絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062815222

作品紹介・あらすじ

出版界とIT業界、二人のカリスマ経営者によるベストセラー「憂鬱でなければ仕事じゃない」に続く待望の第二弾、『人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』を文庫化。
若いビジネスマンに働く上での精神的心構えを熱く説いて大反響を読んだ前作から、さらにパワーアップ。ビジネスだけにとどまらず、より日常の局面において、人としてまっとうに生きていく上で、何が大切で何が無駄かを、見城氏による35の言葉を藤田氏が紐解きながら読者に提示していきます

感想・レビュー・書評

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  • 見城徹とは、不器用な漢である。考え、考え抜いて、また、考える。
    自分で考えて、考えたことを徹底的に実直に、そして、用心深く実行していく。

    生きている時、人生に圧倒的努力と情熱を注ぎ、熱狂しなければならない。
    力の限り戦わなければ、絶望しきって死ぬことはできない。
    ほどほどの人生を送った人間は、絶望しきれない。ただ絶望してして死ぬだけである。

    結論 生きることは死ぬことと見つけたり
    人間にとって最大の恐怖は死である。それを克服すれば、もう怖いものはなくなる。
    死という最大の恐怖と折り合いがついた時、腹はどっしりと据わる。死んでもいと、心が定まれば、仕事での失敗、失恋、病気や借金、肉親との死別 どのような困難が降りかかっても、さほど動揺しなくなる。
    生きるということは、死と・同居することなのだ。

    気になったことは、以下です。

    ・仕事というのは、人間が自然や世界に作用して、新しい価値を生み出すことだ。現状に妥協して、心地よい毎日を重ねていくことは、何もしないのと同じである。
    ・人が不安や恐怖を乗り越えるのは、ねばり強い知性によってである。
    ・身を挺し、自分を切り刻まなければ本当の人間関係は成立しない。表面的でない言葉が、相手の心に響いた時、始めて真っ当な関係の礎が築かれる。

    ・雑用だからといって、手を抜いてはならない。その中にこそ、本質的なものに至る原石が埋もれていることがある。その原石がダイヤモンドになることだってある。
    ・汗は自分でかきましょう。手柄は人にあげましょう。
    ・習慣のマンネリズムほど憎むべきものはない。それを続けることは、もとより何も生まない。

    ・百万語を費やしたところで、たった一つの行動にはかなわない。その行動は、早ければ早いほどいい。一番いいのは、今すぐに行動に移すことだ。
    ・「事実」は、常にたった一つしかない。「事実」の前で、、どんな言葉を並べ立ててみても、それは言い訳にすぎない。
    ・大人になったら、一つ得るためには、血を流して一つ失うということを覚えたほうがいい
    ・朝令暮改でいこう。実情にそぐわないと思ったら、柔軟に対応し、変えていくべきだ。硬直した姿勢こそ、諸悪の根源である

    ・メモするー見るーメモするー見るーメモする
    ・五十の坂を越えて、身にしみて分かったことがある。それは、「人は忘れる動物である」ということだ。だから、僕は何もかもメモを取ることにした。メモを取る以外に、物忘れを防ぐ方法はない。
    ・せっかくのアイデアをメモせず、忘れてしまうことほど、もったいないことはない。メモこそ、すべてのビジネスマンの基本であるとおもう。

    ・熱中すると我を忘れる。その時、対象の距離はなくなり、「己」は消え去る。
    ・一喜一憂しないで、ビビットな戦略を考えることはできない。「小さなことでいちいち気をもんでもしょうがない」と鷹揚に構えて仕事をしている人は、厳しいビジネス社会では、生き残ることができないと思う。
    ・筋が通ったぶれない心をもつのも大事である。しかし、一方で、一喜一憂する繊細さも必要なのだ。

    ・結局、人と差がつくのは、努力の質と量である。人が休んでいる時に、決して休まないことが僕の言う圧倒的努力だ。それを行わずして、成功などありえない。
    ・偶然の力ほどすごいものはない。それは必ず、個人の限界を超えて働く。
    ・運、ツキ、流れ、こういったものは、理論ではわからない。経験するしかないのである。この世には人智を超えたものがあり、それには何人たりとも逆らうことができない。そのことを知るのは、ビジネスをする上でとても大事なことだ。

