就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062820714

作品紹介・あらすじ

二人に一人がなぜ会社選びに失敗するのか。日本の全企業200万社から自分にベストな一社を選ぶためのいちばんシンプルなルール。

感想・レビュー・書評

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  • 相対的エリートになれる企業を探すというのが一番心に残っています。
    競争社会で勝つことだけが幸せではないとわかっていても世間で良いと言われているようなエリートコースを目指してしまう自分がいたのでこの本ではっきりと"悪循環組"に入れられてしまうと書かれていたことで現実を突きつけられました。
    高みを目指すこと=有名企業に入るだと無意識のうちに思い込んでいた自分がいて、そこにESを片っ端から出そうとしていた私に受ける会社は5つで十分という言葉も響きました。
    受かる人は受かる。受からない人は受からない。
    限られた時間の中で志願書を出しまくったところで本当に数を絞り質を重視した本当に優秀な人には勝てるはずがない。
    そんな当たり前のことだけれど、改めて言語化されたことで気付かされたことがたくさんあります。
    受けれるだけ受けた方がいいという人もいるけれど、果たして本当にそれが自分のやり方に合っているのか私自身が日々深く考えることもなく、情報を鵜呑みにしていたことを改めて実感しました。
    また、根性と熱意だけが取り柄だと思っていた私にとって成長意欲を持って働くことはすごいこととかじゃなくて新卒社会人にとって当たり前のことだと書かれていて自分に甘くなりすぎていたことにも少し反省しました。
    当たり前のことをこなすのはもちろんすごいと思うけれど、それは言葉でアピールするようなものでもないし、5年くらい働いた後にようやく少し周りからも認められるような人になったら嬉しいなって思いました。
    これから長きにわたり"就活"をする私にとって最高の1冊となりました。
    このタイミングで出会えてよかったです。
    ありがとうございました。

  • 『「相対的エリート」を目指す』が個人的に物凄く刺さった。「働く」「会社に属する」という初イベントにおいて、夢を見ることと同じくらい現実を見ることも大切だと感じた。
    小さくまとまらず、賢く真面目に挑みたい!

  • 新入社員の30%が3年以内に辞める。就活失敗。ランキングはあてにならない。自分のやりたいこと、自分ができること、社会で求められていることの3点で適職を選ぶ。相対的エリートのポジションをねらう。明るく謙虚であること。賢く努力家。
    自分の考えを理路整然と言えること。結論とその結論にいたる根拠について語れること。
    入社後5年は転職しない。お金をもらうことの重さを考えること。

