ピストルと荊冠 〈被差別〉と〈暴力〉で大阪を背負った男・小西邦彦 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 20
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062817103

作品紹介・あらすじ

部落解放運動の闘士は暴力団の構成員だった。二足のわらじをはき、莫大な富と権力を握った男、小西邦彦。晩年に「飛鳥会事件」で逮捕され失意のなか、2007年にこの世を去った。バブルの時代には1ヵ月に呑み代1000万円、その力は市行政、警察、税務署、財界にまで及び権勢をふるった。昭和44(1969)年、部落解放同盟の支部長につき、40年の長きにわたりその職にあったが、次第に人生の目的は福祉事業へと変わってゆき、特別養護老人ホームや保育園の経営に邁進する。それは解放運動の関係者による不祥事が続き、運動が退潮してゆく時期となぜか重なった。
人生の「貧富と清濁」を体現した男の波乱万丈、74年の生涯を描く本格評伝!

感想・レビュー・書評

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  • 部落解放運動の幹部で暴力団の構成員。ともすればバイアスかけまくりの話になりそうなところ、どこまでも中立・冷静な筆致で書かれている。話がどちらかに傾きそうになると「でもこんな側面もある」と必ず視点をフラットに戻す。単語しか知らなかった世界で何が起こっていたのか、基礎知識を得られた本。

    終盤、飛鳥会事件の公判にまつわる陳述と本人取材とのギャップは怖い。これは今も無意識のうちに自分らも晒されている問題。裁判だから真実とは言えないのだと、再認識した。

  • どんな事件でも単純じゃない。
    ここまで斬り込んだ著者に脱帽。

  • 出てくるネタは犯罪、脱税と違法行為のオンパレード。こういうのを許してきた大阪市やその他役所は大いに反省してほしい。

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プロフィール

1963年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。神戸新聞記者などを経てフリーに。著書に『被差別部落の青春』(講談社文庫)、『ホルモン奉行』(新潮文庫)、『はじめての部落問題』(文春新書)、『とことん!部落問題』(講談社)、『ふしぎな部落問題』(ちくま新書)、『ゆめいらんかね やしきたかじん伝』(小学館文庫)、共著に『百田尚樹「殉愛」の真実』(宝島社)などがある。『カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀』で第33回講談社ノンフィクション賞受賞。

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