    ・たとえば、十ぐらいの努力で、評価を得られなかったとしよう。その時、「誰も自分をみていない」と思うのは早計だ。「この程度では、ダメだ。もっともっとやらなければ」と考えるべkだ。
    ・きちんと心を込め、一生懸命努力していれば、人はいつか必ず気がついてくれる。
    ・人の心は弱いものだ。努力を重ねても報われないと、くじけそうになる。しかし、そこでやめるとすべては終わってしまう。
    ・それにどこまで耐えられるかが、ビジネスマンの気骨である。大きく飛躍した人は、例外なくあきらめず、努力を続けてきたはずだ。

    目次

    文庫版まえがき 藤田 晋
    まえがき 藤田 晋
    第1章 自分を追い込め
    第2章 人付き合いの基本
    第3章 仕事で勝つ心掛け
    第4章 日々の過ごし方
    第5章 成長を止めない
    第6章 誰とも違う自分へ
    あとがき 見城 徹
    文庫版あとがき 見城 徹

    ISBN:9784062815222
    出版社:講談社
    判型:A6変
    ページ数:248ページ
    定価:650円(本体)
    発行年月日:2013年06月20日第1刷

  • 見城さんの本に、言葉にいつも励まされます。

    夜、自分1人が残った会社で働く時、「ここからが仕事や!」と自分を鼓舞できるのも、
    負けそうな商談で最後まで戦い抜けるのも、そんな言葉のおかげです。

    本書に限らず勤め人の方々にお勧めしたいです。

  • 私は、経営者像をどーんと構えていて鷹揚な人柄を描いていたけれど、外観はそうであっても内実は一喜一憂して軌道修正を細やかにしているんだということがわかって、やはり傑出した経営者は並々ならぬ努力を重ねてきたんだなと思った

    見城さんの熱い言葉と藤田さんの冷静な言葉で、自分を改めて見つめ直していきたいと思った

    お金や名誉のためではなく、自分が熱狂できることに心血を注ぎたい

  • 「昨日までかなしかった、昨日までうれしかったひとびと」に捧げたいとされたこの本。僕自身はそれに関係なく、見城徹の圧倒的努力、藤田晋のビジョン達成までの圧倒的なまでの執着心への経験が気になりこの本を手に取った。1月の最初の頃から少しずつ読んでた本。免許合宿中も読んで色々成し遂げたい社会ってなんだろうなとか考えるきっかけになってた。

    反吐が出そうなほどの挑戦の連続だ。と同時に、これだけ突き詰めてればそりゃ世の中”成功者”で溢れるわけないなとも実感した。死ぬ瞬間にさえ実現したいと思えるほどの信念を享受しそれを全うしようとする心構えに親近感を覚えたい。事実は変わらないが認識によって事実からのアウトプットは大きく変容するし、それを決断するのも自身。自分が納得したことへの失敗は大した問題にならないがその決断を実行するには基軸がやはり必要。(最近の俺のコメント基軸ばっか言ってるな)。自分の舵を他人に持たせることないよう、信念を持ち続け覚悟を持ち続けるのは難しいがそれが人を動かし人を決断させ人に社会を変えさせる。

    ある意味で、自分の去年3月くらいの悩みにすごく刺さった。ただそれは今こうして読んでいるからこそそう思うわけであって、当時読んでいたらただの自己啓発本だな、とスルーしていたと思う。本への出会いとその時期でこんなにも受け取り方が変わるんだと身をもって実感した。定期的に読んでみたいなと思う本。常に成功を捨てる勇気を忘れずに持ち続けたいなと改めて実感した。(p.91)そして言語化をやめた瞬間から停滞は始まる。悩まない、考えよう。

    新しい事業ややりたいことに対しても、小手先のモデルが整っていることの何十倍も、裏付けになる情熱や熱意があるかどうかが重要だと再認識させてくれる。そんな熱意や情熱を持っている人をとても尊敬している。最終ビジネスといっても、「想いを贈ること」と同義なのではと思わされた。だからこそ熱意であり情熱であり、小手先で社会は有り難がらないのだ。熱狂が人を巻き込む。

    絶望の瞬間を経験した人間は覚悟のレイヤーが挿げ替わる。「欲望など満たしたところで、さしたる満足はないこともよく知っています。」静謐さを身につけた人も面白い。感動を「自分だけのものにしておくのはもったいない。」
    絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ。

    P.S.
    数年前、周りから絶対に無理だと言われ続けたものを結果できたことがあった。その時、周りの反応が「手の平返し」に感じてすごく閉塞感を覚えた。だってあなた否定してたじゃん、みたいな笑
    「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」
    この本の一フレーズがとても今の印象に残った。
    もしかしたらあれは手の平返しなんかじゃなかったのかも。ただ見守ってくれているだけなのかもしれない。
    相手の反応に反射的に疑問を持ってしまうのではなく、一歩立ち止まってそんな心を向ける余裕を持った人として生きたいなぁとすごく実感した。
    「人は自分が評価されていないと思うと、すぐに肩を落とす。しかし、それは過剰反応だ。努力を見ている人は必ずいる。その事実は、努力が実った時にしかわからない。」