  • 彼らは、「自分の能力や動機についてきちんと自己理解したうえで、それに合致した会社を選ぶ」ということができなかった。だから入社した途端「自分がやりたかったのはこんな仕事ではない」「こんな働き方をさせられるとは思わなかった」となってしまうのだ。彼らはたぶん、自分の能力や動機についての自己理解をなおざりにしたまま、企業の人気に目を奪われた会社選びをしてしまったのであろう。多くの学生が就活に失敗する第一の要因がここにある。目指す会社を選ぶ際に参考にすべきなのは、その会社の人気が高いか低いかではなく、「自分にはどういう能力があり、自分は仕事において何をもとめるのか」という適性と動機である。
    実力以上の会社に滑り込むことは実は幸運でも何でもなく、むしろとても不幸だ。つまり、就活動において狙うべき企業は「自分の実力で入れる可能性のある中で、なるべくレベルの高い企業」ではなく「自分が上位者のポジション=相対エリートとして入れる企業」なのである。しかし、現在の就活学生の志望企業の選び方を見ていると、相対エリートのポジションを狙って会社選択をしている者は皆無に近いように感じられる。では、いったい同期入社組の中でどれくらい上位に入れれば、その会社に入る選択は合理的と言えるのか。その範囲は、理想的には上位1割、多めに見積もって上位3割くらいであろう。
    また、現在の人気企業への就職を目指してしまうと、相対エリートとして入社することも難しくなる。なぜなら、人気企業には多くの優秀な学生が応募するため、それだけ競争相手も増えてしまうからである。
    企業の将来性を見るための3つの観点①インテリジェンス(テクノロジー・ノウハウの強さ)②規制に守られた企業は避ける(現在もまだ何らかの規制が残っていたり、保護行政によって守られている業界や企業は、今後、確実にその規制は外され、淘汰や再編に直面させられることになる。)③グローバル化(日本は人口減少に伴う国内市場の成熟を迎えるため、日本企業が成長を続けていこうとすれば、世界市場で勝ち抜くしか道はない。つまり、世界市場を舞台にして買っていける企業でなければ、将来性が限られたものになってしまう)。まとめると「これからの日本では、規制のない分野で、インテリジェンスを強みにしたグローバル企業が繁栄していく」。
    工学部など理系の学部を卒業した新入社員は、たいていはエンジニアかそれに関連する職種に就くケースが多いため、有る程度は想定内の就職をすることができる。しかし、文系の学部を卒業した新入社員の仕事内容や職種は、実際に配属を言い渡されるまでは分からない。
    結局は、いろいろなメディアや関係者から多くの情報を取り、それらの大半がプロパガンダ情報であることを理解したうえで、そうした情報から窺い知ることのできる本当の姿を賢く、しかも辛抱強く読み取っていくしか手段はない。「価値ある情報を入手するのに魔法の杖はない」というのが現実である。
    就活の情報収集としてはやや特異な手段かもしれないが、ネガティブなものも含め、あまり表に出てこない企業情報を得やすい方法が一つある。それは「志望企業の取引先の社員や、志望企業を辞めた人から話を聞くこと」である。ただ、彼らの話を聞く際には注意も必要だ。たとえば、志望企業を辞めた人間の場合、会社に何らかの不満を覚えて離職をしているケースが少なくないし、トラブルを起こしたかもしれない。そのため、話の内容が日値用意上に感情的でネガティブなものになっている可能性がある。下が手、彼らと会って話を聞く場合には、その内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、「必要以上に感情的、ネガティブなバイアスがかかっている可能性がある」ことを充分に踏まえて、できるだけ客観的で冷静な視点から吟味しなければならない。
    提出に値するレベルのエントリーシートを作成できるのは、1人の学生にとってせいぜい5社程度、多くても10社程度が限界であろう。10社以上エントリーシートを作成しようとすると、集中力が分散して、一つ一つのエントリーシートの質は低下する。
    客観的自己分析が不十分で、いつまでも「自分がやりたいことが絞りきれない」「自分が向いている仕事が分からない」と言い続け、人気のある有名企業に片っ端からエントリーしている学生が要る。そうやって20社も30社も受けている学生に限って、一つも内定を得られない結果に終わることが多い。結論を言えば、5社の内訳は「本命2社、押さえ2社、練習1社」というのが妥当なところであろう。
    面接で自己イメージをアピールする際に最も留意しておかなければならないのは、「ブレないこと」である。自分の人材イメージをしっかり磨きあげておけば、個別のエピソードや受ける会社によって、語る内容をコロコロ返る必要などまったくなくなる。面接では、あくまでも本来の自分に立脚して、磨き上げた自己イメージをブレることなくアピールできれば、それが迫力と存在感をおのずと醸し出してくれるのである。
    面接官の学生を見る目にはブレがない。すなわち、面接官は学生を見るプロである。
    面接官に欲しいと思わせる、合格者としてふさわしい人材のイメージが明確に存在する。
    就活においては、確固たる合格者のイメージが存在する。そして、就活学生に対する面接官の評価は驚くほど一致する。
    では、採用担当者がイメージしている合格者像とは①明るく、謙虚で、落ち着いていること②野心があり、負けず嫌いなこと③賢い上に、努力家であること
    早期に退職してしまう大半の人は、「目の前の現実を拒否すること」のために転職しているのだ。

  • 大学2年〜就活開始直前くらいに読むといいかも?
    本書は適職選びの3条件を述べたうえで、「自分が仕事に求めるものを理解する」「同期内で上位3割を目指せる企業」「ホームページやOBは企業プロパガンダ」など、就活成功のための10カ条を紹介・解説。

    一読しておけば、〇〇ナビなどから数十社エントリーして、満足しているふっつーのシューカツセイにならずにすみます。個人的には大学出る前に早く出会いたかった1冊…

  • 勤めて3年間は文句を言わずに黙々と働くことで、障害を乗り越え、実力がつき、他人からも一目置かれる存在になれることが主張されている。外部環境の変化が著しい時代にて生き残っていくには、いずれにせよ努力が不可欠であるため、成功するには努力を続けること、勝つ為のフィールドを見つける努力を続けることの重要性を学ばせてくれる図書である。

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  • 学生さんは一読を。

  • ・会社選びに大切なのは「自分にはどういう能力があり、自分は仕事において何を求めるのか」という適正と動機である。タテ軸ではなくヨコ軸である。

    ・自己イメージを徹底的に磨き上げておくこと。そのためには徹底的な自己分析が必要。

    合格者のイメージ
    ①明るく、謙虚で、落ち着いていること。
    ②野心があり、負けず嫌いなこと。
    ③賢い上に、努力家であること。(重要)

    ・自分の考えをいったん整理して、結論とその結論を必然的なものにする根拠を明快に示して相手に伝える習慣を身につける。「結論と根拠を明快に示す訓練」を積む。

  • ここに書いてあることが出来てなかったら就活は出来ないよなあと思う。まあ要は賢くなれって話に尽きる。

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著者プロフィール

波頭 亮(はとう・りょう):1957年愛媛県生まれ。東京大学経済学部卒業。マッキンゼーを経て、88年㈱XEEDを設立し独立。戦略系コンサルティングの第一人者として活躍する一方で、明快で斬新なヴィジョンを提起するソシオエコノミストとしても注目される。著書に、『プロフェッショナル原論』『成熟日本への進路』『論理的思考のコアスキル』(以上ちくま新書)、『知識人の裏切り』(西部邁との対談、ちくま文庫)、『経営戦略概論』『戦略策定概論』『組織設計概論』『思考・論理・分析』『リーダーシップ構造論』(以上、産能大学出版部)、『AIとBIはいかに人間を変えるのか』(幻冬舎)ほか多数。

「2021年 『文学部の逆襲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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