ネットと愛国 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 69
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062816328

作品紹介・あらすじ

日本を覆う右傾化の正体

現代日本が生んだ反知性的なレイシスト集団の実態に迫る。彼らを育てたのは誰か――。

「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す“自称”市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。

解説:鴻上尚史(作家・演出家)


・・・・・・在特会とは何者かと聞かれることが多い。そのたびに私は、こう答える。
あなたの隣人ですよ――。
人の良いオッチャンや、優しそうなオバハンや、礼儀正しい若者の心のなかに潜む小さな憎悪が、在特会をつくりあげ、そして育てている。街頭で叫んでいる連中は、その上澄みにすぎない。彼ら彼女らの足元には複雑に絡み合う憎悪の地下茎が広がっているのだ・・・・・・(エピローグより)

感想・レビュー・書評

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  • ぼくも在特会と無縁でいられなくなりそうで、あわてて読んだのが本書。全体は批判が中心だが、一人一人の会員に丁寧なインタビューをして、かれらの言い分も存分に紹介した本である。(だから、会員に甘いと批判されたりもしている)読んでいて思うことは、会員のの一人一人は、安田さんと話すときとみんなでデモをしたり抗議行動をするときで態度が全然違うことだ。このおだやかな若者がなぜあんなに口汚くののしれるのかと疑問に思ってしまう。それが会員を引き寄せる魅力であると同時に、会を離れさせていく要因なのだろう。そもそも、かれらが在日の朝鮮人、韓国人を攻撃するもとになったのは、日韓共同で行われたワールドカップでの韓国選手の言動や、小泉訪朝で北朝鮮が拉致を認めたことが大きかった。かれらは後中国、部落解放同盟等の組織へも向かうが、そこにはすべてではないにしても、不当な行為に対する義憤のようなものがあった。それは認めるべきだ。しかし、全体としてみれば、かれらの行為はいじめでしかないし、不満のはけ口を求めたとしか思えない。安田さんはかれらの組織の中心であったりお金を出していた人たちで後去っていった人たちにもインタビューしている。これを読んでいると、最後まで続ける人がどれだけいるのかと錯覚してしまいそうになるが、そうでもないだろう。かれらがどういう人たちで、なぜああいう行動にでたのかについての安田さんの分析には、後批判がでるが、それでもこのルポは出色のできで、ぼくはぐんぐん吸い込まれていった。

  • 2016.02.05読了。

  • タイトルや帯だけを見れば在特会を論駁する著書なのかと勘違いするかもしれないが決してそうではない。メディアが写さなかった在特会側の人間のリアルと被害者側の在日韓国人のリアルを見事に書かれている。日本人と在日韓国人の間でも必ずわかりあえる事ができるはずという著者の誠実な気持ちがものすごく感じた。

  • 現代日本が生んだ反知性的なレイシスト集団の実態に迫る。彼らを育てたのは誰か――。

    「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す“自称”市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。

  • 単行本で既読。/ 文庫加筆部分読了。

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著者プロフィール

1964 年生まれ。静岡県出身。「週刊宝石」などを経てフリーライターに。事件・社会問題を主なテーマに執筆活動を続ける。ヘイトスピーチの問題について警鐘を鳴らした『ネットと愛国』(講談社)で2012 年の講談社ノンフィクション賞を受賞。2015 年、「ルポ 外国人『隷属』労働者」(「G2」vol.17)で第46 回大宅壮一ノンフィクション賞雑誌部門受賞。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社新書)、『ヘイトスピーチ』(文春新書)、『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(朝日新聞出版)、『学校では教えてくれない差別と排除の歴史』(皓星社)など多数。

「2018年 『「右翼」の戦後史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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