    参考図書
    地の糧 アンドレジッド

  • 人生の一番大切なことが書かれている

  • 頑張ろうと思える

  • 「悩むと考えるは似て非なるものである。悩むは堂々巡りなのに対してら考える前進である」

    「昨日の殻を破るのだ。それをしているかしていないかでは、5年後に大きな差が出るだろう」

    「言葉には不思議な力がある。公言するとそれが一人歩きして、自己目的化し、周りを巻き込み現実化してしまう」

    「汗は自分でかきましょう。手柄は人にあげましょう。そしてそれを忘れましょう」

    「結局人と差がつくのは努力の質と量だ」

  • 見城さんの熱い生き方考え方に感動する本でした。最高です。

  • 【由来】
    ・アテネ書房の最終日に目に入った。その時は「買うまでもないか」と思い、「屍者の帝国」だけを買ったわけだが、自分の心へのカンフル剤として、「憂鬱でなければ」な前著の続きを突然読みたくなって購入した。なお、「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」と内容は同じだそうです。

    【期待したもの】
    ・逃避をしたいと思ってしまう自分の弱々しい心へのカンフル剤。

    【ノート】
    ・なかなか挑発的なタイトルで、amazonのレビューを見ると的外れなことを書いてるものも散見される。著者達にとって、これは狙い通りなのか、それとも、そこまで読解力が低いものかと驚いているのか。なお、自分の理解が正しいのかどうかだって心許ないのだが、正直なところ、「あれもできなかった、これもできなかった」と絶望しきって死ぬために、という考えには同意しかねる。もちろん、見城さんは、「単に絶望して」というのと「絶望<b>しきって</b>」というのは違うとわざわざ強調しているので、まだ自分に見えてないものがあるのだろうとは思うが。

    ・自分にとっては前作の「憂鬱でなければ、仕事じゃない」の方が響く言葉が多かったような気がする。見城さんの学生時代から続いてきた思想的バックボーンのようなものがかいま見えたのが新しい発見か。吉本隆明って、そんなに影響力のある思想家だったんだな。吉本隆明と言えば糸井重里というのも頭に浮かぶが、見城、糸井、というのはお互いをどのように見ているんだろうな。

  • 幻冬舎社長の見城氏と、サイバーエージェント社長の藤田氏がビジネスや日々の過ごし方についてそれぞれの哲学を語っている。
    タイトルがその中身をとてもよく表している。
    悔いのない人生を送るために、その生を全うすべしということだろう。
    両者の生き方はとても真似できないが、何かに熱狂することの大切さ、面白さはとてもよく分かった。
    何者かになりたいわけではないので、一人静かに熱狂していきたい。
    それにしても見城氏のギラギラ感は、ちょっと引いてしまうくらいだ。
    それに比べ、藤田氏のものの考え方には好感を感じた。

    それから、「メモする-見る-メモする-見る-メモする」は大事なことだ。とにかくまめにメモを取るというのは、私も実行しようと思う。

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著者プロフィール

幻冬舎代表取締役社長。1950年12月29日静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。 静岡県立清水南高等学校を卒業し、慶應義塾大学法学部に進学。大学卒業後、廣済堂出版に入社。初めて自身で企画した『公文式算数の秘密』が38万部のベストセラーに。75年、角川書店に入社。「野性時代」副編集長を経て、「月刊カドカワ」編集長に就任、部数を30 倍に伸ばす。5本の直木賞作品を始め数々のヒット作を生み出し、41歳にして取締役編集部長に。 93年、角川書店を退社し、幻冬舎を設立。五木寛之『大河の一滴』、石原慎太郎『弟』、唐沢寿明『ふたり』、郷ひろみ『ダディ』、天童荒太『永遠の仔』、村上龍『13歳のハローワーク』、劇団ひとり『陰日向に咲く』、長谷部誠『心を整える。』、渡辺和子『置かれた場所で咲きなさい』など26年間で25冊ものミリオンセラーを世に送り出す。著書に『編集者という病い』、『異端者の快楽』、『たった一人の熱狂』、藤田晋との共著に『憂鬱でなければ、仕事じゃない』『絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ』、松浦勝人との共著に『危険な二人』、林真理子との共著に『過剰な二人』などがある。

「2020年 『読書という荒野』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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