不謹慎な経済学

  • 講談社 (2008年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062820813

みんなの感想まとめ

経済学の奥深さを身近な事例を通じて学べる一冊です。パリス・ヒルトンやボランティアといった一見無関係な話題を取り上げ、経済との関連性を明らかにしています。経済の知識が少ない読者でも理解しやすく、具体的な...

感想・レビュー・書評

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  • そんなに不謹慎ということもなく、経済の入門書(ただし、著者の主張にだいぶ偏る)という感じでしょうか・・・

  • パリス・ヒルトンやボランティアなど、一見して経済とは関係のないような話題から経済学との関わりを理解できる一冊です。経済学の知識がそれほどない人でも内容が理解できるように例などを挙げて説明してくれているので、わかり易く勉強になります。

  • タイトルにつられて読んでみましたが、
    内容は全然不謹慎ではなく、経済についてまっとうに話されてます。S.レヴィットさんの”ヤバい経済学”を読んでみて、良いと思った人にはお勧めです。

  • いろいろな視点で、経済的な知見を広めようと著者の苦労が伺える。
    その中に日銀に関する記述を読んでいると黒田日銀になって本当によかったとしみじみ思う。
    ただ、経済学者やエコノミストの現在における言質をみるとまだ道半ばという感じがする。田中氏の苦労はまだまだ続きそうだなと思う。

    氏の持論のリフレ政策(2013年黒田日銀による金融政策)を理解するにはこの本では記述が少ないので他の著作を読む必要あり。

  • タイトルに釣られて読んでみたものの、全然トンデモとかはなくてワリとまともな記述ばかりだったσ^_^;

  • タイトルと裏腹に真面目な本だ。

  • 面白かった。
    非常に参考文献、経済学者の発言等が多く載っていて
    普段テレビ等で見かける変な経済学者が、それなりに経済学者しているのだな思った。

    本当に色々なことが書かれていたが
    国家の生存戦略について多くの頁が割かれていたように感じる。

    経済学的に正しい国家ってのは
    優秀な人材を国家の中心に集め、
    優秀で無い人材についてはテロを起こさない程度に飼い殺す。

    という感じなんだろうと思ったが
    経済学的に優れていると言われても、
    何かもっと根本的な改善策は無いものかと考えてしまう。

  •  経済学=「お金が全てという弱肉強食の市場主義を推し進める学問」という偏見を払拭するために書かれた経済学の解説書。全体的には軽めの内容で読みやすくなっている。まさに「経世済民」の原点に立ち戻るという趣旨か。

     面白いのは「双曲線的割引」という考え方。これは「合理的経済人」という従来の経済学の前提を離れ、人間が目先の欲望を未来のものより重視してしまうとする考え方である。どうやらこの本で強調したいのは、この考え方のようだ。著者はそれを導くために、谷崎潤一郎の『痴人の愛』(真面目なサラリーマンだった主人公の譲治がナオミ(ツンデレ萌え、メイド萌えの先駆者)を溺愛して自堕落な生活を始める作品)を例に出している。

     他にも、
    ・石橋湛山を高く評価するとしたら、9条中心の護憲論ではなく、資本主義でも社会主義でもない「第三の道」を模索したことによるだろう。
     これは日中米ソ平和同盟を中心とした世界政府を構築し、国民の富を軍事よりも国内の福祉の充実に用いることで戦争のリスクを軽減するというもの。それは経済的安定が攻撃的ナショナリズムの緩和(必ずではないが)につながるという考えに基づく。

    ・日本の不況の最大の原因は「総需要不足(デフレギャップ)」である。これはバブル崩壊後の購買意欲の低迷が原因。財政政策だけでなく、インフレ目標を立て金融政策を視野に入れて不況から脱却することが求められる。

     全体的に議論の底が浅かったが、興味の対象を広げる、という視点では大いに役立ったと思う。お金やモノのやりとりだけが経済学ではない。

  • 不謹慎にも、題名に引かれて読んでしまった一冊。
    題名(キャッチ)の大切さを痛感しました。

    で、内容ですが、「経済学」的な内容は、全体の前半三分の一程度。
    残りは、過去・現在の学説、事象と、自論との比較ばかり。
    あんまり面白くはありませんでした。

