事件を解決する話ではなく鏡を持った相手に対してどう挑戦していくかが肝になっている物語。 短編気分で読めるライトミステリになっている。

  • 特殊設定もここに極まれりみたいな、おとぎ話(?)ミステリ。とはいえ、作者さんのやりたいことは、尋ねれば犯人も犯行方法も教えてくれる反則アイテムがあっても、論理も名探偵も死なないということのようだ。極悪人名探偵の三途川が見せる、魔法の鏡のかっとんだ使い方はディズニーアニメなんかに環流したら面白そうな気がする。

  • 「真実を映し出す鏡」で依頼内容の真実を鏡で見ることで解明するという、反則技の探偵名探偵・襟音ママエ。
    彼女の真実の鏡の出自はおとぎの国のような異世界。
    本人は知らなかったけど、彼女はこの世界の王位継承者。王位継承のライバルが、ママエを敵視する三途川探偵と組んでママエを殺そうと罠を仕掛けていく。
    設定がかなり特殊で、ミステリとしては反則が多いので、ユーモアミステリーが好きな人向け。

  • 正直好きになれるほど魅力的なキャラクターがいない。発想は面白く、解説にもあるように複雑な推理を好まない小説離れしている人にはスムーズに読めるだろうが、それだけな気がする。ドタバタの勢いだけで進む話は活字で読む魅力をあまり感じない。アニメなどの映像が有ればもう少し魅力が伝わるかも。

  • 童話がどう絡んでくるのか期待しすぎたのかもしれない
    ミステリーとして読むのではなく、ドタバタ劇場のような物語に加えてミステリー要素という感覚で読めば面白い

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著者プロフィール

1984年、香川県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。京都大学推理小説研究会出身。2010年『キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人』(講談社BOX)でデビュー。〈名探偵三途川理〉シリーズは他に『スノーホワイト』『踊る人形』(以上、講談社文庫)、『ワスレロモノ』『トランプソルジャーズ』(講談社タイガ)。近著に『そのナイフでは殺せない』(光文社)。

「2020年 『死者と言葉を交わすなかれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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