エネルギー危機からの脱出 (講談社+α文庫)

  • 講談社 (2011年11月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (269ページ) / ISBN・EAN: 9784062814539

みんなの感想まとめ

エネルギー問題を深く考察し、持続可能な社会の実現に向けた道筋を示す本書は、エネルギー危機を新たなチャンスとして捉えています。著者は、過去のエネルギー危機や成長の限界についての議論を背景に、現代のエネル...

感想・レビュー・書評

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  • エネルギー危機をどう乗り越えるのか?
    第一章 世界と日本のエネルギー事情と今後の見通し
    第二章 現状をもたらす構造
    第三章 構造的な問題を解決するための考え方や取り組み
    第四章 エネルギー問題をきっかけに本当に幸せな社会を創りだすために進む世界各国の実際的な取り組み
    第五章 国や自治体にむけて
    第六章 企業にむけて
    第七章 私たち一人ひとりにむけて

    エネルギーにしても、社会の構造にしても、今のあり方を続ける必要はありません。今のあり方はこれまでの様々な思いや動きの帰結ですから、私たち一人一人が「ありたい日本」を描けば、きっとそこに向かってシフトしていくことができるはずです。(P12)

  • 自然エネルギーについて勉強。

  • 著者の枝廣氏は、3・11以降のエネルギー問題の検討における重要人物。
    本書は、ローマクラブ「成長の限界」およびそれにつづくメドウズ夫妻の一連の著作や、「ネガワット」に代表される分散型エネルギー源礼賛の論調を、コンパクトかつとても読みやすい形でまとめていると思う。
    ただ、本書の内容は、枝廣氏自身の思索・考究や経験に基づくものではなく、地球環境問題のうち、エネルギーに関してその世界での「論調の一面」を要約したに過ぎない。現在、氏をエネルギー問題の専門家として扱う向きもあるが、氏はあくまでジャーナリストであって、その興味が投射されている部分について氏自身の信念に基づいたフィルタを通して発言されているにすぎず、「専門家」ではないことに注意が必要である。

    本書の主張についていえば、次の2点で枝廣氏の認識を批判したい。
    (1)サステイナブルを目指すために、省エネルギーが必要という認識を世に広めることはもちろん必要であり、そのことに異論はない。しかし、本書で「妙策」として提示されているようなミクロな「省エネ」は、世代・世紀のレンジで取り組むべきエネルギー源枯渇の問題解決の本道とは隔絶している。日本や少数の国でたかだか数十%の省エネを行っても解決にいたらないことは明白。
    (2)太陽光・風力・潮汐・波力・(地熱)などの再生可能エネルギー活用を現状よりも増やすことが望ましいことにも賛成。しかしこれらの再生可能エネは、エネルギー密度に起因する物理学的限界が厳然とあるし、海洋・砂漠・(宇宙)などの広大な未利用地を利用するのは、熱・エネルギー・電力の輸送に伴う効率性が著しく悪いためにそもそも建設・運用に伴うエネルギーロスが大きいであろう。一方で自分の分は自分でという「分散型」もあるが、その場合は、エネルギー密度の制約のため、たかだか数十パーセントの節約の域を出ないとこころえるべきである。従って地球規模のエネルギー枯渇の妙策として再生可能エネに過度に期待するのは、おそらく戦略的誤りであって、貴重な資産・資本を買取制度などによって再生可能エネに集中させるべきではない。

  • 「未曾有の石油ショックが始まろうとしている今、はたして、年率3%の経済成長は、本当にわたしたちを幸せにしたのだろうか?」と問いかける。また、「エネルギー危機は幸せへの最大のチャンス。」とも呼びかける。著者はおなじみの枝廣淳子氏。

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著者プロフィール

大学院大学至善館教授、有限会社イーズ代表取締役、株式会社未来創造部代表取締役社長、幸せ経済社会研究所所長、環境ジャーナリスト、翻訳家
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。『不都合な真実』(アル・ゴア著)の翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向けて新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンスを高めるための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
心理学を基にしたビジョン作りやセルフマネジメント術で一人々々の自己実現を手伝うと共に、システム思考やシナリオプランニングを生かした合意形成に向けての場作り・ファシリテーターを、企業や自治体で数多く務める。教育機関で次世代の育成に力を注ぐと共に、島根県隠岐諸島の海士町や徳島県上勝町、宮城県気仙沼市、熊本県南小国町、北海道の下川町等、意志ある未来を描く地方創生と地元経済を創り直すプロジェクトにアドバイザーとして関わる。

「2023年 『答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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