さらば財務省! 政権交代を嗤う官僚たちとの訣別 (講談社+α文庫)

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本棚登録 : 111
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062813709

感想・レビュー・書評

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  • 増税前にやれることが多いなぁ。national security のためにも健全な政策論争のできる土壌が必要ですね。

  •  小泉構造改革、そしてその後の安部晋三政権の顛末を比較的に官僚サイドから描いた回顧録と言えるだろう。比較的と書いたのは、著者が財務官僚でありながら本省から爪弾きにあっていたためだ。
     著者は数学科を卒業し、研究所の内々定が反故にされたため大蔵省に入省し、大蔵官僚には稀な数学的知識を利用して、定額郵貯の利付けの見直しやALM(資産・負債の総合管理)のシステム化、財投債の導入、銀行の不良債権処理などをやって来たらしい。そして、小泉政権発足後、大臣となった竹中平蔵氏との従来からの付き合いの縁があって、小泉政権における制度設計の実務的な面を担当することになる。

     この本で描かれるのは、著者がどれだけ大蔵省・財務省に貢献しながらも、上司(政府)の意向に従って真面目に仕事をした結果、本省から石もて追われる立場となったか、竹中平蔵氏がどれだけ勤勉で洒脱な人物であるか、そして小泉純一郎氏がどれだけ強かに官僚と政治家、国民との間をバランスよく渡り歩いたか、ということだろう。加えて言うならば、どれだけ官僚が省益、ひいては自分の将来の出世・安定のためにのみ動くように変質さえられているかも描かれる。
     特に面白いのは官僚だったから分かること、例えば審議会を骨抜きにするには事務局を押さえ、資料を都合の良い様に作り、都合の悪い意見を言う人の参加できない日程を組めば良い、などの具体的な方策の数々だろう。この様な点を容易に指摘できるのは、元々その世界にいた人の強みだ。

     第一章と第七章の一部は、ボクの前提知識が足りない部分もあって読むのに苦労した部分があったが、それ以外は難しい話もなく、単純にルポルタージュとしても楽しめる。
     この手の政権内部からの回顧録は日本ではとても貴重なものだと思うので、様々な立場からじゃんじゃん書いて欲しいものだ。

  • 霞が関のどろどろした中身がかいまみえました。

  • 役所の仕組み変えようと思ったら政治側が強くないといけない。衆参両院で安定多数と、具体的に国民を説得できる能力。今の民主党じゃ無理だよな。実家にあったので久々に再読してみてよくわかった。

  • 私は政治に明るい人間ではないが、この本を読むことで日本の政治を見る上でのひとつの基準を持つことが出来たように思う。

    現代を生きる日本人として、日本の政治がどのような力関係のもとに意思決定がなされてきたのか、小泉改革とはなんだったのか、そしてその後から現在へと続く政治についてどのように判断を下すことが出来るのか、といったことが分かる。

    ただし、この本を読むと当面の間はもはや真に日本のための政治がされることはなく、霞ヶ関に巣くう旧勢力のつまらない私欲のためになされていくのかと、問題意識と同程度に失望感を持ってしまう気もする。やはり『官』ではなく『民』が強く働きかけられる社会にならなくてはだめなのか。。

  • 財務省キャリアだった高橋洋一さんのノンフィクション。
    小泉・竹中改革、安倍政権のブレーンとして活躍した当時のことを振り返っている。これを読むと、郵政改革や政策金融改革の必要性が飲み込めてくるだけでなく、財務省の政策操作の仕方や、天下りの是非、いわゆる埋蔵金についてなど、いまも話題になるニューストピックの理解の手助けになる。ただし、この本一辺倒だと、知識に偏りが出るかもしれない。

  • これ絶対読むべき。
    今の日本のトップがどういった人材なのかわかりやすく説明してある。
    どの政治家を支持すべきかなど、目からウロコ。

  • テクノクラートとして戦う上司(大臣)に最大限仕える姿が非常に参考になった。

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著者プロフィール

1955年(昭和30年)、東京都巣鴨生まれ。東京都立小石川高等学校を経て、1978年(昭和53年)、東京大学理学部数学科卒業。1980年(昭和55年)、東京大学経済学部経済学科を卒業。2007年(平成19年)、千葉商科大学大学院政策研究博士課程修了。経済学者としての専門分野は財政学であり、財政・金融政策、年金数理、金融工学、統計学、会計、経済法・行政法、国際関係論を研究する。第1次安倍内閣では経済政策のブレーンを務めた。著書として【外交戦 ~日本を取り巻く「地理」と「貿易」と「安全保障」の真実~】(あさ出版) 【韓国、ウソの代償 沈みゆく隣人と日本の選択】(扶桑社)

「2020年 『漫画でわかった! 日本はこれからどうするべきか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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