箱根駅伝 勝利の方程式 7人の監督が語るドラマの裏側 (講談社+α文庫)
- 講談社 (2013年10月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062815345
作品紹介・あらすじ
ダントツの優勝候補が不在と言われる今年。
昨年優勝の日本体育大は連覇できるのか?
→別府健至監督
陸上界のスター、大迫傑選手のラストイヤーを迎える早稲田大学は?
→渡辺康幸監督
設楽兄弟、服部兄弟、2大最強兄弟を抱える東洋大学は?
→酒井俊幸監督
毎年優勝候補に挙げられながら勝ちきれない駒沢大学は?
→大八木弘明監督
そして、着任25年以上のベテラン、神奈川大学の大後栄治監督、外国人選手の育成と言えばの山梨学院大学の上田誠仁監督、シード落ちから6位まで上げてきた順天堂大学の澤木啓祐部長。
優勝に絡む有力監督による、選手の育成術、チーム作り、勝利への方程式。
箱根駅伝の裏側を語ってもらいました。
感想・レビュー・書評
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「どの学校も優勝できるメンバー揃ってる。でも本番への調整がすごく難しいんだ。」と優勝に届かなかった駅伝部の友人は言った。素人の自分は単純に長い距離を走るだけなのにな、と長年疑問に思っていました。
そこで手に取ったこの本は箱根駅伝指導者7人へのインタビューです。
ある監督は216kmものコースを夜の11時から50mずつワイヤーを張って計測してコースのデータをとって選手の走りに落としこんでいます。
ある監督は、事前にシナリオを描き、驚くべきことに本番もほぼ総合タイムを一致させられる。それくらい選手を観察しています。
その他メンタル面が大きな影響をあたえること、科学と医学データと選手の状態の一致、食生活、日常生活などとっても深いことがわかりました。
年々大学間の競争もシビアです。でも、
「箱根には自分の人生を賭ける価値がある」
「ギリギリの戦いなのである」
そう言いきってしまえるくらい、選手も指導者も全てを賭けている。
だからこそ、箱根駅伝は心を惹き付けて止まないのですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
順大の澤木監督にとても興味をひかれた。
「今の指導者は検索すればなんでも情報が入手できる時代ですから、よく勉強しているとは思います。情報というより、知識量ですね。ただ、そこから強化にどう結びつけていくかという部分は、指導者としての『眼力』が問われます。情報と眼力、これが調和してこそ、本当の形によってなるんじゃないでしょうか」
神大/大後監督
「コーチという言葉の語源は『四輪馬車』のことで、本来の意味は『目的を持つ人を運ぶ』ということなんです。お客さんを目的地までお連れする。もちろん行き先はお客さんが決める。ですから、まず選手がどこを目指しているのかを聞いて、そこまで彼らを連れていくのが、本当の意味でのコーチの役割なんです」
東洋大/酒井監督
「いまの時代、メールやlineだと選手の内面に入っていけるチャンスもあるんです。とても対面では引き出せないようなことも、メールだと可能になったりするんです」
内向的になる学生に対して逆転の発想。 -
早大、東洋大、駒沢大、神奈川大等の箱根駅伝強豪校(&急成長先)の監督のマネジメント手法、工夫等は興味深し。
(例:名門高校出身の新入生のプライドをへし折るなど) -
大八木監督がさらに好きになる!
他大も応援しようと思えるようになる!
大学駅伝ってやっぱり素晴らしい\(^o^)/笑