あいつは トラだ! ベリゼールのはなし (講談社の翻訳絵本)

  • 講談社 (2010年6月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (34ページ) / ISBN・EAN: 9784062830447

みんなの感想まとめ

テーマは、見かけや先入観にとらわれず、真実を探求することの重要性です。物語は、トラのベリゼールを通じて、子どもたちの純粋な視点と大人の偏見を対比させながら進行します。読者は、ベリゼールが「トラ」である...

感想・レビュー・書評

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  • 2022年は寅年ということで、図書館の1月の特集棚にあった1冊。
    トラのベリゼールのお話…にはちがいないけれど、ゆかいでおもしろいというよりは、おもわず考え込んでしまうお話。

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜~~

    ぼくが子どもだったころ、よくパンを買いにいったのはトラのベリゼールのお店だった。
    ゆかいでおもしろいベリゼールのことを、みんな大好きだった。

    でもあるとき、皆はハッとした。
    ベリゼールは「トラ」なんだって。
    どこまでいっても、「トラ」なんだって…

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜~


    おじさんトラみたいな表紙の絵がかわいく見え、手にとってみたのですが、ゆかいなお話と思いきや、想像と全然ちがうヘビーな方向に話が進んでいき、中盤〜後半は心が「すん…」となってしまいました。
    個人名ではなく、種族やグループでくくってイメージを広げてしまう恐ろしさ。
    憶測で決めつけ、それがあたかも真実のように、意識的あるいは無意識的に言いふらしていくことの恐ろしさ。
    しかも現代においてはネットの誕生において、この「言いふらす」手段が途方も無い範囲に一瞬で広めることができるようになってしまいました。
    でもネットそのものは悪くないとわたしはおもいます。
    ネットは手段でしかなく、それをどう使うかが問題だとおもうからです。

    いろいろな見方を学ぶことは大事だけれど、いくつか見たうちの1つのみが真実だと思いこんでしまうこともまた、危険です。
    自分の目で見たものだけが真実とも限らない、けれど他人が見て言っていることもまた、真実とは限らない。
    いや、そもそも真実かどうかが大事なのでしょうか。

    子どもの目からみたベリゼール、オトナの目からみたベリゼール。
    ベリゼールは確かにトラだけど、トラはベリゼールだけではない。
    いろんな人間がいるように、いろんなトラがいる。
    いろんな本があり、いろんな感想があっていい。
    (あれ、そんな話だったっけ、、、)

    でも日常で虎とか熊とかイノシシとかに出くわしてしまったら、そこはやっぱり物理的に、ただしい方法で逃げなきゃならんですけれどもね、、、

  • ユーモラスと感動が絶妙にマッチしており、読後感も良い
    。トラが…とか、子どもだからとか、卑下することなんか何もないんだと思わせてくれる本。痛快。

  • 大人が愚かな生き物のように思います。子どもだけがら物事の大切なこと知っているのでしょうか。子どもたちから学ばねばなりません。

  • 知らず知らずに色眼鏡をかけて誰かを見てはいませんか?偏見を持ってあること無いこと、噂を言ったり聞いたり変な噂を信じたり・・・。この絵本の子どもたちのように、正しいことを正しいと思え、言える勇気と、色のついていない眼鏡が欲しいな。

  • ある日突然気づく!あいつはトラだ!大人の気持ちもわからなくはない。
    でも子供たちの真っ直ぐベリゼールに寄せるゆるぎない信頼が大人の偏見を溶かす。
    内容も素晴らしいが絵本としての絵の構成工夫が面白くて楽しい。

  • <Bélisaire>
      
    装丁・DTP制作/望月志保

  • パン屋さんがトラだとわかった途端、人々は彼を捕まえて檻に閉じ込めてしまいます。
    子供たちが彼を助けるため、トラの格好をして「自分たちも閉じ込めるの?」と大人に訴え、彼を救います。

  • 誰にでも子どものときがあったのに、
    大人はいつから子どもの心を無くしてしまうんだろう・・・

  • 「あいつはトラだ!」の一言で、今まで友人だった相手への接し方を変えてしまうのが、私たち大人です。ためしに「あいつはトラだ!」の"トラ"の部分を変えてみればわかるでしょう。「あいつは○○だ」「あの人のお父さんは○○だから」・・・なんとなくイメージできたのではないでしょうか。
     この本に出てくるベリゼールのようなトラの姿をした人間は、実在しません。でも、物語の中で大人がベリゼールに対してしたようなことは、周りを見渡してみれば、そこかしこで行われているのではないでしょうか。思い込みや先入観が生む悲劇に"われわれは敏感であるべきだ"。本書には、そんな作者のメッセージが込められています。
     どうすれば私たちは、思い込みや先入観を捨てることができるのでしょう?子どもはベリゼールを恐れません。トラか人間かということは、子どもにとってどうでもよいことだからです。私たち大人に必要なのは、「あいつはトラだ!」と勝ち誇ったように言う者に対して、「どっちだっていいよ」と言える勇気なのではないでしょうか。大人にも読んでほしい本です。
    (ボランティア 東京都・教諭 山本)

  • トラがパン屋さん!異文化理解ともいえる絵本。絵がかわいい

  • 仲良くしていた隣人に突然不信感を抱く瞬間がすごくよく描かれている。

  • 最後の最後、
    フランスパンの事を書いた一文、
    へぇ~♪
    です。
    今度から、そう思ってフランスパンを見ようっと♪

  • ベリゼールは町のおいしいパン屋さんの主人で、おもしろい話がたくさんできる。
    だけど、ベリゼールはトラなんだ。

    町の大人たちはベリゼールがトラだということを気にして遠ざけ、ついには檻に入れてしまいます。
    そこで、ベリゼールを救うために町の子どもたちは絵の具を持って屋根裏に集まりました…

    檻に入れられたベリゼールの悲痛な叫び、そしてベリゼールを救うための子どもたちの行動が印象的でした。

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