- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062830034
作品紹介・あらすじ
みんなのおばあちゃんとは、ちょっとちがう。
でも、だいすきなぼくのおばあちゃん――。
友達のおばあちゃんたちがどんなに元気に活動していようと、ぼくのおばあちゃんはいつまでもぼくのおばあちゃん、それでも大好きだよ――という、子どもだけが持ち得る限りなく透明な愛と受容の心の世界が、何とやさしく語られていることか! 高齢化社会の今の時代へのみごとな贈り物と言えよう。私は深い感動をおぼえつつ、翻訳しました。――<あとがきより>
感想・レビュー・書評
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淡い水彩画が、少年の表情を静かに捉える。
友達のおばあちゃんたちの生き生きとした姿を伝える。
少年のおばあちゃんは......。
ああ、そういうことだったか。
訳者の柳田邦夫さんのあとがきも素晴らしい。
勧めに従って、左側のページだけを読み返す。
少年の表情に気を取られて見落としていた黄色い花。
少年の思いはきっと、おばあちゃんにも通じている。
花の香りがきっとその仲立ちをしてくれている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[江東区図書館]
恐らく敬老の日にちなんで集められていた特集コーナーの一冊。認知症のおばあちゃんについて語る孫のやわらかな語り口による絵本。
一抹の寂しさがあるのかもしれないお友達のおばあちゃん達との比較を綴ってはいるものの、いわさきちひろさんのような淡い水彩画と、最後に語られるおばあちゃんへの想い、そして巻末に紹介されたそれまでの孫の動作の流れ(起き上がって靴を履き、野の花を摘んできておばあちゃんに渡す)の再眺から、ほんわりとした、今を肯定する穏やかな時を感じられる。
来るべき時に備えて子供に啓蒙するにしても暗くない未来の在り方を示すし、今大変な時を過ごしている家族にも一瞬荒波やさざ波を消してくれるんじゃないかな。必要としたい本ではないけれど、いざという時のために覚えておきたい。 -
三葛館児童書・大型本 E||LA
孫の少年の認知症のおばあちゃんへの愛情が、爽やかにひしひしと伝わってくる絵本。
挿絵の暖かみがさらにその思いをひきたてています。
認知症高齢者のいらっしゃるご家族に読んでいただきたいおススメの一冊です。
(もも)
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=49008 -
男の子の、認知症のおばあちゃんへの思いを描いた本。
水彩画がそれは美しくて、無垢な少年の思いを伝えるのにひと役買っている。
切なくなりすぎず、でも限りなく優しい気持ちがページを進めるにつれてあふれてくる。
何事も起こるわけではないけれど、ただ「おばあちゃんが好き」というそれだけで読後はとても爽やか。
見開きの右側には、男の子の友だちのお母さんたちが次々に登場している。
上手にケーキを作ったり花屋さんの花を車で配達したり、セーターを編んだりする友だちのお母さんたち。
それはたぶん、男の子の頭の中に去来するお母さんたちなのだ。
その間左側のページで男の子はベッドで何かを考え、起き上がり、靴を履き、海の見える道を進み、野辺の黄色い花を摘み・・・そしてたどり着いた家のドアをノックする。
それが、おばあちゃんの家で、ここから左右のページが共に現実となる。
何も活けられていない窓辺の一輪挿し。
座る人の無い椅子。ひっそりとした部屋の様子で、暮らしぶりを伝えている。
おばあちゃんが男の子から受け取った花の香りをかぎ、男の子はおばあちゃんに寄り添って何か話しかけている。
部屋の空気が一変する、やさしい微笑の場面だ。
認知症の家族を描いた絵本は結構あるもので、これもそのうちの一冊。
そう言ってしまえばそれだけなのだが、ただまっすぐに「おばあちゃんがどんな風になっても好きだよ」と言う男の子の気持ちがまぶしい。
なんでもないようでいて、心に染みる。最後の一ページまで。
約7分。高学年以上に。-
>認知症のおばあちゃんへの思い
本当に必要なことは、
>「おばあちゃんがどんな風になっても好きだよ」と言う男の子の気持ち
なんですよね...>認知症のおばあちゃんへの思い
本当に必要なことは、
>「おばあちゃんがどんな風になっても好きだよ」と言う男の子の気持ち
なんですよね。
医療が発達して、薬もできて、
しかし、大事な本質が、忘れ去られていく、
そんな感じがしています。2014/10/09 -
だいさん、こんにちは♪
コメントありがとうございます!
このタイトルがいいですよね。
「でも好きだよ」の意味も知らずに読み出したのです...だいさん、こんにちは♪
コメントありがとうございます!
このタイトルがいいですよね。
「でも好きだよ」の意味も知らずに読み出したのですが、
だんだん涙でいっぱいになってしまいました。
老いも病も避けられないことですが、この一言に救いを感じます。
子どもたちが好むような派手な展開はないのですが、
こういった本が出ているということにも救いを感じますね。
2014/10/10
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祖父母は孫にとっては、また別の存在なんだろうね・・・
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たんたんと
昇り詰めてゆく感じ
ラストの1ページ ぬくい
でもよくわかるよ
あたしのおばあちゃんも同じで だけど
それでも大好きだったから