- 講談社 (2016年1月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784062816434
作品紹介・あらすじ
南シナ海は、海底資源もさることながらインド洋と東シナ海、日本海を結ぶ世界経済の大動脈。海洋大国をめざす中国が、南シナ海の覇権を奪取しようとして、周辺諸国と一触即発になっている。影のCIA「ストラトフォー」地政学アナリストのロバート・カプランが、周辺国を歩いてつぶさに観察し、現地の学者や政治家に取材して、今後の南シナ海情勢を予測する。
米中衝突は不可避となった! “赤い中国”による新帝国主義的覇権主義の危険なゲームが始まる。
海底資源が豊富で、インド洋と東シナ海、日本海を結ぶ世界経済の大動脈・南シナ海。海洋大国をめざす中国は南シナ海の覇権奪取を目論み、周辺諸国と一触即発の状態になっている。
すでに国力の貧弱なフィリピンは完全に見下され、スプラトリー諸島を戦火を交えることなく中国に奪われた。
だが、南シナ海周辺諸国には経済力のあるシンガポールや台湾、マレーシア、中国を恐れぬ国ベトナムなど強敵がひしめいている。
“影のCIA”とも噂される民間情報機関「ストラトフォー」の地政学アナリストのロバート・D・カプランが、周辺国を歩いてつぶさに観察し、現地の学者や政治家に取材して、今後の南シナ海情勢を予測する。
危険な中国の野望とアジアの将来。
マーティン・デンプシー米統合参謀本部議長絶賛!
みんなの感想まとめ
地域の複雑な地政学情勢を深く掘り下げた本書は、南シナ海を巡る中国の野望とその影響を描き出しています。著者は現地取材を通じて、フィリピンやマレーシア、シンガポール、ベトナムなどの国々の特徴や課題を丹念に...
感想・レビュー・書評
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まず第一に、変な邦題やめろと。買いにくい/触手が伸びないから。
で、変な邦題と違って、内容は北京に優しい。優しいというか、北京が最期は理性的にふるまうのでは無いかという期待に満ちている。
で、それはそれとして、南シナ海沿岸国について、現地取材を元に丹念に述べている。マレーシアがそれほどまでに求心力に欠けているとは知らなかった。シンガポールについての評価がぶれるのは、西洋人として認めがたい政治制度と、現状のギャップを埋めきれないのだろう。そして、何をどうしても未来が開ける展望が感じられないフィリピン。。。
フィリピンが破綻国家じゃ無ければ、中国が簡単に南シナ海に進出は出来なかったわけでなあ・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中途半端にインテリな米国人にありがちな近代日本に対する断罪的な書き方を読んだときはどうかと思ったけど、南シナ海を囲む国々の特徴を、自らの目で見たものと数字から捉えて上手く説明している。
ミアシャイマーによるところの水の制止力により太平洋で悲惨な戦争が起こる見込みはないし、海での争いは制服を着た軍人だけが犠牲になることから倫理的な問題ではなく純粋に軍事的地政学的なことに終始する。
東南アジアがフィンランド化してしまうのではないかという問い、そしてそれは米国のコミットにかかっている。カリブ海の歴史と比較しての南シナ海、アメリカの地中海とアジアの地中海。1億の人口を持ち中級の力を持つ国になり得るベトナム。マレー系、中華系、イスラム系混じる多民族国家のマレーシア、イスラム教を積極的に取り入れたマハティール。よい独裁者のいるシンガポール、どのようにしてリークアンユーが作り上げたか、中東の独裁者たちとの違いや儒教的な背景について。アジアの発展から取り残されたフィリピン、実質的なアメリカの植民地でその大きな投資によっても変わらなかった。アジアのベルリンとしての台湾、蒋介石の再評価。これらの国々において潜水艦の重要性。
