空の帝国アメリカの20世紀 (興亡の世界史 19)

  • 講談社 (2006年11月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (398ページ) / ISBN・EAN: 9784062807197

作品紹介・あらすじ

講談社創業100周年記念出版 刊行開始!

ライト兄弟から9.11へ
「現代の帝国」はどこへ向かうか

20世紀初頭、ついに実現した「飛行の夢」。しかし、庶民が育んだ「空の文化」は、やがて「空爆」という悪夢を人類にもたらす。2度の世界大戦とヴェトナム戦争、東西冷戦を経て、「空の覇権」を握った超大国の「戦争の世紀」。

■「興亡の世界史」第1回配本。スタートは「現代アメリカ」から!
歴史が浅いアメリカ合衆国の、しかも「現代史」から歴史全集が始まった例は、今までほとんどないでしょう。しかし本シリーズではあえて、ここから歴史を見直していきます。これからの世界を考える時、まず誰もが気になるのが「この国」の動向でしょう。著者の生井氏は「日本人にとって、よくわかっているようで、実は案外わからないのがアメリカという国なのです」と述べています。

■「現代の帝国」は、「空の覇権」をいかに握ったか?
陸の帝国=ローマ、海の帝国=大英帝国、そして、ついに「空の覇権」を争うに至った人類の、現在最強と目される「帝国」が、アメリカです。しかしもともと、アメリカの「空の文化」はライト兄弟やリンドバーグに代表される「庶民」が担ったものでした。それがいつの間に現在のような「空の軍事大国」と化したのでしょうか。

■ライト兄弟から9.11事件に至る「戦争の世紀」への新たな視座
空から爆弾の雨を降らせ、街ごと焦土と化す――。「空爆」そして「原爆投下」は、20世紀の人類が初めて体験した惨劇です。本書は、この悪夢を生んだ「アメリカの世紀」を、政治史・外交史ではなく、文化史の面から描きます。飛行機械に夢を託した「マシーン・エイジ」、「真珠湾」をめぐる巧みなプロパガンダ、ヴェトナム戦争で殉職した女性カメラマンや、「9.11」の社会的トラウマなど、著者独自の新鮮な視点と素材から、「戦争の世紀」を見つめなおします。

感想・レビュー・書評

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  • 「歴史とはなにか」について考えずにはいられなかった――アメリカのモンロー主義については、触れる機会も多くおぼろげながら知っていたのだが、かの国が、歴史的に「極力自国の軍備を抑えようとしてきた」ことは知らなかった。この1点を知っているかどうかでアメリカという国家に対する印象は大きく変わる。不干渉は、独善的な姿勢では無く、実際に軍を投入することが出来なかったのである。「歴史」とは、ともすれば、現在に沿った形に操作出来る。至極当然のことなのだが、非常に間近なところでその事例に触れると、よりリアリティを感じる。
    それを踏まえ、911の記述を読むと大変興味深い。というのは、大震災を経験中の我々は、911直後のアメリカの「歴史」から学ぶところがあるのではないか、ということだ。911直後、トラウマティックな映像に溢れたアメリカは、その反動として、急速な「結束」をみせていった。「私は実は当時のNYに辟易していた。しかし、事件以降、我々ニューヨーカーは急速に結束していった。本当にイイ気分だった(@タンネンボーム)」。反動的なユーフォリア状態は何を生むのか――我々は歴史から学ぶべきこと、それは、無論、現状を補完するためのものでは無い。どうしたらダメか、どうしないとダメか。

  • 索引付きありがたい。ライト兄弟から9.11以後までで400ページ弱の高密度。文章は読みやすいんだけどテーマがテーマなので軽くは読めなかった感じ。

  • この視点おもしろい。全シリーズ読みたい!

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著者プロフィール

視覚文化論、アメリカ研究。立教大学社会学部教授。
著書に『ジャングル・クルーズにうってつけの日』(1987、2000、2016 岩波現代文庫)、『負けた戦争の記憶』(2000、三省堂)、『空の帝国 アメリカの20世紀』(2006、2018講談社学術文庫)など

「2019年 『ナチス映画論 ヒトラー・キッチュ・現代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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