    しかしながら、
    「日本の不景気解決のため、マネーサプライを増やせ」というのは、
    実に正論。

    また、

    「全く責任を取らない日本銀行」

    というところも、同意。
    (これは日本公的機関全てに言えることですけど。。。)


    ですが、

    規制緩和を進めなければいけない、というところはいまいち中途半端。

    また、ぼくと完全に視点が違うところは、

    ぼくの日本という国の経済の見立ては、

    「日本は加工貿易国である」

    という前提にたって、見ているというところ。

    なので、今の不況の原因は、「加工」という所(付加価値)が、
    海外の工賃の安いところに対して優位性が無いので、不況になっていると思っています。

    なので、いくら法人税を安くしようが景気は良くならないと思っています。

    なので、

    ・この「加工」という作業をもっと高付加価値なものに代えてくこと。

    つまり、いままで付加価値だと思っていた、「組み立て」というものを
    海外に出して、そのかわりに
    ・加工:精密、製鉄、鍛造、部品
    ・化学、科学、医療
    などの分野の育成を図るしかない。

    =>教育の底上げが必要。

    余談ですが、高校無償化は反対です。
    無償化するなら、奨学制度をもっと充実するべし、です。

    ・政府の縮小
    理由は、後述しますが、政府でやってもらうことは、
    「外交」「国防」のみに限定する。
    残りは、地域ごとの単位+横のつながりで国民サービスは行う。

    当然、過疎地へのサービスはコスト高なので、行き届かないことも出てくると思います。
    でも、それは仕方が無い。
    選択肢を提示して、どうしてもサービスが行き届かないところの人は、移住してもらうしかないと思います。


    、、、久しぶりに自分が「経済学士」であることを思い出せてくれた一冊でした。


    余談ですが、大学進学の時、志望学部を考えたロジック。
    (上記「小さな政府で良い」と考える理由)


    政治はなくても世界は進む
    法律なくても世界は平和
    やはり世の中経済だ
    が、労せず儲けようとする輩が多い

    と思い、経済を勉強しよう、と考えた事を思いだしました。
    結局、勉強あまりせず、今も役にはたってないですけど

    http://uchidashin1.blog117.fc2.com/blog-entry-27.html

  • 田中秀臣著「不謹慎な経済学」講談社(2008)
    常識の嘘とデタラメを経済学的な観点から指摘している新しい経済学本。
    パリスヒルトン、天下官僚、格差問題、テロリストなどなど

    *深い愛が成立させる「偽りのエクスタシー」。愛には嘘がつきものである。「愛は必然的に嘘を伴う」と看破した優れた研究がアメリカの経済学者によって公にされた。「偽りのエクスタシーの経済学」というのである。その研究を基礎づけるものには、労働時間が長くなるとパートナー以外とのセックスが増加する傾向がはっきりと認められること。長い労働時間を含めて職場でのつらさが増すと夫婦間のセックスレスの傾向が特に夫において急上昇すること。このような調査結果がある。これらは希少性という観点から考えると説明がしやすい。これはダイヤモンドと水のパラドックスとして知られる経済学の問題と同じである。
    *NEETはnot in education , employment or training
    *多くの国々ではマクロ経済はうまう実行されていない。経済的停滞の中で効率性だけを追求する市場原理主義的政策が進むと失業問題は悪化し、中央銀行はその性格から物価の安定に重きを置きすぎて雇用の確保をおろそかにしてしまう。
    *大学などの所属していない民間のエコノミストや官庁エコノミストたちも存在する。しかし大きな声ではいえないが、残念ながら彼らの大半は「悲しき組織人」であり、自分の意見をいっているのか、組織の代弁をしているのか、誰に分析による解説なのかわからないことが多い。

  • 人と比べて自分が劣っているという意識に差なまされたとき、または他人よりも高い地位を獲得したいという欲望に過剰に囚われたとき、どうすればいいのか?
    旅をして雄大な自然の中で自分の位置を知れ。人と人を比較するのではなく人とそれよりも大きいもの=自然との比較を行え。
    また屋外に旅をせず、日がな一日室内でベッドやイスに身を任せつつ妄想していた。単純に言うと、人と人のしがらみにつかれたら、実際か空想かは問わず旅に出ろ。

    ブログを書く経済学者たちは、人気のあるラーメン屋の前で行列を作っている人たちに似ている、簡単にいうと暇なだけ。

  • 経済学とは、過度の競争が行われない社会や弱肉強食化しない社会のあり方を考えるためにあるとういう存在意義のもとに、流行りのツンデレ、ニート、ハケン、ブロガーなども混じえながら、著者的な毒を吐きつつ、一見、経済とは関係なさそうな話題も取り入れられている。
    経済学が本来持つイメージを違う視点から考えてみるのも面白い。

  • 題名貸りしました。
    なんでもつながっちゃうんだなああ。
    恋愛までも・・・。

  • 日経ビジネスアソシエイトより。09年7月16日より更新


    まん中を超えたくらいから、経済学の難しい理論が入ってきて、読めなくなってきた。それまでは理解しやすく、興味深いことがたくさん書いてあったんだけどね。もう一度読んでも、理解できるかどうか・・。

  • 不謹慎ではないと思う。むしろ「まっとう」。社会保障や官僚の天下り、オリンピックなど身近な話題を経済学の視点から描いています。日本の経済学者の間では、こういう本は本当に軽んじられる傾向にありますが、僕は結構好きなんですよね、こういう本が。
    「日本の経済学者は、授業や論文では市場原理が正しいと言いながら、他方で政策の場では官僚や政治家たちの介入を許している。」(pp.228) もっともですよね。

    日本の経済学者も田中さんみたいに論陣を張ってほしいと思います。
    学者としてリスキーなことではありますが、それくらいしないと知的に成長しないのでは。

    ===以下メモです===
    石橋湛山の小国主義「日本は植民地を放棄して、アジアの小国として自由貿易体制の恩恵を受けるほうがはるかにメリットがある。」(pp.98)−確かに経済学的にみても植民地を支配するコストは莫大で、そんなことするくらいなら小国に甘んじて自由貿易体制をつくった方がはるかにメリットがあると思います。貿易には生産要素の移動と同じ効果がありますから。

    田中秀臣はケインジアンなんですね。シュンペーターの清算主義を否定しています。あ、でもフリードマンを擁護しているからマネタリストか?(pp.132,133)

    よく知られるラスパイレス指数の上方バイアスを2つの効果(代替効果バイアスと品質調整バイアス)に分けて説明した部分はすごくわかりやすいです(pp.161)。
    クルーグマンの「子守協同組合」のたとえ話もすごくいいですね(pp.187〜)。

  • 経済学をエッセンスにしたコラムとして普通に面白い。田中先生も文章巧くなってるし。

  • 学術論争的内容。

  • 筆者は批判的で毒があり野心的。リフレ派で日銀批判論者でもある。コンテンポラリーな経済事象を通説で、表面的に見てはいけない。特に一定の政策実現のためのプロパガンダとして経済学説が利用されることもある。その点で、日本の政治経済を考えるに必要な毒だと思う。ちなみに私は個人的には、ゼロ金利政策の解除は正しいと考えているが、金融緩和政策の持つ効果の大きさ、について本書で考えさせられた。筆者には小泉政権時代の構造改革各政策のレビューをお願いしたいと思った。

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著者プロフィール

上武大学ビジネス情報学部教授、経済学者。専門は日本経済思想史、日本経済論。「リフレ派」経済学者の代表的な論客として、各メディアで積極的な発言を続けている。サブカルチャーにも造詣が深い。『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社)で第47回日経・経済図書文化賞受賞。『脱GHQ史観の経済学』(PHP新書)、『日本経済再起動』(共著、かや書房)、『増税亡者を名指しで糺す! 』(悟空出版)、『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)、『AKB48の経済学』(朝日新聞出版)、『不謹慎な経済学』(講談社)、『経済政策を歴史に学ぶ』(ソフトバンク新書)、『エコノミスト・ミシュラン』(共著、太田出版)等、著書訳書多数。

「2022年 『田中秀臣・森永康平の Nippon学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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